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イオン液体の分離方法

国内特許コード P130010108
整理番号 2013-023
掲載日 2013年11月27日
出願番号 特願2013-237363
公開番号 特開2015-096255
出願日 平成25年11月15日(2013.11.15)
公開日 平成27年5月21日(2015.5.21)
発明者
  • 高橋 憲司
  • 仁宮 一章
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 イオン液体の分離方法
発明の概要 【課題】セルロース系バイオマスの酵素糖化前処理剤としてイオン液体を用いた場合などに、イオン液体を含む2種以上の溶質が溶解した混合溶液から、容易にイオン液体を分離することができる方法を提供する。
【解決手段】
本発明のイオン液体分離方法は、イオン交換膜を用いて、例えば、イオン液体を含む2種以上の溶質が溶解した混合溶液からイオン液体を分離する分離ステップ(ステップ3、ステップ4)により、混合溶液からイオン液体を分離して、イオン液体のみを含む溶液と中性分子のみを含む溶液とを得ることができるから、目的物たる中性分子を得ることおよびイオン液体を再利用することが可能となる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



室温付近で液体として存在する物質であるイオン液体は、水や有機溶媒とは異なる特徴をもつ第3の液体として注目を浴びており、他の溶媒にはない優れた機能を有する例が多数報告されている。このようなものとしては、例えば、有機溶媒に代わる反応溶媒としての利用例が非常に多く報告されている。また、イオン液体はセルロース系バイオマスの酵素糖化前処理剤などとして用いられている。セルロース系バイオマスの酵素糖化前処理にイオン液体が有用であることが、多くの研究により示されてきている(例えば、特許文献1、2)。また、イオン液体に関連する非特許文献の数も近年急増している。





特許文献1には、木質バイオマスを糖化、発酵する際に、イオン液体と超音波照射とを組み合わせる前処理方法が記載されている。また、特許文献2には、セルロースから単糖類を製造する際、イオン液体と、糖ポリマーとを水の存在下で接触させて、糖ポリマーを分解させて単糖を得る方法が記載されている。

一般的に、イオン液で前処理したバイオマスの酸触媒による糖化反応は極めて効率がよく、イオン液体によるバイオマス前処理は有用であることが世界的に認められ、多くの研究が活発に進められている。





また、米国エネルギー省傘下のJbeiグループ (Lawrence Berkeley National

Laboratory, Sandia National Laboratories, University of California campuses of

Berkeley and Davis, Carnegie Institution for Science, Lawrence Livermore

National Laboratory)により、イオン液体1-メチル-3-エチルイミダゾリウム アセテートを用いてバイオマス(スイッチグラス)を前処理し、塩酸を加えて酸加水分解により極めて効率よくグルコースを得るプロセスが提案されている(非特許文献1)。このプロセスによって得られる生成物は、「グルコース+イオン液体+少量の酸+大量の水」の混合物である。この糖水溶液混合物からイオン液体を分離する必要があり、分離するための方法が検討されている。

産業上の利用分野



本発明は、例えば、2種以上の溶質を含む混合溶液などの溶液からイオン液体を分離するイオン液体の分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
イオン交換膜を用いて、イオン液体を含む溶液から前記イオン液体を分離する分離ステップを有するイオン液体分離方法。

【請求項2】
前記イオン液体を含む溶液が、2種以上の溶質が溶解した混合溶液である請求項1に記載のイオン液体分離方法。

【請求項3】
前記イオン液体のカチオンが、(CHCHCHOHおよび以下からなる群から選択される請求項2に記載のイオン液体分離方法。
【化1】


(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、アルケニル基、アルコキシルアルキル基、またはフェニル基を表し、R~Rは、それぞれ独立して、ヒドリド、アルケニル基、アルコキシルアルキル基、またはフェニル基を表す。)

【請求項4】
前記イオン液体中のカチオンが、式(1)で示される請求項3に記載のイオン液体分離方法。
【化2】


(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、アルケニル基、アルコキシルアルキル基、またはフェニル基を表し、R~Rは、それぞれ独立して、ヒドリド、アルケニル基、アルコキシルアルキル基、またはフェニル基を表す。)

【請求項5】
前記イオン液体中のカチオンを示す前記式(1)中のRがメチル基であり、Rが炭素数6以下のアルキル基であり、R、RおよびRがヒドリドであり、
前記イオン液体中のアニオンが塩化物イオンである請求項4に記載のイオン液体分離方法。

【請求項6】
前記混合溶液中の溶質のうちの少なくとも1つが中性分子であり、前記分離ステップにより、前記中性分子と前記イオン液体とを分離する請求項2~5の何れか1項に記載のイオン液体分離方法。

【請求項7】
前記混合溶液が、前記中性分子として、その混合溶液に溶解した糖類を含んでおり、前記分離ステップにより、前記糖類と前記イオン液体とを分離する請求項6に記載のイオン液体分離方法。

【請求項8】
前記混合溶液が、前記中性分子として、その混合溶液に溶解したリグニン類を含んでおり、前記分離ステップにより、前記リグニン類と前記イオン液体とを分離する請求項6に記載のイオン液体分離方法。

【請求項9】
前記イオン液体が非水溶性のイオン液体である請求項1~8の何れか1項に記載のイオン液体分離方法。

【請求項10】
イオン液体でバイオマスを処理する前処理ステップと、
前記前処理したバイオマスを糖化処理する糖化処理ステップと、をさらに含んでおり、
前記分離ステップの前記混合溶液が、前記糖化処理ステップにより得られた混合溶液である、請求項2~9の何れか1項に記載のイオン液体分離方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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