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強度、潤滑性および耐摩耗性に優れた自己潤滑性金属複合材料および自己潤滑性金属基複合材料、ならびに当該金属複合材料および金属基複合材料の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130010143
掲載日 2013年12月11日
出願番号 特願2013-231403
公開番号 特開2014-129593
出願日 平成25年11月7日(2013.11.7)
公開日 平成26年7月10日(2014.7.10)
優先権データ
  • 特願2012-262576 (2012.11.30) JP
発明者
  • 佐藤 尚
  • 小栗 一晃
  • 山田 素子
  • 大矢 泰正
  • 水野 亮
  • 渡辺 義見
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 強度、潤滑性および耐摩耗性に優れた自己潤滑性金属複合材料および自己潤滑性金属基複合材料、ならびに当該金属複合材料および金属基複合材料の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】金属母材の強度を保ちつつ潤滑特性および耐摩耗性を向上させるために適した固体潤滑粒子分布を持つ自己潤滑性金属複合材料および自己潤滑性金属基複合材料を提供する。
【解決手段】金属母材に対する固体潤滑粒子が母材体積比で1%~10%である金属複合材料および金属基複合材料。金属複合材料は、母材金属粉末および固体潤滑粒子からなる混合粉末に母材溶湯を流し込み、遠心力を利用した混合粉末法にて製造され、また、本発明の金属基複合材料は、母材金属粉末、硬質粒子および固体潤滑粒子からなる混合粉末に母材溶湯を流し込み、遠心力を利用した混合粉末法にて製造される。
【選択図】 図16
従来技術、競合技術の概要



軸受における部品の一つに軸受保持器がある。この軸受保持器に用いられる素材には、プラスチックの他、軸受鋼とのなじみ性に優れた高力黄銅が挙げられる。ここで、高力黄銅とは、CuおよびZnを主成分とし、その中に1%程度のFe、AlおよびMnが添加された材料あり、CuおよびZnのみを成分として黄銅に比べて高い強度をもつ材料である。





現在、高力黄銅性の軸受保持器は、遠心鋳造材の機械加工によって製造されている。ここで、遠心鋳造とは、円筒などの形状を有する鋳型に遠心力を印加し、その鋳型の内部に溶湯を流し込むことによって、巣などの鋳造欠陥のない鋳造材を製造することが可能な技術である。この高力黄銅で製造された軸受保持器は、優れた摩耗特性を必要とする分野に応用されている。特に風力発電の発電機用の軸受においては交換の困難さゆえ、軸受保持器の素材として用いられている高力黄銅には、既存の材料に比較して高い耐摩耗性が求められている。





金属材料あるいは金属基複合材料の耐摩耗性や潤滑性を向上させる手段の一つにグラファイトや二硫化モリブデンのような固体潤滑物質を複合化させる方法がある。ここで、金属材料は硬質粒子を含まない金属材料のこと言い、金属基複合材料は金属母材中に硬質粒子を含む材料を言う。固体潤滑粒子であるグラファイトや二硫化モリブデンは六方晶型の層状結晶構造を有しているため高い潤滑性を持つ。それゆえ、これら固体潤滑粒子を金属母材と複合化することで、その金属材料と相手材料となる異種物質の間における摩擦摩耗において摩擦係数を低下させることにより、金属材料の耐摩耗性を向上させることが可能である。





このような金属母材中に固体潤滑物質が複合化された自己潤滑性金属複合材料の製造手段として、特許文献1および特許文献2に示されている焼結法があげられる。特許文献1にて提案されている自己潤滑性金属複合材料は、質量%でNiが20~40%、Pが0.1~0.9%、Cが1~8%を含有し、かつ5~25%の気孔率を有する黒鉛分散型Cu基焼結合金である。さらに、特許文献2の発明は、金属母材中に質量%で0.01%~40%の固体潤滑粒子を含む自己潤滑性焼結体である。しかしながら、この焼結法は、大きな部材の製造が困難であるという欠点を有する。さらに、材料内部における空孔の存在の存在により強度が低いという欠点を有する。





金属母材中に微細な固相粒子を複合化させる方法の一つに、特許文献3に示されている遠心力混合粉末法がある。この技術では、まず母材金属粉末と複合化させたい固相粒子を混合して混合粉末1を作製する(図1参照)。そして、該混合粉末1を円筒形状金型2に投入した後、前記円筒形状金型2を回転させることによって該混合粉末1に遠心力を印加し、湯道3を通じて溶解炉で溶解された母材金属溶湯4を流し込む(図2参照)。凝固後、微細な固相粒子が母材金属に強固に固定され、母材金属中に微細な固相粒子が均一あるいは傾斜分散した鋳造材を得ることできる(図3参照)。本技術による製品の大きさは鋳型のサイズに依存するため、大きな部材を容易に製造することができる。また、材料内部の空孔の低減が可能であることから、該技術を応用することで前記問題点の解決を期待することができる。





しかしながら、グラファイトなど多くの固体潤滑粒子の強度は、金属材料の強度に比べて低い場合が多い。そのため、特許文献2のように多量の固体潤滑粒子を金属母材中に複合化すると材料強度が低下することが考えられる。よって、金属材料において、金属母材の強度を低下させずに潤滑特性および耐摩耗性を向上させるような固体潤滑粒子の適切な分布を見出す必要があるが、まだ見出されていない。





一方、非特許文献1では、金属基複合材料の耐摩耗性を改善する方法として硬質粒子の分布を変化させる方法が提案されている。しかし、この方法は、強度や耐摩耗性を改善することができるが、摩擦係数のような潤滑特性の改善が困難である。よって、金属基複合材料においても、強度、耐摩耗性および潤滑特性を両立するような材料設計が必要とされている。

産業上の利用分野


本発明は、潤滑性および耐摩耗性に優れ、軸受等に使用される金属との複合材料の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属母材に対する固体潤滑粒子が体積比で1vol%~10vol%である、金属複合材料および金属基複合材料。

【請求項2】
前記金属母材がCuもしくはCu合金であり、前記固体潤滑粒子がグラファイトである、請求項1に記載の金属複合材料および金属基複合材料。

【請求項3】
前記金属基複合材料が硬質粒子を含む、請求項1または2に記載の金属基複合材料。

【請求項4】
固体潤滑粒子が摺動面近傍により多く傾斜分散した、請求項1~3のいずれかに記載の金属複合材料および金属基複合材料。

【請求項5】
母材金属粉末および固体潤滑物質を混合して混合粉末を作製し、該混合粉末を金型に投入した後、該金型を回転させて該混合粉末に遠心力を作用させながら、鋳造用溶解炉で溶融した母材溶融金属を流し込み、該母材溶融金属の持つ熱により前記母材金属粉末を溶融させ、凝固させる、固体潤滑物質が金属母材に分散した金属複合材料の製造方法。

【請求項6】
請求項5に記載の混合粉末がさらに硬質粒子を含む金属基複合材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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