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炭素繊維強化複合材料の検査方法および検査装置 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009999
整理番号 GI-H25-20
掲載日 2013年10月21日
出願番号 特願2013-212904
公開番号 特開2015-075428
出願日 平成25年10月10日(2013.10.10)
公開日 平成27年4月20日(2015.4.20)
発明者
  • 三宅 卓志
  • 関 雅子
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 炭素繊維強化複合材料の検査方法および検査装置 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】炭素繊維強化複合材料内の炭素繊維の状態の差を、製造現場で製品検査に用いることができる簡便で短時間に検出する方法および検査装置を提供すること。
【解決手段】樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化複合材料を回動可能に固定する保持手段と、前記炭素繊維強化複合材料の検査部位を加熱する高周波電磁誘導加熱手段と、前記炭素繊維強化複合材料の検査部位の温度変化を測定する測定手段と、前記温度変化の結果から炭素繊維強化複合材料内における炭素繊維の状態が、他の検査部位或いは他の炭素繊維強化複合材料と相違するか否かを検出する検出手段とを有することを特徴とする検査装置。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要



炭素繊維を用いた複合材料は、軽量でありながら強度や耐衝撃性などの力学的特性に優れているため、航空機部材および自動車部材など多くの分野で利用されている。特に軽量で高い力学特性が求められる航空機部材用途としては好適に用いられる。この成形方法としては、主にプリプレグ法が採用されている。





プリプレグ法とは、炭素繊維に、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させてシート状の中間基材(以下、プリプレグという)を作成し、このプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、含浸樹脂を硬化させることにより炭素繊維強化複合材料(以下、CFRPという)を得る手法である。





プリプレグ法を使用する製法については、例えば、炭素繊維とガラス転移温度が硬化温度より10℃以上高い液状エポキシ樹脂を用いる製造方法(特許文献1)、炭素繊維が束状で実質的に2次元配向している炭素繊維シート等の成形材料において、特定のエポキシ化合物と特定の3級アミン化合物等を特定比率で含むサイジング剤を炭素繊維に塗布し、マトリックス樹脂と炭素繊維との接着性を高めた方法(特許文献2)の他、非常に多数の提案がある。





これらの方法によれば高性能のCFRPを確実に成形できる利点があるものの、一旦プリプレグを加熱硬化させるという工程が必要であり、生産性における改良の余地がある。





一方、製造工程簡素化を実現するために、炭素繊維及びマトリックス樹脂を含有する樹脂組成物を、射出成形法又は圧縮成形法により母材上に直接成形する製造方法(特許文献3)や、所定範囲の体積抵抗率を有する炭素繊維チョップドストランドと熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成物(特許文献4)を製造する方法、特定の熱伝導率及び形状を有するピッチ係炭素繊維に合成樹脂からなるマトリックスを含浸せしめ、炭素繊維の充填率が増加し、厚さ方向の熱伝導率が改善されたCFRP(特許文献5)、などが提案されている。





前記の提案による熱可塑性樹脂をマトリックスとするCFRPは、加熱により可塑化させて射出成形できることから高サイクル成形が可能で、生産性が高く、複雑形状を高精度に成形できる。しかし、射出成形では樹脂の流動に伴い炭素繊維も移動することから、繊維の配向や分散の不均一が生じることがあり、実成形品では単純な引張試験片形状で得られる強度に比べ、低い強度しか達成できないことがある。





さらに、製造工程で繊維が偏って分散したり、特定の方向に配向して、複合材料の力学特性がばらつくという問題があった。逆に、積極的に配向利用し、配向を制御して力学特性を向上させる方法も検討されているなど、内部の繊維の状態は、成形体の物性に密接に関連している。





また、溶融樹脂が合流して融着痕となるウエルドが発生する場合、炭素繊維を含有する材料を使用する方が、炭素繊維を含有しない材料を用いたものに比べて、ウエルドによる強度低下などの影響が大きくなるという問題もあった。





このため、射出成形による成形品の力学特性などを確保するには、製造条件がどのように影響しているのかを、成形品ごとに迅速に測定して試験結果に反映させることが重要であり、量産化後は、製造ラインに製品の品質を保証する検査工程を導入する必要がある。CFRPの検査方法としては、配向角の異なる複数のプライ数を有するCFRPのプライ間の剥離欠陥を、渦電流を用いて検出する方法(特許文献6)、CFRPにフラッシュランプの熱線を照射して瞬時に加熱したのち照射を止め、フラッシュランプの熱線照射に同期させて熱的非定常時におけるCFRP表面からの熱放射エネルギーを赤外線サーモグラフ装置により画像入力し、表面温度分布の時間変化を測定することによりCFRPの欠陥部位を検出する方法(特許文献7)などの他、X線CTにより成形品の繊維の配向や分布を可視化する方法がある。





例えば、フラッシュライトなどを用いて瞬間的に対象物の表面温度を上昇させ、その後の検体の表面の温度分布変化から内部欠陥を特定する方法(パルスサーモグラフィー法と呼ばれる)は、非破壊検査実施の簡便さを特徴としている。光を照射後、赤外線カメラにより温度分布の経時変化を観察するだけであり、瞬時に広い面をカバーすることも可能である。しかし、時間とともに温度が均一化するので、表面近傍の浅い欠陥の検出にしか利用し難いという課題がある。





また、X線を用いたCTでは、分解能が数十μmであり、繊維1本の直径が約6μmと細い炭素繊維に対しては、繊維を明瞭に観察できないことに加え、測定時間に数十分から数時間かかる。空間分解能の良いマイクロフォーカスX線を用いたCTの場合には、解像度は上がるものの、観察できる製品の大きさが制限され、測定に時間がかかることに変わりがない。しかも、これらはX線を用いるため遮蔽する必要があり、また装置も高価である。

産業上の利用分野



本発明は、炭素繊維強化複合材料成形体の品質検査およびその検査に使用する検査装置に係わり、具体的には前記成形体中の炭素繊維を直接加熱し、その結果生じる表面温度の応答を観察することで、迅速かつ簡便に成形体内における繊維の分散等の状態をモニタリングする方法および装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化複合材料内部の炭素繊維の状態を非破壊で検査する方法であって、
炭素繊維強化複合材料の検査部位を、高周波を用いて電磁誘導加熱する工程、
前記炭素繊維強化複合材料の検査部位の温度変化を測定する工程、
前記温度変化の結果から炭素繊維強化複合材料内における炭素繊維の状態が、他の検査部位或いは他の炭素繊維強化複合材料と相違するか否かを検出する工程、
を含むことを特徴とする炭素繊維強化複合材料の検査方法。

【請求項2】
樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化複合材料を回動可能に固定する保持手段と、
前記炭素繊維強化複合材料の検査部位を加熱する高周波電磁誘導加熱手段と、
前記炭素繊維強化複合材料の検査部位の温度変化を測定する測定手段と、
前記温度変化の結果から炭素繊維強化複合材料内における炭素繊維の状態が、他の検査部位或いは他の炭素繊維強化複合材料と相違するか否かを検出する検出手段と、
を有することを特徴とする炭素繊維強化複合材料の検査装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013212904thum.jpg
出願権利状態 公開
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