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オレフィン二量化触媒、シクロブタン化合物の製造方法及びオレフィン化合物の二量化実行方法

国内特許コード P130009983
掲載日 2013年10月16日
出願番号 特願2012-040768
公開番号 特開2013-173130
出願日 平成24年2月27日(2012.2.27)
公開日 平成25年9月5日(2013.9.5)
発明者
  • 小出 芳弘
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 オレフィン二量化触媒、シクロブタン化合物の製造方法及びオレフィン化合物の二量化実行方法
発明の概要

【課題】有機化合物を結晶化させる工程を必要とせずともオレフィン化合物の光二量化反応を効率良く進行させることのできるオレフィン二量化触媒、並びにその触媒を使用したシクロブタン化合物の製造方法及びオレフィン化合物の二量化反応実行方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ランタノイドのアクア錯体からなり、水素原子に対して水素結合可能な置換基を備えたオレフィン化合物同士を紫外線の照射下で光二量化させるオレフィン二量化触媒を使用する。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


近年、分子構造の解析技術や分子モデリング技術の発達に伴い、標的となる分子や受容体等へ特異的に結合することのできる新規な有機化合物の設計が盛んに行われている。このような有機化合物は、疾病の治療を初めとして、様々な分野に新たな可能性を提供するものであり、数多くのものが提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。



分子モデリング技術によって設計された分子は、様々な有機化学的手法を駆使して合成されることになる。これまでに積み上げられてきた化学反応に関する数多くの知見や、合成化学に携わる多くの科学者の努力により、数多くの合成手法が提案されているのは周知の通りである。



ところで、これらの合成手法において最も困難なものの一つに、シクロブタン環の構築がある。シクロブタン環とは4個の炭素原子が単結合により環状に結合した構造である。炭素原子の単結合における結合角は、通常109.5°程度であるが、シクロブタン環ではこれが90°付近となるように強制される。このため、シクロブタン環は、大きなひずみを有する不安定な構造ということができる。シクロブタン環の構築が難しい要因は、こうした構造の不安定さにあると考えられる。



分子にシクロブタン環を導入する方法として一般的に採用されるものの一つに、二重結合を有する化合物(オレフィン化合物)に対して紫外線を照射する光二量化反応が挙げられる。光二量化反応とは、紫外線の照射下で、オレフィン化合物中に存在する二重結合C=Cの両端の炭素原子C及びCが、別の分子中に存在する二重結合C’=C’の両端の炭素原子C’及びC’との間にそれぞれ単結合を生成する反応であり、対となる炭素原子の二組(例えば、C及びC’と、C及びC’)が同時に隣り合う状態(すなわち、C及びC’が隣り合うのと同時に、C及びC’が隣り合う状態)になり、二重結合同士がπ-π相互作用を形成したときのみに生じる化学反応である。このため、分子が自由に運動(移動)している溶液内では、光二量化反応の生じる確率は極めて低いものであり、一般には、分子の移動が制限された結晶中にて、対となる炭素原子の二組が同時に隣り合った状態をつくり出し、その結晶に紫外線を照射することで光二量化反応を行うものとされている(例えば、非特許文献1を参照)。

産業上の利用分野


本発明は、オレフィン二量化触媒、並びにそれを利用したシクロブタン化合物の製造方法及びオレフィン化合物の二量化実行方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ランタノイドのアクア錯体からなり、水素原子に対して水素結合可能な置換基を備えたオレフィン化合物同士を紫外線の照射下で光二量化させるオレフィン二量化触媒。

【請求項2】
前記オレフィン化合物が、水素原子に対して水素結合可能な置換基を2以上備えたものであることを特徴とする請求項1記載のオレフィン二量化触媒。

【請求項3】
前記2以上の水素結合可能な置換基のうちの少なくとも2つの置換基の間となる位置にオレフィン化合物の二重結合が存在し、これら2つの置換基はオレフィン化合物の外方に向けて水素結合可能であることを特徴とする請求項2記載のオレフィン二量化触媒。

【請求項4】
ランタノイドのアクア錯体と、水素原子に対して水素結合可能な置換基を備えたオレフィン化合物と、を含む溶液又は混合物に紫外線を照射し、前記溶液又は混合物中で前記オレフィン化合物同士を光二量化させてシクロブタン環を形成させることを特徴とするシクロブタン化合物の製造方法。

【請求項5】
前記オレフィン化合物は、前記水素結合可能な置換基を2以上備え、2以上の前記アクア錯体を水素結合で橋掛けすることにより超分子錯体を形成でき、かつ、前記超分子錯体に含まれる二分子の前記オレフィン化合物を一対としたときに、これら一対のオレフィン化合物に含まれる一対の二重結合がπ-πスタックを形成可能となるように前記置換基を備えることを特徴とする、請求項4記載のシクロブタン化合物の製造方法。

【請求項6】
ランタノイドのアクア錯体と、水素原子に対して水素結合可能な置換基を備えたオレフィン化合物と、を含む溶液又は混合物に紫外線を照射し、前記溶液又は混合物中で前記オレフィン化合物同士を光二量化させてシクロブタン環を形成させることを特徴とするオレフィン化合物の二量化反応実行方法。

【請求項7】
前記オレフィン化合物は、前記水素結合可能な置換基を2以上備え、2以上の前記アクア錯体を水素結合で橋掛けすることにより超分子錯体を形成でき、かつ、前記超分子錯体に含まれる二分子の前記オレフィン化合物を一対としたときに、これら一対のオレフィン化合物に含まれる一対の二重結合がπ-πスタックを形成可能となるように前記置換基を備えることを特徴とする、請求項6記載のオレフィン化合物の二量化反応実行方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 審査請求前
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