TOP > 国内特許検索 > 制御装置および制御方法

制御装置および制御方法 新技術説明会

国内特許コード P130010003
整理番号 S2013-0716-N0
掲載日 2013年10月22日
出願番号 特願2013-049476
公開番号 特開2014-174917
出願日 平成25年3月12日(2013.3.12)
公開日 平成26年9月22日(2014.9.22)
発明者
  • 三好 孝典
  • 今村 孝
出願人
  • 国立大学法人豊橋技術科学大学
発明の名称 制御装置および制御方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】マルチラテラル遠隔制御における安定な力・位置帰還制御装置および制御方法を提供すること。
【解決手段】マルチラテラル制御装置は、ネットワークサーバで管理される運動モデルに対し、通信回線を介して接続される複数のクライアントによる操作を可能とするものである。クライアントから通信回線を介して入力される入力側のゲインによりネットワークサーバに入力される位相を制御する第1のスキャタリングマトリクスと、入力側のゲインを所定範囲に制限する第1の位相制御フィルタとを備えている。第1の位相制御フィルタにより所定範囲に制限されたゲインに基づいて第1のスキャタリングマトリクスの位相が実質的に制御される。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要



いわゆるインターネット上での触覚共有による双方向コミュニケーションに期待が高まり、そのための技術が提案されている。ただし、ここで取り上げる触覚とは、ザラザラ感やスベスベ感などの質感的なものではなく、力の押し合い・引き合いなどの力学的な意味であるため、以降は「力覚」と称する。





この種の技術としては、操作者により操作されるマスタ、操作者によるマスタの操作に応じて動作するスレーブを有し、スレーブが物体と接触している状態では、操作者の操作によりマスタに加えられる力を求め、スレーブにかかる力をマスタ側の力に反映させるももの(特許文献1参照)、または、動作範囲が異なるジョイスティックとモバイルロボットとの間で力覚フィードバックを得ながら操作できるようにしたもの(特許文献2参照)などがあった。





しかしながら、従来の技術では、通信遅延による位相遅れにより、力学的クローズドループの安定性が保証することが十分にできていなかった。





共通の物体が動く、動かないという力覚の共有を実現するためには、世界中の操作者が加える力情報を一ヶ所に集約して物体の運動を決定した後、再び操作者に共通物体の位置をフィードバックすることが必要になるが、力と位置は通信遅延を含んだクローズドループを構成し、むだ時間によりシステムが不安定になってしまうという課題があった。





例えば、バイラテラル・マルチラテラル制御の多くの方法は受動性を確保することによって安定性を保証する。とくにスキャタリングマトリクスを用いた方法は、制御対象をフィードバックにより受動性を持つシステムに一旦改造した上で速度制御として遠隔制御している(例えば、非特許文献1参照)。





さらに、ネットワーク障害の耐性としてネットワークのトポロジーは重要である。例えば、位置・力の情報をバケツリレー方式で転送する方式が提案されているが(例えば、非特許文献2参照)、このような手法では、不意のネットワーク切断がしばしば生じる通常のインターネット環境での使用は難しい。また、関連のあるノードを全て相互接続する幾何学的手法を採用するとしても、不特定多数(特に数百を超える)インタラクションを実現することは難しい。





また、応答性は実用面において特に重要である。例えば一人の操作者が加えたステップ状の抵抗力を別の操作者もステップ状の力として感じとれなければコミュニケーションは成立しないと考えられる。





そして、上述の特許文献1または2に例示するような手法は、バイラテラル制御においては良好な触覚を得られるが、マルチラテラルに適用した事例はまだない。その理由として、ロバスト安定性、ネットワーク障害耐性および応答性などを実現できないことによるものであった。



産業上の利用分野



本発明は、マルチラテラル制御装置およびマルチラテラル制御方法に関するものである。



特許請求の範囲 【請求項1】
ネットワークサーバで管理される運動モデルに対し、通信回線を介して接続される複数のクライアントによる操作を可能とするマルチラテラル制御装置であって、
クライアントから通信回線を介して入力される入力側のゲインにより前記ネットワークサーバに入力される位相を制御する第1のスキャタリングマトリクスと、前記入力側のゲインを所定範囲に制限する第1の位相制御フィルタとを備え、前記第1の位相制御フィルタにより所定範囲に制限されたゲインに基づいて前記第1のスキャタリングマトリクスの位相が実質的に制御されることを特徴とするマルチラテラル制御装置。

【請求項2】
前記クライアントから通信回線を介して伝達される入力は、前記運動モデルにおける制御対象に対する操作力であり、前記ネットワークサーバは、伝達された操作力に基づき前記制御対象の位置を算出する演算手段を備え、前記第1の位相制御フィルタは、前記通信回線を入力とする伝達関数に基づいて構成されるものである請求項1に記載のマルチラテラル制御装置。

【請求項3】
前記クライアントは、ネットワークサーバから通信回線を介して出力される出力側のゲインにより該クライアントに出力される位相を調整する第2のスキャタリングマトリクスを備える請求項1または2に記載のマルチラテラル制御装置。

【請求項4】
前記クライアントは、前記出力側のゲインを所定範囲に制限する第2の位相制御フィルタを備え、前記第2の位相制御フィルタにより所定範囲に制限されたゲインに基づいて前記第2のスキャタリングマトリクスの位相が実質的に制御されるものである請求項3に記載のマルチラテラル制御装置。

【請求項5】
前記ネットワークサーバは、前記第1のスキャタリングマトリクスとのゲインを調整する第1のスキャタリングパラメータと、位相遅れを補償するための伝達関数に基づいて構成される第1の位相補償フィルタとを備える請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチラテラルによる位置帰還制御装置。

【請求項6】
前記クライアントは、前記第2のスキャタリングマトリクスとの間のゲインを調整する第2のスキャタリングパラメータと、前記第1の位相補償フィルタにおける伝達関数の逆数となる伝達関数に基づいて構成される第2の位相補償フィルタとを備える請求項5に記載のマルチラテラル制御装置。

【請求項7】
運動モデルを管理するネットワークサーバと、不特定多数のクライアントとが、通信回線を介して接続可能であり、通信回線とネットワークサーバとの間に、第1の位相制御フィルタと、第1のスキャタリングマトリクスとが介在されているマルチラテラル制御装置において、
第1の位相制御フィルタによって、クライアントから通信回線を介して入力されるゲインを所定範囲に制限し、第1のスキャタリングマトリクスによって、前記位相制御フィルタにより所定範囲に制限された前記入力側のゲインに基づいて前記ネットワークサーバに入力される位相を制御することにより、通信回線における通信遅延による位相遅れにかかわらず入力と出力との相関関係を維持させることを特徴とするマルチラテラル制御装置における制御方法。

【請求項8】
さらに、前記ネットワークサーバの入力側に第1のスキャタリングパラメータと、出力側に第1の位相補償フィルタを備えた請求項7に記載のマルチラテラル制御装置において、
第1のスキャタリングパラメータによって、前記ネットワークサーバと前記第1のスキャタリングマトリクスとの間のゲインを調整し、第1の位相補償フィルタによって、前記ネットワークサーバから出力される信号の位相遅れを補償してなることを特徴とするマルチラテラル制御装置における制御方法。

【請求項9】
運動モデルを管理するネットワークサーバと、不特定多数のクライアントとが、通信回線を介して接続可能であり、通信回線とネットワークサーバとの間に、第1の位相制御フィルタと、第1のスキャタリングマトリクスとが介在され、通信回線とクライアントとの間に、第2の位相制御フィルタと、第2のスキャタリングマトリクスとが介在されているマルチラテラル制御装置において、
第1の位相制御フィルタによって、クライアントから通信回線を介して入力されるゲインを所定範囲に制限し、第1のスキャタリングマトリクスによって、前記位相制御フィルタにより所定範囲に制限された前記入力側のゲインに基づいて前記ネットワークサーバに入力される位相を制御することにより、通信回線における通信遅延による位相遅れにかかわらず入力と出力との相関関係を維持させ、
第2の位相制御フィルタによって、ネットワークサーバから通信回線を介して入力されるゲインを所定範囲に制限し、第2のスキャタリングマトリクスによって、前記位相制御フィルタにより所定範囲に制限された前記入力側のゲインに基づいて前記クライアントに入力される位相を制御することにより、通信回線における通信遅延による位相遅れにかかわらず入力と出力との相関関係を維持させることを特徴とするマルチラテラル制御装置における制御方法。

【請求項10】
さらに、前記ネットワークサーバの入力側に第1のスキャタリングパラメータと、出力側に第1の位相補償フィルタを備え、前記クライアントの出力側に第2のスキャタリングパラメータと、入力側に第2の位相補償フィルタを備えた請求項9に記載のマルチラテラル制御装置において、
第1のスキャタリングパラメータによって、前記ネットワークサーバと前記第1のスキャタリングマトリクスとの間のゲインを調整し、第1の位相補償フィルタによって、前記ネットワークサーバから出力される信号の位相遅れを補償し、
第2のスキャタリングパラメータによって、前記クライアントと前記第2のスキャタリングマトリクスとの間のゲインを調整し、第2の位相補償フィルタによって、前記クライアントに入力される信号の位相進みを補償してなることを特徴とするマルチラテラル制御装置における制御方法。

【請求項11】
前記ネットワークサーバは、クライアントから入力される前記運動モデルの制御対象に対する操作力を該運動モデルの制御対象の位置に変換し、位相遅れを補償しつつ前記位置を出力させてなる請求項7ないし10のいずれかに記載のマルチラテラル制御装置における制御方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2013049476thum.jpg
出願権利状態 公開
ご興味のある特許について詳しく内容をお知りになりたい方は、下記までお問い合せください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close