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UVB-UVAハイブリッド型紫外線吸収剤

国内特許コード P130010059
整理番号 S2012-0162-N0
掲載日 2013年11月20日
出願番号 特願2012-102736
公開番号 特開2013-231101
出願日 平成24年4月27日(2012.4.27)
公開日 平成25年11月14日(2013.11.14)
発明者
  • 吉原 利忠
  • 木村 知代
  • 金子 亜希
  • 飛田 成史
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 UVB-UVAハイブリッド型紫外線吸収剤
発明の概要

【課題】新たな紫外線吸収剤を提供する。
【解決手段】一般式B-L-Aで表される構造を有する化合物。(式中、Aは、320nm~400nmに極大吸収を有する紫外線吸収性残基を表し;Bは、280nm~320nmに極大吸収を有する紫外線吸収性残基を表し;Lは、必要により存在する連結基を表し、mは、1~6の整数を表し;nは、1~6の整数を表す;A及びBは、分子内エネルギー移動が可能な様式で連結されている。)
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


光は生命活動維持において必要不可欠な要素の1つであると同時に、時として、生命活動に対して危機的に作用することもある。特に紫外線は、皮膚中のさまざまな物質と光化学反応を起こし、日焼けだけでなく、皮膚がんや光老化(しわ、しみ)を誘発することが知られている。紫外線は波長領域からA領域紫外線(UVA)(400-320nmの紫外線)、B領域紫外線(UVB)(320-280nmの紫外線)、C領域紫外線(UVC)(280nm以下の紫外線)に区別される。この中で、UVA、UVBは地表まで到達する紫外線であり、UVAは曇り空においても地表まで到達する。また、UVBは表皮に作用するのに対して、UVAは波長が長く真皮にまで作用し、UVBと比較して20倍以上含まれる。このような紫外線から皮膚を防御するために、サンスクリーン剤が開発されている。



サンスクリーン剤は、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤に大別される。前者はナノ粒子化された酸化チタンや酸化亜鉛などの無機化合物が主に使用されており、後者は紫外光領域に吸収を示す有機化合物が使用されている。近年、ナノ粒子が人体へ及ぼす悪影響について研究が進められており、また、酸化チタンや酸化亜鉛は、皮膚に塗ると皮膚が白くなるなどの問題点が指摘されている。このため、無機化合物を中心とした紫外線散乱剤の使用は減少傾向にあり、それに伴い有機化合物を中心とした紫外線吸収剤の重要性が増している。



現在、使用されているサンスクリーン剤は、以下に示すUVBを主に吸収するメトキシケイ皮酸エチルヘキシルエルテル、ジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、UVAを主に吸収するオキシベンゾン3、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、4-t-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタンが主である。これらの化合物は、吸収した紫外線エネルギーをシス-トランス異性化反応、分子内電荷移動、分子内プロトン移動反応によって高効率で熱エネルギーに変換する特徴を有する。これらの反応には副反応が含まれており、化合物の光安定性を減少させているが、このような高い光熱変換を示す化合物が少ないため、現状の化合物の使用に止まっている。



【化学式1】




新規な紫外線吸収剤を開発すべく、特許文献1では、UVBを吸収する化合物とUVAを吸収する化合物を連結した化合物を、紫外線吸収剤として用いることが記載されている。特許文献1の技術は、UVBを吸収する化合物とUVAを吸収する化合物を連結して幅広い紫外線領域を吸収する紫外線吸収剤を得る技術である。しかし、UVBを吸収する化合物とUVAを吸収する化合物間のエネルギー移動については、記載されていないし、UVBを吸収する化合物としてUVA領域に蛍光を発する化合物は生体への悪影響のため使用できない。



特許文献2では、UV吸収分子と、UV吸収分子からの一重項励起状態エネルギーを受け入れて一重項励起状態をクエンチする化合物を含む、光安定化された光活性組成物が記載されている。特許文献2の技術は、UVB又はUVAを吸収する分子と、同分子の一重項励起状態をクエンチするアルコキシクリレン化合物を混合して、光安定化された光活性組成物を得る技術である。しかし、この方法では複数の化合物を配合するため調製が煩雑であり、また、アルコキシクリレン化合物の生体への影響も十分検討されていない。

産業上の利用分野


本発明は、紫外線吸収剤の開発技術に関し、詳しくはUVB吸収を示す化合物と、UVA吸収および高い効率で光熱変換反応を示す化合物を連結した化合物、それを用いた紫外線吸収剤及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(I)で表される構造を有する化合物。
m-L-An (I)
(式中、Aは、320nm~400nmに極大吸収を有する紫外線吸収性残基を表し;
Bは、280nm~320nmに極大吸収を有する紫外線吸収性残基を表し;
Lは、必要により存在する連結基を表し、
mは、1~6の整数を表し;
nは、1~6の整数を表す;
A及びBは、分子内エネルギー移動が可能な様式で連結されている。)

【請求項2】
Bは、Aと連結されないときは320nm~400nmに蛍光を発する化合物の残基である、請求項1に記載の化合物。

【請求項3】
Aは、光熱交換効率が、内部変換量子収率として0.95以上の紫外線吸収性残基である、請求項1または2に記載の化合物。

【請求項4】
Aは、下記一般式(II)で表される紫外線吸収性残基である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【化学式1】


(式中、R1は、炭素数1~6のアルキルを表し、
2は、ヒドロキシ、炭素数1~3のアルキル、炭素数1~3のアルコキシ、炭素数1
~3のアシルオキシ、シアノ、カルボキシ、アミドを表す。)

【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物を含有する、紫外線吸収剤。

【請求項6】
請求項5に記載の紫外線吸収剤を含有する、皮膚外用剤。

【請求項7】
サンスクリーン用である、請求項6に記載の皮膚外用剤。

【請求項8】
紫外線吸収性残基A及び紫外線吸収性残基Bを連結させる工程を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物の製造方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 審査請求前
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