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DDSカプセル用タンパク質およびそれを用いた薬剤とその調整方法

国内特許コード P130009931
整理番号 S2012-0420-N0
掲載日 2013年9月27日
出願番号 特願2012-027389
公開番号 特開2013-162760
登録番号 特許第5892648号
出願日 平成24年2月10日(2012.2.10)
公開日 平成25年8月22日(2013.8.22)
登録日 平成28年3月4日(2016.3.4)
発明者
  • 乾 隆
出願人
  • 公立大学法人大阪府立大学
発明の名称 DDSカプセル用タンパク質およびそれを用いた薬剤とその調整方法
発明の概要 【課題】リポカリンファミリーはバレル構造によってポケットを有しており、いわばコップのような形状をしている。ここに、難水溶性の薬剤を収納することができる。しかも、薬剤によっては、複数個の分子単位を収納することができる。しかしながら、バレル構造によって形成されたポケットは、常に開口しており、移送の途中で内在させた薬物がこぼれてしまうおそれがある。
【解決手段】リポカリンファミリーをDDS用のカプセルとして利用する際に、バレル構造で形成されたポケット中に薬物を収納した後、ポケットの開口をジスルフィド架橋(S-S結合)によって閉じることができるようにするものである。具体的には、リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の酵素活性を失活させ、N末端から34番目と92番目のトリプトファンをシステインに置き換えたことを特徴とするDDSカプセル用タンパク質を提供する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


ゲノム創薬研究により発見された標的受容体へ作用する医薬候補化合物は、総じて分子量が大きく、水に対する溶解度が低い。また、現在使用されている薬剤の中にも疎水性が高く、難水溶性であるものが少なくない。化学修飾法により水溶性は高められるが、薬剤活性が減じられる場合が多い。薬剤活性の高い難水溶性薬剤を効率的に疾患部に輸送できれば、難水溶性薬剤の臨床応用例を拡大し、製薬企業で困難を極めていた薬剤溶解度に対する問題を解決することができる。



この課題に対して技術面で鍵を握っているのが、難水溶性薬剤を可溶化し標的まで輸送するとともに、その薬剤を細胞内で効率的に機能発現させることのできるドラッグ・デリバリー・システム(DDS)の開発である。



このようなDDSのアイデアはすでに開示されているものがある。特許文献1では、標的結合成分と腔形成成分と薬理学的化合物を含む複合体であって、薬理学的化合物が腔形成成分の腔中に存在する複合体が開示されている。ここで開示されている複合体の使い方は、対象が発現するレセプター等の標的に対して、特異的に結合する腔を有するたんぱく質(特にNGFファミリーやインターロイキン、GM-CSF、EGF、FGF、バルナーゼ、T4リゾチーム、TGFb、IgG等)を選定し、その腔中に対象に対して薬剤効果を有する薬剤の中から実際に吸蔵させることのできる薬剤を選択する。



しかしながら、特許文献1では、神経芽細胞腫を対象とし、対象が過剰に発現する標的をtrkAレセプターとし、標的結合成分と腔形成成分を有するたんぱく質としてNGFを示してあるものの、それ以上の具体的な開示がなく、NGFに何をどのように吸蔵させるのかという点については、概念が示されているに過ぎない。



これに対して特許文献2は、生体産生物であるリポカリンファミリーが難水性薬物を溶解させDDSとして利用できることを示している。このようなリポカリンファミリーは、生体産物質であるため、毒性や拒絶反応(アレルギー反応等)といった点に対する課題がない。したがって、DDSに要求される安全性を容易にクリアすることができる。



また、特許文献3は、さらに、リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素のN末端若しくはC末端に標的への結合部分を連結した蛋白質を提供している。これによって、標的に対する結合特異性を付与することができるため、さらにDDSへの応用が好適なものとなった。

産業上の利用分野


本発明は、難水溶性の薬剤を、目的となる生体内の場所や部位、細胞に選択的に運搬する薬剤運搬体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヒト-リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の活性中心のシステインをアラニン
に置換し酵素活性を失活させ、N末端にGSを結合させたミュータントのN末端から34
番目と92番目のトリプトファンをシステインに置き換えたことを特徴とするDDSカプ
セル用タンパク質。

【請求項2】
前記ミュータントのN末端から数えて2番目と3番目のアミノ酸の間にNGRを挿入し、かつC末端にNGRを結合させたことを特徴とする請求項1に記載されたDDSカプセル用タンパク質。

【請求項3】
配列1に示すDDSカプセル用タンパク質。

【請求項4】
配列3に示すDDSカプセル用タンパク質。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかのDDSカプセル用タンパク質と、前記DDSカプセル用タンパク質中に組み込まれた薬成分からなる薬剤。

【請求項6】
前記薬剤は凍結乾燥された請求項5に記載された薬剤。

【請求項7】
配列1のアミノ酸配列からなるタンパク質を合成する工程と、
前記タンパク質を還元溶液中で薬成分と混合する工程と、前記還元溶液を酸化する工程と、を含む薬剤の調製方法。

【請求項8】
前記酸化された還元溶液を凍結乾燥する工程をさらに含む請求項7に記載された薬剤の調製方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012027389thum.jpg
出願権利状態 登録
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