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シミュレーション装置及びシミュレーション方法並びに2軸切削加工機

国内特許コード P130009965
整理番号 TDU-227
掲載日 2013年10月7日
出願番号 特願2013-174181
公開番号 特開2015-043126
出願日 平成25年8月26日(2013.8.26)
公開日 平成27年3月5日(2015.3.5)
発明者
  • 松村 隆
  • 芹沢 正規
出願人
  • 学校法人東京電機大学
発明の名称 シミュレーション装置及びシミュレーション方法並びに2軸切削加工機
発明の概要 【課題】2軸切削加工機で切削加工される被削材の加工形状をコンピュータ上で適切にシミュレートする。
【解決手段】シミュレーション装置50は、被削材の回転中心を原点として各々直交する第1座標軸、第2座標軸及び第3座標軸を有しかつ被削材の軸方向を第3座標軸とする座標系における、時間tに応じた切削刃の位置の推移を、2軸切削加工機の切削動作のモデル式の第1座標軸の値x、第2座標軸の値y及び第3座標軸の値zを用いて算出する位置算出手段61と、位置算出手段により算出される切削刃の位置の推移と上記モデル式の条件とに基づいて、切削刃による被削材の切削を模擬することにより、被削材の加工形状を算出する形状算出手段62と、形状算出手段により算出された被削材の加工形状を表す画像データを生成するデータ生成手段63と、を備える。
【選択図】図13
従来技術、競合技術の概要



2軸切削加工機は、被削材及び切削刃をそれぞれ回転させながら被削材を切削加工して工作物を製造する。このような2軸切削加工機の1つとして、下記特許文献1及び2には、ワーリング(Whirling)加工装置が提案されている。ワーリング加工装置は、被削材を保持する被削材保持部と、被削材の周囲に配置されて切削刃を保持するリング状の切削刃保持部と、を備える。切削刃は、切削刃保持部の内周より内向きに突出している。被削材は棒状のものである。被削材保持部は、被削材の一端部を保持し、該被削材をその軸周りに回転させる。切削刃保持部は、被削材の軸方向に対して交差する面に沿って配置され、被削材と同方向に回転される。被削材は、切削刃保持部に対して偏心して配置される。このため、切削刃と被削材との距離は、切削刃が被削材の周囲を1回転する度に縮まる。切削刃は、被削材の周囲を1回転する度に一度ずつ被削材を切削する。このようなワーリング加工装置によれば、被削材の外周面に螺旋状の溝を形成することができる。よって、ワーリング加工装置は、主として、ねじ切り加工にもちいられる。





ワーリング加工装置を用いた切削加工では、切削刃が被削材に対して常時接しているわけではなく、切削刃と被削材とが周期的に接離を繰り返すため、切削刃の過熱が抑制され、切削刃の寿命が長くなるというメリットがある。また、切削刃と被削材とが周期的に接離を繰り返すため、切り屑が容易に被削材から分離できるので、被削材又は切削刃への切り屑の絡みつきが抑制される。さらに、切削刃が1回の切削で除去する被削材の体積が小さいため切削抵抗が抑制されることから、切削刃の摩耗が低減される。その結果、加工精度も向上する(加工精度の悪化が抑制される)。これらの特徴から、ワーリング加工装置による切削加工は、特に、ステンレス、チタン或いは耐熱合金などの難削材のねじ切り加工に適している。

産業上の利用分野



本発明は、2軸切削加工機で切削加工される被削材の加工形状のシミュレーション技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
2軸切削加工機で切削加工される被削材の加工形状をシミュレートするシミュレーション装置において、
前記2軸切削加工機は、
前記被削材を回転角速度ωでその軸周りに回転させる第1回転機構と、
前記被削材の回転軸である第1回転軸に対して偏心量εで偏心した第2回転軸を中心として切削刃を回転半径R及び回転角速度ωで回転させる第2回転機構と、
前記被削材及び前記切削刃の少なくとも一方を相対的な送り速度fで前記被削材の軸方向に送り動作する送り機構と、
を備え、
前記被削材は、半径Rの断面円形の棒状の部材であり、前記切削刃の回転運動の経路の内側又は外側に配置され、
前記切削刃は、1回転する度に前記被削材を切削するものであり、
前記シミュレーション装置は、
前記被削材の回転中心を原点として各々直交する第1座標軸、第2座標軸及び第3座標軸を有しかつ前記被削材の軸方向を第3座標軸とする座標系における、時間tに応じた前記切削刃の位置の推移を、下記式(1)の該第1座標軸の値x、該第2座標軸の値y及び該第3座標軸の値zを用いて算出する位置算出手段と、
前記位置算出手段により算出される前記切削刃の位置の推移と下記式(2)の条件とに基づいて、前記切削刃による前記被削材の切削を模擬することにより、前記被削材の加工形状を算出する形状算出手段と、
前記形状算出手段により算出された前記被削材の加工形状を表す画像データを生成するデータ生成手段と、
を備えるシミュレーション装置。
【数1】


【数2】


(式(1)および式(2)において、φは前記切削刃が複数個存在する場合において基準とする前記切削刃に対する他の前記切削刃の遅れ角である。)

【請求項2】
前記切削刃の前記回転半径Rが前記偏心量εより大きく設定されている状態において、前記切削刃の回転数(N)と前記被削材の回転数(N)との比(N/N)が、2より小さくなる方向又は大きくなる方向に変わるように、前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの少なくとも一方を調整することにより、算出される前記被削材の加工形状における軸周りのねじれ方向及びねじれ度合いの少なくとも一方を制御する形状制御手段、
を更に備える請求項1に記載のシミュレーション装置。

【請求項3】
前記形状制御手段は、前記送り速度fを更に調整することにより、算出される前記被削材の加工形状における軸周りのねじれ度合いを制御する、
請求項2に記載のシミュレーション装置。

【請求項4】
前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの正負を切り替えることにより、算出される前記被削材の加工形状における断面形状を制御する形状制御手段、
を更に備える請求項1から3のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。

【請求項5】
前記切削刃の前記回転半径Rが前記偏心量εより大きく設定されている状態において、前記切削刃の回転数(N)と前記被削材の回転数(N)との比(N/N)との積が任意の自然数M(Mは2より大きい)となる最小の自然数が存在するように、前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの少なくとも一方を調整することにより、算出される前記被削材の加工形状における断面形状を該自然数M個の辺を有する多角形にする形状制御手段、
を更に備える請求項1から4のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。

【請求項6】
前記被削材の加工形状における軸周りのねじれ方向及びねじれ度合いの少なくとも一方に関する指標情報を取得する指標取得手段、
を更に備え、
前記形状制御手段は、前記指標取得手段により取得された前記指標情報に基づいて、前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの少なくとも一方を調整する、
請求項2に記載のシミュレーション装置。

【請求項7】
前記被削材の加工形状における軸周りのねじれ度合いに関する指標情報を取得する指標取得手段、
を更に備え、
前記形状制御手段は、前記指標取得手段により取得された前記指標情報に基づいて、前記送り速度fを調整する、
請求項3に記載のシミュレーション装置。

【請求項8】
前記被削材の加工形状における断面形状に関する指標情報を取得する指標取得手段、
を更に備え、
前記形状制御手段は、前記指標取得手段により取得された前記指標情報に基づいて、前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの少なくとも一方の正負の符号を変更する、
請求項4に記載のシミュレーション装置。

【請求項9】
前記被削材の加工形状における断面形状の多角形が有する辺の数を示す指標情報を取得する指標取得手段、
を更に備え、
前記形状制御手段は、前記比(N/N)と前記最小の自然数との積が、前記指標取得手段により取得された前記指標情報が示す辺の数と等しくなるように、前記被削材の前記回転角速度ω及び前記切削刃の前記回転角速度ωの少なくとも一方を調整する、
請求項5に記載のシミュレーション装置。

【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のシミュレーション装置と、
前記データ生成手段により生成された前記画像データに基づいて、前記被削材の加工形状を表す画面を表示する表示部と、
切削パラメータとして、前記被削材の回転角速度ω、前記切削刃の前記回転角速度ω、前記切削刃の前記回転半径R、前記送り速度f、前記偏心量ε、前記被削材の断面の半径Rを格納するパラメータ格納部と、
前記送り機構と、
前記第1回転機構と、
前記第2回転機構と、
前記パラメータ格納部に格納される前記切削パラメータの少なくとも一部を用いて、前記送り機構、前記第1回転機構及び前記第2回転機構を制御する制御部と、
を備え、
前記被削材は、前記半径Rの断面円形の棒状の部材であり、前記切削刃の回転運動の経路の内側又は外側に配置され、
前記切削刃は、1回転する度に前記被削材を切削するものである、
2軸切削加工機。

【請求項11】
2軸切削加工機で切削加工される被削材の加工形状の、コンピュータにより実行されるシミュレーション方法において、
前記2軸切削加工機は、
前記被削材を回転角速度ωでその軸周りに回転させる第1回転機構と、
前記被削材の回転軸である第1回転軸に対して偏心量εで偏心した第2回転軸を中心として切削刃を回転半径R及び回転角速度ωで回転させる第2回転機構と、
前記被削材及び前記切削刃の少なくとも一方を相対的な送り速度fで前記被削材の軸方向に送り動作する送り機構と、
を備え、
前記被削材は、半径Rの断面円形の棒状の部材であり、前記切削刃の回転運動の経路の内側又は外側に配置され、
前記切削刃は、1回転する度に前記被削材を切削するものであり、
前記シミュレーション方法は、
前記被削材の回転中心を原点として各々直交する第1座標軸、第2座標軸及び第3座標軸を有しかつ前記被削材の軸方向を第3座標軸とする座標系における、時間tに応じた前記切削刃の位置の推移を、下記式(1)の該第1座標軸の値x、該第2座標軸の値y及び該第3座標軸の値zを用いて算出し、
前記算出された前記切削刃の位置の推移と下記式(2)の条件とに基づいて、前記切削刃による前記被削材の切削を模擬することにより、前記被削材の加工形状を算出し、
前記算出された前記被削材の加工形状を表す画像データを生成する、
ことを含むシミュレーション方法。
【数3】


【数4】


(式(1)および式(2)において、φは前記切削刃が複数個存在する場合において基準とする前記切削刃に対する他の前記切削刃の遅れ角である。)

【請求項12】
請求項11に記載されるシミュレーション方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラム。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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