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形状磁気異方性を有する磁性体を用いた光プローブ電流センサ コモンズ

国内特許コード P130010135
整理番号 N13024
掲載日 2013年12月10日
出願番号 特願2013-140477
公開番号 特開2015-014494
出願日 平成25年7月4日(2013.7.4)
公開日 平成27年1月22日(2015.1.22)
発明者
  • 佐藤 敏郎
  • 曽根原 誠
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 形状磁気異方性を有する磁性体を用いた光プローブ電流センサ コモンズ
発明の概要 【課題】従来の光プローブ電流センサにおいては、磁性体の面内方向に誘導磁気異方性あるいはまた結晶磁気異方性を用いて磁気異方性を付与させ、センサ感度を得ているが、自動車の内部等、200℃程度の環境下におかれると、磁性体の磁気モーメントの方向が変化してしまい、センサ感度が変化してしまうという問題が生じていた。
【解決手段】本発明の光プローブ電流センサは、測定対象である電流が流れる導体の近傍に配置され、形状磁気異方性を備え、磁化容易軸方向に沿った部分の長さが磁化困難軸方向に沿った部分の長さより長い磁性体と、磁性体に光を照射する光源と、磁性体で反射された反射光の偏光状態に基づいて磁性体に印加された磁界を検出する磁界検出部と、磁界検出部が検出した磁界に基づいて、導体に流れる電流を算出する電流算出部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要



家電製品、電気/ハイブリッド自動車など各種電子機器には、電流量を観測するための電流センサが多く利用されている。特に近年は、外部から伝搬する電磁ノイズあるいは機器自身から発生するノイズが測定電流に与える影響が問題視されており、S/N比が良い高精度な電流センサが要求されている。





しかしながら、従来利用されているホール素子を用いた電流センサは、センサに接続された導線(ワイヤハーネス)にノイズが誘導されることにより、高精度な電流測定ができないという問題が生じていた。そこで、光磁気ディスクの技術を応用した磁性体における磁気カー(Kerr)効果を利用した光プローブ電流センサが報告されている(例えば、特許文献1)。これは電磁ノイズの影響を受けない光をプローブとしているため、劣悪な電磁ノイズ環境下でも高精度な電流検出が可能であるというものである。





図1に従来の光プローブ電流センサの構成を示す。図1(a)は導体に電流を流していない状態を示し、図1(b)は導体に電流を流した状態を示す。図1(a)に示すように、導体2の近傍に磁性体100を配置して導体2に流れる電流によって生じる磁界を検出する。磁性体100は磁気異方性を有しており、初期の磁気モーメントの方向mp0を導体2に流れる電流の向きと一致させておく。磁性体100には、例えば誘導磁気異方性あるいはまた結晶磁気異方性を利用して磁気異方性を付与している。





磁性体100には、光源11から偏光プリズム12を通して直線偏光を含む入射光Liを照射する。入射光Liは磁性体100の表面で反射され、反射光Lrとして磁界検出部20へ出射される。磁界検出部20において、反射光Lrは1/2波長板あるいは1/4波長板13で方位調整されたのち、偏光ビームスプリッタ14に入射され、S偏光LsとP偏光Lpに分離される。S偏光Ls及びP偏光Lpはそれぞれ第1受光素子15及び第2受光素子16に入射され、それぞれの出力電圧がオペアンプ17の反転入力端子と非反転入力端子に入力され両者の差分が検出される。オペアンプ17の出力電圧は導体2に流れる電流と相関関係があるため、電流算出部30においてオペアンプ17の出力電圧に基づいて導体2に流れる電流を算出することができる。





ここで、導体2に電流が流れていない場合には、反射光Lrは直線偏光のままであり、1/2波長板あるいは1/4波長板13を通った光は円偏光を示す。従って、P偏光Lp及びS偏光Lsの大きさは同一であり、電流は検出されない。





一方、図1(b)に示すように、導体2に電流Iが流れる場合は、電流Iによって生じた磁界mにより、磁性体100の磁気モーメントの方向がmp0からmpへ変化する。磁性体100に光を照射する様子を図2に示す。導体2の上に磁性体100が配置されており、導体2には矢印yの方向に電流Iが流れているとする。また、磁性体100は幅w0、長さlo、厚さt0の大きさを有するものとする。長さlo及び幅w0は入射光Liの照射領域10に比べて十分大きい。光源11から出射された光Liは矢印diの方向から入射し、磁性体100の表面上の照射領域10で反射されて矢印drの方向へ反射光Lrとして反射される。このとき、照射領域10において磁性体100の磁気モーメントの方向がmp0からmpに変化しているため、反射光Lrは楕円偏光となる。このように、磁化した磁性体の表面に直線偏光を照射した場合に、反射光が楕円偏光となる現象を「磁気カー効果」という。





反射光Lrが楕円偏光となると、P偏光Lp及びS偏光Lsの大きさに差が生じ、差分に比例した電流が検出される。このようにして、光を利用して電流を検出できるため、電磁波等のノイズが存在する環境下においても正確に電流を検出することができる。





電流センサは様々な環境下において使用されることが要求されており、特に電気/ハイブリッド自動車において利用する場合には、周囲温度が200℃程度まで高温になってもセンサ感度や特性が変わらないことが要求されている。

産業上の利用分野



本発明は、光プローブ電流センサに関し、特に形状磁気異方性を有する磁性体を備えた光プローブ電流センサに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
測定対象である電流が流れる導体の近傍に配置され、形状磁気異方性を備え、磁化容易軸方向に沿った部分の長さが磁化困難軸方向に沿った部分の長さより長い磁性体と、
前記磁性体に光を照射する光源と、
前記磁性体で反射された反射光の偏光状態に基づいて前記磁性体に印加された磁界を検出する磁界検出部と、
前記磁界検出部が検出した磁界に基づいて、導体に流れる電流を算出する電流算出部と、
を有することを特徴とする光プローブ電流センサ。

【請求項2】
前記磁性体の磁化困難軸方向に沿った部分の長さは、前記光源からの光が前記磁性体上に照射される領域における磁化困難軸方向の長さより大きい、請求項1に記載の光プローブ電流センサ。

【請求項3】
前記磁性体は、磁化容易軸方向に沿って1つまたは複数の溝を有する、請求項1または2に記載の光プローブ電流センサ。

【請求項4】
前記1つまたは複数の溝のうちの少なくとも1つの溝の深さは、前記磁性体の厚さ以下である、請求項3に記載の光プローブ電流センサ。

【請求項5】
導体を流れる電流の方向が、前記磁性体の磁化容易軸方向と一致している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光プローブ電流センサ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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