TOP > 国内特許検索 > 金属錯体およびこれを有効成分として含有する抗がん剤

金属錯体およびこれを有効成分として含有する抗がん剤

国内特許コード P130010065
掲載日 2013年11月21日
出願番号 特願2012-509616
登録番号 特許第5553275号
出願日 平成23年3月31日(2011.3.31)
登録日 平成26年6月6日(2014.6.6)
国際出願番号 JP2011058352
国際公開番号 WO2011125911
国際出願日 平成23年3月31日(2011.3.31)
国際公開日 平成23年10月13日(2011.10.13)
優先権データ
  • 特願2010-083432 (2010.3.31) JP
発明者
  • 小谷 明
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 金属錯体およびこれを有効成分として含有する抗がん剤
発明の概要 【課題】シスプラチンなどの従来の抗がん剤と比較して副作用(特に、腎毒性)が低減され、かつ、抗がん活性に優れた化合物を提供する。
【解決手段】下記化学式1で表される金属錯体:



または、下記化学式2で表される金属錯体である:


式中の符号は、いずれも明細書において定義されている。
【選択図】図16
従来技術、競合技術の概要



金属錯体を有効成分として含有する抗がん剤として、「白金製剤(プラチナ製剤)」に分類されるシスプラチンが知られている。シスプラチンは、下記化学式で表されるように、白金錯体としての構造を有する。





【化1】








このシスプラチンが投与されると、塩素原子が脱離して白金原子ががん細胞に含まれるDNAの構成塩基であるグアニンやアデニンのN-7位に結合する。これによりDNA鎖内には架橋が形成され、DNAの複製が阻害される結果、がん細胞の分裂・増殖が抑制され、がん細胞は死滅に至る。





シスプラチンは、1965年、アメリカのローゼンバーグ博士によって細菌の増殖を抑制する抗菌薬として発見され、その後、抗腫瘍効果が確認されてがん治療に用いられるようになった。日本におけるシスプラチンの適応症は、睾丸腫瘍、膀胱がん、腎盂・尿管腫瘍、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部がん、非小細胞肺がん、食道がん、子宮頸がん、神経芽細胞腫、胃がん、小細胞肺がん、骨肉腫、胚細胞腫瘍、悪性リンパ腫など、非常に広い範囲に及んでいる。また、世界におけるプラチナ製剤のマーケットは急速に拡大しており、数年前までは年約20%の割合でマーケットが成長していた。近年でもその割合は鈍化しつつあるものの、プラチナ製剤のマーケットは依然として拡大の一途を辿っている。





このように、シスプラチンは、幅広い腫瘍縮小効果を有するものの、激しい副作用を示すという特徴をも有している。最も深刻な副作用は、強い腎毒性による腎不全などの腎臓機能の障害であり、投与上の大きな問題点とされている。かような腎臓障害は尿量が減少したときに発現しやすいことから、点滴によって水分を摂ったり、利尿剤を使用して尿量を増やしたりすることで、腎毒性を軽減するなどの対策が必要とされている。また、多くの患者に見られる悪心・嘔吐や食欲不振などの消化器症状に関しても、他の抗がん剤と比べてかなり強く発現することが知られている。このような消化器症状に対しては、主に制吐剤を併用することによって対応しているのが現状である。





ところで、上述したようなプラチナ製剤の1つとして、特許文献1には、各種のカチオン性またはアニオン性化合物が開示されている。この特許文献1に記載の化合物は、主として骨がん等の骨関連疾患の治療を指向したものである。

産業上の利用分野



本発明は、金属錯体およびこれを有効成分として含有する抗がん剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記化学式1で表される金属錯体またはその塩:
【化1】


式中、
Mは、PtまたはPdであり、
~R、およびR~R17が水素原子であり、Rが炭素数1~30のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1~30のアルコキシ基、またはニトロ基である。

【請求項2】
下記化学式1a~1dのいずれかで表される、請求項1に記載の金属錯体またはその塩:
【化2】



【請求項3】
下記化学式1eまたは1fで表される金属錯体またはその塩:
【化3】


式中、Mは、PtまたはPdである。

【請求項4】
MがPtである、請求項1~3のいずれか一項に記載の金属錯体またはその塩。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の金属錯体またはその塩を有効成分として含有する、抗がん剤。

【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の金属錯体またはその塩を有効成分として含有する、プロテアソーム阻害剤。

【請求項7】
下記化学式1aまたは1bで表される金属錯体またはその塩を有効成分として含有し、ファルネシルトランスフェラーゼ、ヒストンデアセチラーゼ、およびプロテインキナーゼからなる群から選択される1種または2種以上の酵素を阻害する、酵素阻害剤
【化4】


式中、Mは、PtまたはPdである

【請求項8】
下記化学式1cで表される金属錯体またはその塩を有効成分として含有し、プロテインキナーゼを阻害する、酵素阻害剤:
【化5】


式中、MはPtである。

【請求項9】
下記化学式1eで表される金属錯体またはその塩を有効成分として含有し、ヒストンデアセチラーゼおよびプロテインキナーゼからなる群から選択される1種または2種の酵素を阻害する、酵素阻害剤:
【化6】


式中、MはPdである。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012509616thum.jpg
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close