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土壌地力形質の分析方法及び分析装置 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130010136
整理番号 N13030
掲載日 2013年12月10日
出願番号 特願2013-141209
公開番号 特開2014-240825
登録番号 特許第5885168号
出願日 平成25年7月5日(2013.7.5)
公開日 平成26年12月25日(2014.12.25)
登録日 平成28年2月19日(2016.2.19)
優先権データ
  • 特願2012-154235 (2012.7.10) JP
  • 特願2013-103615 (2013.5.16) JP
発明者
  • 井上 直人
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 土壌地力形質の分析方法及び分析装置 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】土壌の可給態窒素、可給態リン酸等の地力形質を簡便な方法によって推定する方法を提供する。
【解決手段】風乾土壌を被検体とし、被検体に励起光を照射し、被検体からの蛍光スペクトルを解析することにより被検体の土壌地力形質を推定する方法であって、異なる形質を備える複数種の評価用の土壌を定量分析して各々の土壌の地力形質の定量値を特定する工程と、前記評価用の土壌に前記励起光を照射して各々の土壌の蛍光スペクトルを取得し、蛍光スペクトルを解析することにより蛍光解析値を算出する工程と、前記土壌の地力形質の定量値と前記蛍光解析値との相関関係から、土壌の地力形質と蛍光解析値との検量線を作成する工程とを備え、前記検量線に基づき、前記被検体の蛍光スペクトルを解析して得られた蛍光解析値から当該被検体の土壌の地力形質を分析する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



植物の生育に寄与する土壌成分として最も重要な成分は窒素分である。植物に最初に吸収される窒素分は土壌に含まれている無機態の窒素成分であるが、この無機態の窒素成分は植物の生長に寄与する窒素成分のうちの一部に過ぎず、植物の生長に最も重要な窒素成分は有機態の窒素成分(可給態窒素)であることが知られている(非特許文献1)。有機態の窒素成分(可給態窒素)は、いわゆる地力と称されるものであり、微生物等の分解作用により徐々に有機態から無機化し植物の生長に寄与する。





可給態窒素の量を分析する方法として、最も基本的な方法は培養法である。培養法では、測定しようとする土壌を風乾させた試料(風乾土壌)を検査用の容器に入れ、水分量を60%に調節しながら、30℃、4週間、保温静置して培養し、全窒素量から培養土壌の窒素量を差し引くことにより可給態窒素量を求める。この分析方法は、実際に一定期間の培養期間を設けて検出する方法であり、測定法としては最も信頼性は高いが、測定に時間がかかり、滴定等の煩雑な操作を行わなければならないことから、実験室レベルでは可能であっても、実際の土壌分析の用途には適さない。

このため、可給態窒素の量を簡便に分析する方法として、リン酸緩衝液を用いて土壌の有機酸を抽出した抽出液を可視吸光分光あるいは紫外吸光分光する方法、近赤外反射光分光を利用する方法等が提案されてきた(特許文献1、2、3)。

産業上の利用分野



本発明は、土壌に含まれる可給態窒素、可給態リン酸、全炭素、全窒素等の土壌地力形質の分析方法及び土壌地力形質の分析装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
風乾土壌を被検体とし、被検体に励起光を照射し、被検体からの蛍光スペクトルを解析することにより被検体の土壌地力形質として可給態窒素、可給態リン酸、全窒素、全炭素、CN比、CECを分析する方法であって、
前記蛍光スペクトルの解析結果に基づいて前記土壌地力形質を個別に推定するための検量線を作成する工程として、
異なる土壌地力形質を備える複数種の評価用の土壌を定量分析して各々の土壌の前記土壌地力形質の定量値を特定する工程と、
前記評価用の土壌に前記励起光を照射して各々の土壌の蛍光スペクトルを取得し、蛍光スペクトルを解析することにより蛍光解析値を算出する工程と、
前記土壌地力形質の定量値と前記蛍光解析値との相関関係から、前記各々の壌地力形質と蛍光解析値との検量線を作成する工程とを備え、
前記被検体の土壌地力形質を分析する方法として、
記被検体の蛍光スペクトルを解析して前記土壌地力形質の各々に対応する蛍光解析値を算出する工程と、該蛍光解析値と前記検量線に基づき、当該被検体の土壌地力形質として、可給態窒素、可給態リン酸、全窒素、全炭素、CN比、CECのいずれかを分析することを特徴とする土壌地力形質の分析方法。

【請求項2】
前記蛍光解析値を算出する工程において、
蛍光スペクトルの一次微分値を説明変数とし、土壌地力形質を従属変数とするPLS回帰分析法を利用して算出した推定値を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項記載の土壌地力形質の分析方法。

【請求項3】
前記蛍光解析値を算出する工程において、
蛍光スペクトルの波長間の関係を正規化分光指数(NDSI値)として算出し、土壌地力形質の推定に有効に寄与する波長の組み合わせに係るNDSI値を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項記載の土壌地力形質の分析方法。

【請求項4】
前記蛍光解析値を算出する工程において、
蛍光スペクトルを一定波長範囲ごとに区切った波長域ごとの蛍光強度の積分値を、蛍光スペクトル全体の積分値により除した蛍光指数を求め、前記波長域ごとの蛍光指数のうち他の蛍光指数と比較して前記定量値と相関関係の高い波長域の蛍光指数を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項記載の土壌地力形質の分析方法。

【請求項5】
風乾土壌を被検体とし、被検体に励起光を照射し、被検体からの蛍光スペクトルを解析することにより被検体の土壌地力形質として可給態窒素、可給態リン酸、全窒素、全炭素、CN比、CECを分析する分析装置であって、
被検体である風乾土壌をセットするセット部と、
前記被検体に励起光を照射する光照射部と、
前記被検体からの蛍光を計測する蛍光測定部と、
前記蛍光測定部の測定結果に基づき蛍光データを解析する解析部と、
を備え、
前記解析部は、
前記蛍光スペクトルの解析結果に基づいて前記土壌地力形質を個別に推定するための検量線を作成する手段として、
異なる土壌地力形質を備える複数種の評価用の土壌に前記励起光を照射して各々の土壌の蛍光スペクトルを取得し、蛍光スペクトルを解析することにより蛍光解析値を算出する手段と、
前記評価用の土壌について特定された定量値と前記蛍光解析値との相関関係から、前記各々の土壌地力形質と蛍光解析値との検量線を作成する手段とを備え、
前記被検体の土壌地力形質を分析する手段として、
前記被検体の蛍光スペクトルを解析して前記土壌地力形質の各々に対応する蛍光解析値を算出する手段と、該蛍光解析値と前記検量線に基づき、当該被検体の土壌地力形質として、可給態窒素、可給態リン酸、全窒素、全炭素、CN比、CECのいずれかを分析する手段とを備えることを特徴とする土壌地力形質の分析装置。

【請求項6】
前記蛍光解析値を算出する手段において、
蛍光スペクトルの一次微分値を説明変数とし、土壌地力形質を従属変数とするPLS回帰分析法を利用して算出した推定値を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項5記載の土壌地力形質の分析装置。

【請求項7】
前記蛍光解析値を算出する手段において、
蛍光スペクトルの波長間の関係を正規化分光指数(NDSI値)として算出し、土壌地力形質の推定に有効に寄与する波長の組み合わせに係るNDSI値を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項5記載の土壌地力形質の分析装置。

【請求項8】
前記蛍光解析値を算出する手段において、
蛍光スペクトルを一定波長範囲ごとに区切った波長域ごとの蛍光強度の積分値を、蛍光スペクトル全体の積分値により除した蛍光指数を求め、前記波長域ごとの蛍光指数のうち他の蛍光指数と比較して前記定量値と相関関係の高い波長域の蛍光指数を蛍光解析値とすることを特徴とする請求項5記載の土壌地力形質の分析装置。

【請求項9】
前記光照射部として、紫レーザ光源を備えることを特徴とする請求項5~8のいずれか一項記載の土壌地力形質の分析装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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