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抗炎症剤 コモンズ

国内特許コード P130010110
整理番号 NP11085-1
掲載日 2013年11月28日
出願番号 特願2012-132069
公開番号 特開2013-028587
出願日 平成24年6月11日(2012.6.11)
公開日 平成25年2月7日(2013.2.7)
優先権データ
  • 特願2011-136701 (2011.6.20) JP
発明者
  • 佐藤 陽
  • 蝦名 敬一
出願人
  • 学校法人明星学苑
発明の名称 抗炎症剤 コモンズ
発明の概要

【課題】炎症反応とエンドセリン系との新たな関連性に基づいた、新規な抗炎症剤を提供する。
【解決手段】配列番号3または配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチドを、生体炎症反応を抑制するのに有効な量含有している抗炎症剤。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


炎症は、主に外界の刺激によって誘起される生体防御反応であり、血管拡張、血管透過性亢進、白血球遊走、結合組織増殖などの組織反応が、様々なメディエーターによって誘起され、発赤、発熱、浮腫、疼痛などの炎症症状を発現する。また、炎症は感染症やアレルギー疾患、生活習慣病など多くの急性・慢性疾患の基盤病態であることから、その過剰な炎症反応を抑制することで当該急性・慢性疾患の症状の改善・緩和などの効果が期待できる。



抗炎症剤は、このような疾病を軽減または治癒する薬剤であり、ステロイド系抗炎症剤や非ステロイド系抗炎症剤など作用の異なる薬剤が使用されている。ステロイド系抗炎症剤は、各種炎症による諸症状を顕著に改善するが、長期使用によって骨粗鬆症や動脈硬化症、感染症、糖尿病の誘発・増悪など多くの副作用発現のリスクが高いこと、また急な投与中止により反跳現象や離脱症状が起こること、などの問題点を有している。一方、非ステロイド系抗炎症剤は一時的に炎症症状を抑制するが、疾患を根本から治療するものではない。以上のことから、炎症症状を確実に抑制でき、かつ安全な抗炎症剤の開発が待望されている。



エンドセリン(endothelin:ET)は血管内皮細胞培養上清から強力な血管収縮作用をもつ物質として発見された生理活性ペプチドである(非特許文献1)。このエンドセリンにはエンドセリン-1(ET-1)、エンドセリン-2(ET-2)、エンドセリン-3(ET-3)の3種類のペプチド分子種が存在する。ET-1は21個のアミノ酸からなり(配列番号1)、ET-2(配列番号2)およびET-3(配列番号3)は、ET-1のアミノ酸の2ヵ所および6ヵ所が別のアミノ酸に置き換わったものであり、いずれのET分子種も分子内に2個のジスルフィド結合(Cys1-Cys15、Cys3-Cys11)を有する。エンドセリン系は上記の各エンドセリン分子種(ET-1、ET-2、ET-3)とそれらの受容体(ET-A受容体、ET-B受容体)から構成される。さらに、ET-B受容体にはET-B1受容体とET-B2受容体の2つのサブタイプが存在する。ET-1とET-2はET-A受容体とET-B両受容体の両方に、ET-3は主にET-B受容体を介してその機能を発現し(図1参照)、生体の恒常性維持を担う一方で、多くの炎症性疾患の発症・進展に関与することが知られている。例えば、エンドセリンと炎症とに関連する発明としては以下が知られている。
(1)エンドセリン受容体結合の拮抗的抑制による抗炎症作用に関する発明(特許文献1-3など)
(2)エンドセリン活性阻害による抗炎症作用に関する発明(特許文献4-6など)
(3)エンドセリン産生抑制(遺伝子発現抑制)による抗炎症作用に関する発明(特許文献7-9など)
特表2004-518611、
(4)エンドセリン変換酵素阻害による抗炎症作用に関する発明(特許文献10-12など)
(5)エンドセリンの炎症治療に関する発明(特許文献13)
すなわち、前記(1)~(4)に属する先行発明はいずれも、エンドセリン機能を抑制することによる抗炎症作用に関するものである。一方、(5)の1件の発明(特許文献13)は、エンドセリンまたはエンドセリンアゴニストを低エンドセリン症候群を発症している危篤患者の治療のために使用することを開示しており、低エンドセリン症候群の一つとして局所および/または全身炎症が記載されている。ただし、特許文献13の発明は血管収縮物質エンドセリンの不足による血液供給量の低下等に起因する危篤患者(炎症性疾患を呈する危篤患者)に対して、不足しているエンドセリンまたはそのアゴニストを投与する方法に関するものであり、炎症性疾患の軽減や治癒ではなく、危篤患者の救命を目的とするものである。このように、エンドセリンそれ自体を炎症性疾患の軽減や治癒のための治療剤として利用することは、従来知られていない。

【特許文献1】特開2008-094855号公報

【特許文献2】特開2002-030075号公報

【特許文献3】特表2010-536742号公報

【特許文献4】特開2004-043495号公報

【特許文献5】特表2010-531357号公報

【特許文献6】特表2009-530280号公報

【特許文献7】特開2008-88073号公報

【特許文献8】特開2007-204449号公報

【特許文献9】特開2007-204396号公報

【特許文献10】特開2004-043381号公報

【特許文献11】特表2010-529994号公報

【特許文献12】特表2010-523584号公報

【特許文献13】特表2009-517670号公報

【非特許文献1】Yanagisawa et al. Nature, 322: 441, 1988.

産業上の利用分野


本発明は、エンドセリンB受容体活性の発現を作用機序とする新規な抗炎症剤に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号3のアミノ酸配列を有するペプチドを、生体炎症反応を抑制するのに有効な量含有している抗炎症剤

【請求項2】

配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチドを、生体炎症反応を抑制するのに有効な量含有している抗炎症剤。

【請求項3】
さらに、配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチドがエンドセリン受容体Aと結合することを阻害する物質を含有する請求項2の抗炎症剤。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012132069thum.jpg
出願権利状態 審査請求前


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