TOP > 国内特許検索 > 光散乱膜及びその製造方法、太陽電池

光散乱膜及びその製造方法、太陽電池

国内特許コード P130009938
整理番号 23‐19/S2012-0453-N0
掲載日 2013年9月27日
出願番号 特願2012-037568
公開番号 特開2013-175506
登録番号 特許第6048920号
出願日 平成24年2月23日(2012.2.23)
公開日 平成25年9月5日(2013.9.5)
登録日 平成28年12月2日(2016.12.2)
発明者
  • 藤田 恭久
出願人
  • 国立大学法人島根大学
発明の名称 光散乱膜及びその製造方法、太陽電池
発明の概要 【課題】その上に良好な特性をもつ素子を形成することができ、かつ充分な光散乱特性をもつ光散乱膜を簡易な製造方法で得る。
【解決手段】この光散乱膜10は、基板11上に、微粒子層12、透明導電膜13が積層されて構成される。微粒子層12は、複数の種類の微粒子が基板11上で分散され、焼結されることによって形成された層である。このうちの1種には、平均粒径が100nm~5μmの範囲であるシリカ微粒子が含まれる。これと混合される他の成分としては、平均粒径が50~500nmであるZnO微粒子が好ましい。この際のバインダー123としては、SOGを用いることが好ましい。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


太陽電池として各種のものが知られており、特に低コスト化等のために薄膜状の太陽電池が多く開発されている。太陽電池は、光(可視光)を吸収してこれを電気エネルギーに変換する吸収層を具備する。この吸収層から電力を取り出すために電極が形成されるが、この電極の存在によって吸収層に入射する光量が減少することがある。これを抑制するために、光透過率が高く、かつ電気エネルギーを低損失で取り出すことのできる低抵抗の透明電極が用いられる。



また、特に薄膜状の太陽電池においては、吸収層も薄く形成することが必要となるため、吸収層において充分に光を吸収させることが難しくなる。このため、透明電極等の表面に細かな凹凸を多く設けた構造(テクスチャ構造)を形成して光を散乱させ、吸収層における光の光路長を実質的に長くすることによって吸収の割合を高める構成が使用されている。この光散乱の効率を示す量として、拡散透過率/全光線透過率として定義されるヘイズ率がある。ここで、全光線透過率は、入射光に対して透過したすべての光線の割合を示し、拡散透過率とは、直入射した光線が方向を変えて(拡散されて)透過した割合である。上記の目的のためには、テクスチャ構造をもつ層が、高い全光線透過率と高いヘイズ率をもつことが求められる。



高いヘイズ率を得るための構成として、各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1、2には、太陽電池を構成する積層構造中に、透明な樹脂材料の中に散乱体となる粒子を分散させた散乱層を形成する技術が記載されている。また、特許文献3には、透明電極と対向する側に設けられた反射型の電極にテクスチャ構造を設ける構成が記載されている。



また、太陽電池を構成する材料に対しては、大面積のものを安価に製造できることが要求される。この点においては、酸化亜鉛(ZnO)は有望である。酸化亜鉛は、人体に対して有害な元素を含まない点においても、好ましい材料である。ZnOは、半導体として使用することもできるが、特に高濃度のドーピングを行った場合には透明電極として使用することができる。特許文献4には、このZnO層をCVD法で形成する際に、成長の中断と再開を繰り返すことによってその表面にテクスチャ構造を形成する技術が記載されている。



また、この他にも、機械加工によって、透明電極が形成される前のガラス基板の表面に凹凸を形成したり、透明電極が形成される前の樹脂基板に対してプレス加工を行うことによって凹凸を形成する技術が知られている。こうした場合にも、透明電極の表面にテクスチャ構造を形成することができる。



このような光散乱膜を用いることによって、薄型の太陽電池においても、吸収層で充分に光を吸収することができ、高い光電変換効率を得ることができる。

産業上の利用分野


本発明は、太陽電池等に用いられ、光を散乱させるために用いられる光散乱膜及びその製造方法に関する。また、これを用いた太陽電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
入射した光を散乱させる光散乱膜であって、
基板と、
平均粒径が300nm~5μmの範囲でありシリカを主成分とするシリカ微粒子と、平均粒径50~500nmのZnO微粒子と、が少なくとも含まれる複数の種類の微粒子がバインダーを介して結合されて前記基板上に形成された微粒子層と、
を具備し、ヘイズ率が29.94%~68.97%の範囲であることを特徴とする光散乱膜。

【請求項2】
前記バインダーはSOG(Spin On Glass)であることを特徴とする請求項1に記載の光散乱膜。

【請求項3】
前記基板はガラス基板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光散乱膜。

【請求項4】
前記微粒子層の上に形成された、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする透明導電膜を具備することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光散乱膜。

【請求項5】
請求項1に記載の光散乱膜の製造方法であって、
前記シリカ微粒子と、前記ZnO微粒子と、が少なくとも含まれる複数の種類の微粒子が前記バインダーと共に混合された塗布液を基板上に塗布した後に焼成することによって、微粒子層を基板上に形成する微粒子層形成工程を具備することを特徴とする光散乱膜の製造方法。

【請求項6】
減圧酸素雰囲気とされたチャンバー内において亜鉛材料をアーク放電によって蒸発させた状態から粒子化させることによって、前記ZnO微粒子を製造することを特徴とする請求項5に記載の光散乱膜の製造方法。

【請求項7】
前記バインダーには、SOG(Spin On Glass)が含まれることを特徴とする請求項5又は6に記載の光散乱膜の製造方法。

【請求項8】
前記微粒子層形成工程において、焼成温度を300℃以下とすることを特徴とする請求項7に記載の光散乱膜の製造方法。

【請求項9】
前記基板はガラス基板であることを特徴とする請求項5から請求項8までのいずれか1項に記載の光散乱膜の製造方法。

【請求項10】
前記微粒子層の上に酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする透明導電膜を形成する導電膜形成工程を具備することを特徴とする請求項5から請求項9までのいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。

【請求項11】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光散乱膜が用いられたことを特徴とする太陽電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012037568thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close