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蛍光標識ペプチド化合物 コモンズ

国内特許コード P130010109
整理番号 NP13147-YS
掲載日 2013年11月28日
出願番号 特願2013-157759
公開番号 特開2015-027961
出願日 平成25年7月30日(2013.7.30)
公開日 平成27年2月12日(2015.2.12)
発明者
  • 佐藤 陽
  • 蝦名 敬一
出願人
  • 学校法人 いわき明星大学
発明の名称 蛍光標識ペプチド化合物 コモンズ
発明の概要 【課題】酸化LDL認識能がさらに向上した酸化LDL認識ペプチドを提供する。
【解決手段】(a)特定のアミノ酸配列の2位Lysから、C末端が第16位Aspから第29位Lysのいずれかまで、または(b)特定のアミノ酸配列の第10位Lysから、C末端が第16位Aspから第29位Lysのいずれかまで、からなる酸化LDL認識ペプチドの第1位Lysのε-アミノ基に蛍光物質が結合されており、非酸化LDLに対してよりも酸化LDLに対して10倍以上強く結合することを特徴とする蛍光標識ペプチド化合物。蛍光物質がフルオレセインイソチオシアネートであり、6-アミノカプロン酸からなるリンカー物質を介して、酸化LDL認識ペプチドに結合している。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、食生活をはじめとする生活習慣の変化や急速な人口の高齢化に伴って、動脈硬化症は増加の一途を辿っている。動脈硬化症に起因した死亡率は全体の約3割を占めており、極めて深刻な問題となっていることから、その予防・早期発見のための対策が極めて重要となる。従来の動脈硬化症の診断・治療には、各種血液成分の臨床化学的検査による間接的な診断、血液造影やX線CT(コンピュータ断層撮影)などの機器による診断、さらにはPTCA(経皮径管冠動脈拡張術)などが用いられている。しかし、これらの方法はいずれも正確性に欠けること、初期診断が不可能なこと、侵襲性が高いことなどの欠点を有しており、動脈硬化症が発見されたときには既に治療困難な場合が多い。従って、動脈硬化症の新たな診断や、動脈硬化病巣部位および動脈硬化進展度の非侵襲的な診断のための薬剤が強く望まれている。





動脈硬化症、特にアテローム性動脈硬化症は、動脈の内側に不安定プラークと呼ばれる隆起が発生し、その破裂によって血栓が形成されると、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすと考えられている。この不安定プラークには酸化LDLが蓄積されており、それに伴って血液中の酸化LDL濃度が上昇することから、血液中の酸化LDL濃度を測定する技術、もしくは不安定プラークに蓄積する酸化LDLを特異的に検出する技術が開発されれば、動脈硬化症の早期診断、予防、治療、悪化・再発予防、病態解析、創薬開発などにつながり、患者の生活の質(QOL)向上や死亡率の低下につながると考えられる。





酸化LDLの検出方法としては、酵素免疫測定法(ELISA)を用いた血中酸化LDL濃度測定法が開発され、酸化LDLおよび酸化LDLの一種であるマロンジアルデヒド(MDA)-LDLを検出するキットが市販されている。しかし、この手法は抗原抗体反応であるためその測定に時間がかかること、そのコストは極めて高価であること、またその検出感度や特異性には限界があることから(非特許文献1)、現在は体外診断用としての利用にとどまっている。





一方、酸化LDLを認識するペプチドを動脈硬化症の診断に利用する技術が開発されている。本発明者らは、以下の条件からなる酸化LDL認識ペプチド:

(1)配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチド;

(2)配列番号8のアミノ酸配列(YKDG:配列番号1の第12-15位)からなるペプチド;

(3)配列番号1におけるYKDG配列の前後少なくとも1アミノ酸を含むペプチド、

を発明し(具体的には配列番号1~8の各アミノ酸配列からなるペプチド)、そしてこれら酸化LDL認識ペプチドに標識物質を結合させて動脈硬化症の診断を行う技術を開発している(特許文献1)。さらに本発明者らは、特許文献1に開示された各種ペプチドの酸化LDL認識能(非酸化LDLと酸化LDLとに対する結合比)を詳しく報告している(非特許文献2)。また特許文献2は、酸化LDL認識ペプチドの1種であるKWYKDGDペプチド(配列番号9)のN末端K残基にベンゾイル基を用いて放射性ヨウ素を結合させた酸化LDL認識用の放射性ヨウ素標識ペプチドを開示している。





このような酸化LDL認識ペプチドは、非侵襲的かつ安全な動脈硬化症の早期診断を可能とし、ひいては動脈硬化症の予防、治療、悪化・再発予防、病態解析、創薬開発などにも大きく寄与するものと期待されている。





なお、本発明者らは、酸化LDL認識ペプチドのN末端をビオチニル化修飾したペプチド(ビオチニル化ペプチド化合物)が、酸化LDLおよびその主要構成脂質であるリゾホスファチジルコリン(1-アシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、lysophosphatidylcholine: LPC)、さらにはLPCと活性・構造の点で類似する血小板活性化因子(1-O-アルキル-2-アセチル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、platelet-activating factor: PAF)と特異的に結合することも明らかにしている(特許文献3、非特許文献3、4)。

産業上の利用分野



本願発明は、動脈硬化症などの主な原因物質である酸化低密度リポタンパク質(酸化LDL)に対して高い結合能を有する蛍光標識ペプチド化合物に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下のアミノ酸配列:
(a)配列番号1の第2位Lysから、C末端が第16位Aspから第29位Lysのいずれかまで、または
(b)配列番号1の第10位Lysから、C末端が第16位Aspから第29位Lysのいずれかまで、
からなる酸化LDL認識ペプチドの第1位Lysのε-アミノ基に蛍光物質が結合されており、非酸化LDLに対してよりも酸化LDLに対して10倍以上強く結合することを特徴とする蛍光標識ペプチド化合物。

【請求項2】
酸化LDL認識ペプチドが配列番号9のアミノ酸配列からなる請求項1の蛍光標識ペプチド化合物。

【請求項3】
蛍光物質がフルオレセインイソチオシアネートである請求項1または2の蛍光標識ペプチド化合物。

【請求項4】
蛍光物質がリンカー物質を介して結合している請求項1から3のいずれかの蛍光標識ペプチド化合物。

【請求項5】
リンカー物質が6-アミノカプロン酸である請求項4の蛍光標識ペプチド化合物。

【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の蛍光標識ペプチド化合物を有効成分して含有する酸化LDL検出試薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013157759thum.jpg
出願権利状態 公開


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