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ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料 コモンズ

国内特許コード P130009895
整理番号 NU-0508
掲載日 2013年8月28日
出願番号 特願2013-101416
公開番号 特開2014-221868
出願日 平成25年5月13日(2013.5.13)
公開日 平成26年11月27日(2014.11.27)
発明者
  • 野呂 篤史
  • 平松 竜輔
  • 冨田 裕介
  • 松島 智
  • 古市 康太
  • 提嶋 佳生
  • 松下 裕秀
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料 コモンズ
発明の概要 【課題】数平均分子量の大きなブロック共重合体を容易に合成可能な製法を提供する。また、そのブロック共重合体を用いたフォトニック材料を提供する。
【解決手段】本発明のブロック共重合体の製法は、(a)RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る工程と、(b)該第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分とを100~500MPaの高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが繋がったブロック共重合体を得る工程と、を含むものである。例えば、第1成分としてスチレン、第2成分としてp-tert-ブトキシスチレンを用いることができる。得られたブロック共重合体をスピンコート法や溶媒キャスト法によって薄膜化することにより、フォトニック膜を得ることができる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



複合高分子の1つとして、異種高分子が共有結合で繋がれたブロック共重合体が知られている。非相溶な高分子成分が繋がれたブロック共重合体は、数ナノメートル~数百ナノメートルの異種ドメインが相分離した規則的な周期構造、すなわちナノ相分離構造(ミクロ相分離構造、メソ相分離構造ともいう)を形成することが知られている(非特許文献1)。このナノ相分離構造は、構成成分の組成比によって変化し、スフィア構造、シリンダ構造、ラメラ構造などをとり得る。ナノ相分離構造の繰り返し周期Dが100nm程度以上と大きければ、特定波長の光を反射するフォトニック材料になる(非特許文献2)。これを実現するためには、分子量の大きいブロック共重合体を合成すればよい。ポリスチレン-b-ポリ(2-ビニルピリジン)(PS-P2VP)のジブロック共重合体における数平均分子量Mnとラメラ構造の繰り返し周期Dとの関係式は、松下らにより報告されている(非特許文献3)。それによると、100nm程度以上の繰り返し周期Dのナノ相分離構造を得るためには、数平均分子量が30万以上のブロック共重合体が必要である。





このように数平均分子量が30万以上のブロック共重合体を合成する手法としては、アニオン重合が挙げられる。しかし、アニオン重合では反応系内に空気や水が存在すると十分に反応が進行しないため、分子量の大きなブロック共重合体をアニオン重合によって合成するのは容易ではなかった。





一方、リビングラジカル重合の1種であるRAFT(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer、可逆的付加開裂連鎖移動)重合は、空気や水に対してある程度の耐性を持っているため、アニオン重合に比べて熟練を要さず、容易に反応を行うことができる。最近、分子量の大きなポリマーを得るために、高圧RAFT重合を採用した例が報告されている。例えば、非特許文献4では、トルエンを溶媒に用いてメタクリル酸メチルを約500MPaの高圧下でRAFT重合を行うことにより、数平均分子量が1250k(12万5千)のポリメタクリル酸メチルを得ている。





また、非特許文献5には、高圧RAFT重合によって得られたポリマーを利用してブロック共重合体を合成した例が報告されている。この非特許文献5では、まず、MEA(エタクリル酸メチル)の重合を、5kbar(500MPa)の高圧下、ラジカル開始剤とRAFT剤を使用して65℃で行うことにより、ポリMEA前駆体(Mn=14000)を得ている。その後、ラジカル開始剤を使用して、大気圧中、60℃でポリMEA前駆体にスチレンを重合させることにより、ポリ(MEA-b-スチレン)のジブロック共重合体を得ている。得られたジブロック共重合体は、Mn=33100,Mw/Mn=1.22と報告されている。

産業上の利用分野



本発明は、ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る工程と、
(b)該第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分とを100~500MPaの高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが繋がったブロック共重合体を得る工程と、
を含むブロック共重合体の製法。

【請求項2】
前記工程(a)では、100~500MPaの高圧下で前記第1成分を重合する、
請求項1に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項3】
前記ブロック共重合体は、数平均分子量が10万以上である、
請求項1又は2に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項4】
前記第1成分の重合体は、数平均分子量が2万以上である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項5】
前記ブロック共重合体は、分子量分布が1.2以上である、
請求項1~4のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項6】
前記第1成分及び前記第2成分のうち一方の成分は、スチレン類、ジエン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた化合物であり、
前記第1成分及び前記第2成分のうち他方の成分は、前記群より選ばれた化合物であって前記一方の成分とは異なる化合物である、
請求項1~5のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項7】
前記第1成分は、スチレン類であり、
前記第2成分は、前記第1成分とは異なるスチレン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸又はメタクリル酸である、
請求項1~6のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項8】
前記第1成分は、スチレンであり、
前記第2成分は、ベンゼン環上にアルコキシ基を有するスチレン、アクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルである、
請求項7に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項9】
前記第1成分は、アクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類であり、
前記第2成分は、スチレン類である、
請求項1~6のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項10】
前記第1成分は、メタクリル酸エステル類であり、
前記第2成分は、スチレンである、
請求項9に記載のブロック共重合体の製法。

【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の製法によって製造されたブロック共重合体を含んでなるフォトニック材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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