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超原子価ヨウ素試薬を用いる第3級1,3-ジカルボニル化合物の触媒的不斉フッ素化法 コモンズ

国内特許コード P130010049
掲載日 2013年11月12日
出願番号 特願2013-199758
公開番号 特開2015-063500
出願日 平成25年9月26日(2013.9.26)
公開日 平成27年4月9日(2015.4.9)
発明者
  • 柴田 哲男
  • 鈴木 悟
  • 加茂 智浩
  • 平松 孝章
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 超原子価ヨウ素試薬を用いる第3級1,3-ジカルボニル化合物の触媒的不斉フッ素化法 コモンズ
発明の概要 【課題】求核的なフッ素化剤を用いた求核的部位に対する反応を用いた効率的な第4級2-フルオロ-1,3-ジカルボニル化合物の合成法の開発
【解決手段】発明者らは触媒量の超原子価状態のヨウ素試薬を用いることで求核的な部位に対して,求核的なフッ素化試薬を極性転換的に反応させてフッ素化を行うことに成功し,効率的な第4級2-フルオロ-1,3-ジカルボニル化合物の合成方法の開発に成功した。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



フッ素原子は全原子中で最大の電気陰性度をもつ等,その特異的な性質から含フッ素有機化合物は医薬,農薬分野だけでなく近年では材料分野においてもその利用が広く行われている。フッ素原子はその高い電気陰性度によりアニオンであるフッ化物イオンの形態をとりやすく,天然にも数少ない例外を除いてこの形で存在している。このようなことから含フッ素有機化合物を合成する際にはフッ化物イオンをフッ素源に用いてフッ素化反応を行うことが,コスト面からみても有効である。しかしながらフッ化物イオンをフッ素化反応に用いて含フッ素有機化合物を合成するには,主に求核置換反応が用いられることから,あらかじめフッ素へと置換される脱離基を基質の望む位置に導入しておく必要があった。そのため,置換基を導入する工程が余分に必要となり,さらに立体障害の大きな位置への導入が困難であるという問題点があった。そこで用いられるようになったのが超原子価ヨウ素試薬を用いたフッ素の導入法であり,この方法を用いることで第2級の1,3-ジカルボニル化合物のα位のC-H結合を直接的にC-F結合へと変換することが可能となった(非特許文献) 。しかしながらこれらの方法にも問題点は存在しており,高価な超原子価ヨウ素試薬を化学量論量以上用いなければならない,第3級の1,3-ジカルボニル化合物のα位をフッ素化する方法が報告されていない,等の点が挙げられる。そのためこれらの問題点を克服した方法の開発が求められている。

産業上の利用分野



本発明は,触媒量のヨウ素試薬を酸化剤とともに用いることで反応系中にて超原子価状態のヨウ素種を発生させ,第3級1,3-ジカルボニル化合物に対して医農薬,材料分野で注目される含フッ素有機化合物を,求核的フッ素化剤を用いて合成する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で示される1,3-ジカルボニル化合物に対して触媒量の下記一般式(2)で示されるヨードベンゼン誘導体,酸化剤,フッ化物イオン源の存在下,溶媒中で撹拌することで下記一般式(3)に示される2-フルオロ-1,3-ジカルボニル化合物を合成する方法。
【化1】



(式中,R,R,Rはそれぞれ独立に置換もしくは未置換のアルキル基,アルコキシ基,アラルキル基,置換基を有していてもよいアミノ基,アルキルチオ基,カルボニル基,置換基を有していてもよいカルバモイル基,アリール基,アリールオキシ基,アルケニル基,又はアルキニル基を示す。なおR,R,Rのうち隣接する2つの基は一緒になってヘテロ原子の介在もしくは非介在で,置換基を有していてもよい5乃至7員環を形成してもよい。)
【化2】



(式中,R,R,R,R及びRはそれぞれ独立に水素原子,置換もしくは未置換のアルキル基,アルコキシ基,アラルキル基,ハロゲン原子,置換基を有していてもよいアミノ基,ヒドロキシル基,アルキルチオ基,カルボニル基,置換基を有していてもよいカルバモイル基,シアノ基,ニトロ基,アリール基,アリールオキシ基,アルケニル基,アルキニル基,シリル基又はスルホニル基を示す。なおR,R,R,R,Rのうち隣接する2つの基は一緒になってヘテロ原子の介在もしくは非介在で,置換基を有していてもよい5乃至7員環を形成してもよい。)
【化3】



(式中,R,R及びRは式(1)記載の通りである。)

【請求項2】
前記酸化剤が、過酢酸,過酸化水素水,尿素・過酸化水素,過炭酸ナトリウム,次亜塩素酸ナトリウム,亜塩素酸ナトリウム,臭素酸カリウム,過ヨウ素酸ナトリウム,過ホウ酸ナトリウム,過ホウ酸カリウム,四ホウ酸ナトリウム,ぺルオキソ二硫酸ジカリウム,Oxone(登録商標),過硫酸テトラブチルアンモニウム,三酸化クロム,過マンガン酸カリウム,二クロム酸カリウム,3-クロロ過安息香酸, Selectfluor(登録商標),酸素,フッ素,塩素,臭素,ジメチルジオキシラン,硝酸,発煙硝酸, tert-ブチルヒドロペルオキシド,次亜塩素酸tert-ブチル,ビス(モノペルオキシフタル酸)■マグネシウム 六水和物,N-ブロモスクシンイミド,N-ヒドロキシフタルイミド,二酸化ケイ素の群から選択される1または2種以上の物質であることを特徴とする請求項1記載の方法。

【請求項3】
前記酸化剤の使用量が、一般的式(1)に対して,1.0~10当量であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。

【請求項4】
前記フッ化物イオン源が、フッ化水素酸,トリエチルアミン三フッ化水素酸塩,トリエチルアミン五フッ化水素酸塩,トリエチルアミン六フッ化水素酸塩,ピリジン三フッ化水素酸塩,ピリジン六フッ化水素酸塩,ピリジン九フッ化水素酸塩,ピリジンポリフッ化水素酸塩,フッ化カリウム,フッ化水素カリウム,フッ化セシウム,フッ化銀(I),テトラメチルアンモニウムフロリド,テトラブチルアンモニウムフロリド,テトラブチルアンモニウムビフルオリド,テトラブチルアンモニウムジフルオロトリフェニルシリカート,テトラブチルアンモニウムジフルオロトリフェニルすず,テトラブチルアンモニウム三ふっ化二水素の群から選択される1または2種以上の物質であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記フッ化物イオン源の使用量が一般的式(1)に対して,1.0~100当量であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
前記溶媒が、ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,n-ブチルメチルエーテル,tert-ブチルメチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘプタン,ヘキサン,シクロペンタン,シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム,四塩化炭素,塩化メチレン,ジクロロエタン,トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ベンゼン,トルエン,キシレン,クメン,シメン,メシチレン,ジイソプロピルベンゼン,ピリジン,ピリミジン,ピラジン,ピリダジン等の芳香族系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン,メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド等の溶媒;メタノール,エタノール,プロパノール,i-プロピルアルコール,アミノエタノール,N,N-ジメチルアミノエタノール等のアルコール系溶媒;アセトニトリル等のニトリル系溶媒;1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン,1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン等のフルオロカーボン系溶媒;超臨界二酸化炭素,イオン性液体の群から選択される1種または2種以上の物質の混合であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
下記一般式(4)で示されるN,N-ジエチル-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシアミド。
【化4】


国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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