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高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物の経口投与用製剤

国内特許コード P130009927
整理番号 S2012-0284-N0
掲載日 2013年9月27日
出願番号 特願2012-019975
公開番号 特開2013-159560
登録番号 特許第5936182号
出願日 平成24年2月1日(2012.2.1)
公開日 平成25年8月19日(2013.8.19)
登録日 平成28年5月20日(2016.5.20)
発明者
  • 長崎 幸夫
  • 吉冨 徹
  • 尾崎 佑樹
  • ペンナパー ションパトンピクンラット
  • 島野 仁
  • 松坂 賢
  • 唐澤 直義
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物の経口投与用製剤
発明の概要 【課題】高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物を活性成分として含む経口投与用製剤の提供。
【解決手段】高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物が、一般式(I)PEG-CNR(I)(式中、PEGはポリ(エチレングリコール)を含むセグメントであり、CNRは、少なくとも1つのイミノ基を有する連結基を介してポリマー主鎖に結合する環状ニトロキシドラジカルをペンダント基の一部として含む反復単位を含むポリマーセグメントである)で表される製剤。環状ニトロキシドラジカルは、o-もしくはp-フェニレン-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)q-(ここで、qは0または1である)の連結基を介してポリマー主鎖に結合している。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年、不規則な生活習慣・老化・社会的ストレスなどによっても生体内で過剰に活性酸素種(ROS)が産生し、さまざまな慢性疾病(動脈硬化症や糖尿病など)や難治性疾患(アルツハイマーやパーキンソン病など)をもたらすことが明らかとなっている。また、ROSは、通常、生体内では酸化-抗酸化(レドックス)のバランスを厳密に調節しているが、このROSが過剰に生成されると、酸化-抗酸化因子のバランスが酸化の方向に傾く。この状態のことを「酸化ストレス」といい、上記の疾患を含む様々な疾患の原因または誘因になることも知られている。これまでに各種抗酸化剤を用いた慢性疾患の予防について検討がなされてきたものの、低分子抗酸化剤の例では、それらの高濃度の投与は、ミトコンドリアの電子伝達系などの生体に必須な反応をも阻害するほか、腎排出や代謝のため有効濃度が低く、また全身へ拡散し、全身副反応を惹起するなど、問題があった。また、低分子抗酸化剤を用いた酸化ストレス疾患治療・予防が行われてきたものの著しい効果が見られなかった。



実際に、体内の酸化ストレスが増加すると、アルツハイマーやパーキンソン病などの神経難病、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全、糖尿病、癌など、さまざまな病気を発症することが明らかとなっている。このため、酸化ストレス障害を効率よく治療できる薬剤または投与系の提供が求められている。



このような事情を考慮し、本発明者等は触媒的に機能するROS消去剤ニトロキシドラジカルを封入した自己組織化ナノ粒子(Nitroxide radical-containing nanoparticle:RNP)を用い、必要なところでROSを消去する新しいナノ治療法を開発してきた(特許文献1参照)。このRNPは静脈投与後、ナノ粒子を形成したまま、血管を長期間滞留し、酸化ストレスの生じている組織で崩壊することで、脳梗塞、心筋梗塞・急性腎不全に対して高い治療効果を示すことが明らかとなっている(特許文献1、特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明は、高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物を活性成分として含む経口投与用、経口投与による血流中への当該化合物のデリバリー用、または経口投与による炎症の予防または治療用の製剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物を活性成分として含む経口投与により血流中へニトロキシドラジカルをデリバリーするための製薬学的製剤であって、
当該高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物が、一般式(II)
【化1】


式中、
Aは、非置換または置換C1-C12アルコキシを表し、置換されている場合の置換基は、ホルミル基、式R12CH-(ここで、R1及びR2は独立して、C1-C4アルコキシまたはR1とR2は一緒になって-OCH2CH2O-、-O(CH23O-もしくは-O(CH24O-を表す。)の基を表し、
1は、単結合、-(CH2cS-、-CO(CH2cS-、からなる群より選ばれ、ここでcは1ないし5の整数であり、
2は、-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)q-であり、ここでqは0または1であり、そして
Rは、独立して、Rの総数nの少なくとも50%が2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル-4-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシル-3-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリン-1-オキシル-3-イル及び2,4,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-オキシル-2-イル、2,4,4-トリメチル-1,3-チアゾリジン-3-オキシル-2-イル及び2,4,4-トリメチル-イミダゾリンジン-3-オキシル-2-イルからなる群より選ばれる環状ニトロキシドラジカル化合物の残基を表し、存在する場合には、残りのRが水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であり、
mは、20~5,000の整数であり、そして
nは、独立して、3~1,000の整数である、
で表される、製薬学的製剤。

【請求項2】
高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物を活性成分として含む経口投与により炎症を予防または治療するための製薬学的製剤であって、
当該高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物が、一般式(II)
【化2】


式中、
Aは、非置換または置換C1-C12アルコキシを表し、置換されている場合の置換基は、ホルミル基、式R12CH-(ここで、R1及びR2は独立して、C1-C4アルコキシまたはR1とR2は一緒になって-OCH2CH2O-、-O(CH23O-もしくは-O(CH24O-を表す。)の基を表し、
1は、単結合、-(CH2cS-、-CO(CH2cS-、からなる群より選ばれ、ここでcは1ないし5の整数であり、
2は、-C1-6アルキレン-NH-(C1-6アルキレン)q-であり、ここでqは0または1であり、そして
Rは、独立して、Rの総数nの少なくとも50%が2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル-4-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシル-3-イル、2,2,5,5-テトラメチルピロリン-1-オキシル-3-イル及び2,4,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-オキシル-2-イル、2,4,4-トリメチル-1,3-チアゾリジン-3-オキシル-2-イル及び2,4,4-トリメチル-イミダゾリンジン-3-オキシル-2-イルからなる群より選ばれる環状ニトロキシドラジカル化合物の残基を表し、存在する場合には、残りのRが水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であり、
mは、20~5,000の整数であり、そして
nは、独立して、3~1,000の整数である、
で表され、
炎症が、動脈硬化または関節炎またはアルツハイマーである、製薬学的製剤。

【請求項3】
Rが、次式
【化3】


式中、R’はメチルである、
で表される基から選ばれ、Rの総数nの少なくとも80%を前記式で表される基が占める、
請求項に記載の製剤。

【請求項4】
Rが、次式
【化4】


式中、R’はメチルである、
で表される基から選ばれ、Rの総数nの少なくとも80%を前記式で表される基が占める、
請求項に記載の製剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012019975thum.jpg
出願権利状態 登録
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