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低コストかつ高接合強度のステンレス鋼の接合方法 コモンズ

国内特許コード P130010145
掲載日 2013年12月11日
出願番号 特願2013-249023
公開番号 特開2015-120170
出願日 平成25年12月2日(2013.12.2)
公開日 平成27年7月2日(2015.7.2)
優先権データ
  • 特願2013-239407 (2013.11.20) JP
発明者
  • 古橋 拓真
  • 渡辺 義見
  • 佐藤 尚
  • 塚本 英明
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 低コストかつ高接合強度のステンレス鋼の接合方法 コモンズ
発明の概要 【課題】低コストで接合高度の高いステンレス鋼の接合方法を提供する。
【解決手段】ステンレス鋼間に鉄あるいは鉄合金を中間材として挿入した接合方法であり、好適には、炭素鋼を中間材としたオーステナイト系ステンレス鋼とフェライト系ステンレス鋼との放電プラズマ焼結による接合方法である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


パルス状大電流通電技術を用いた焼結技術である放電プラズマ焼結法が開発され、大きな注目を集めている。この方法は、粉末を加圧成形し、直接パルス状大電流を通電することで、火花放電現象により粒子間に放電プラズマを発生させ、熱拡散および電界拡散などを効果的に生じさせ、焼結を行う方法である。この方法は、従来法のホットプレス法に比べ200℃~300℃低い温度で、かつ短時間で、低コストで焼結を行うことができるという利点を有する(特許文献1参照)。



近年、前記放電プラズマ焼結法を応用した粉末の焼結だけでなく、金属の接合技術への適用が進められている。接合は、焼結と同様に、接合物を加圧しながら直接パルス状大電流を通電し、発生するジュール熱により加熱して接合を行う。その際、拡散した原子により材料間に新たな金属結合が形成され、材料同士が接合される。そのため、該放電プラズマ焼結法による接合は、固相拡散接合に分類される。該固相拡散接合において、材料同士が原子的な距離で密着し、原子の拡散量を増加させることは、接合界面に十分な接合強度を与えるために非常に重要なことである。



しかし、一般に、金属材料の表面は、研磨や研削などの加工を行っても微細な凹凸が残存し、空気中の酸素と化合した酸化物の薄い層が形成されやすいため、前記固相拡散接合により金属を接合する際、接合界面に空孔や酸化被膜などの介在物が残りやすく、それらは接合強度に大きく影響するという問題点を有する。接合前に、材料表面の清浄化を行うこともできるが、手間が増えて製造コストが増大する。



ところで、ステンレス鋼は、13%Crを基本とするフェライト系と18%Cr-8%Niを基本とするオーステナイト系、さらにマルテンサイト変態を起こすマルテンサイト系に大別され、多数の鋼種に発展してきた。このうちフェライト系ステンレス鋼は、室温では強磁性であり、ニッケルを含まない鋼種のため、硫黄を含むガスに対して耐高温腐食性が優れており、また、オーステナイト系ステンレス鋼の欠点でもある塩化物応力腐食割れが発生しないという利点がある。さらに価格が安く、溶接性も悪くなく、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて熱膨張係数が小さく、加熱冷却時の表面スケールの剥離も少ない。しかしながら、フェライト系ステンレス鋼では焼鈍温度475℃で2相分離すること、また700℃~800℃で金属間化合物σ相形成されることにより、いずれの場合も硬化を生じ、これに伴って脆化する。また、bcc結晶構造に特有な低温脆性も存在する。これに対し、オーステナイト系ステンレス鋼はフェライト系ステンレス鋼と比べて耐食性に優れ、非磁性であり、またfcc結晶構造を有するため低温脆化しない。しかし、溶接などで450℃~850℃に加熱されると粒界にCr炭化物が形成され、粒界近傍のCr濃度が低下して粒界腐食を引き起こす。このような粒界腐食を引き起こしやすくなる状態を鋭敏化という。また、引張応力を受けた状態のまま塩素イオン環境にさらされると、ある時間経過後に応力腐食割れという脆性破壊が生じることがある。このように、オーステナイト系ステンレス鋼とフェライト系ステンレス鋼は異なる長所と短所を有するため、両者の長所を生かした、低コストでの接合技術の確立は産業上重要である。



ところで、一般に、拡散接合の接合温度は、融点の半分程度であると言われている。様々な分野で広く用いられているステンレス鋼は、融点が1500℃程度と高く、アルミニウムなどの融点の低い材料と比較して、拡散接合温度は非常に高くなる。よって、該ステンレス鋼を接合する際、ランニングコスト増大のため、接合材料の製造コストが高くなるという問題点を有する。

産業上の利用分野


本発明は、ステンレス鋼の接合方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数のステンレス鋼の間に鉄もしくは鉄合金を中間材として挿入したステンレス鋼の接合方法。

【請求項2】
前記接合が放電プラズマ焼結による請求項1に記載の接合方法。

【請求項3】
前記ステンレス鋼がオーステナイト系ステンレス鋼とフェライト系ステンレス鋼である請求項1または2に記載の接合方法。

【請求項4】
前記中間材が炭素鋼である請求項1~3のいずれかに記載の接合方法。

【請求項5】
前記オーステナイト系ステンレス鋼がSUS304であり、前記フェライト系ステンレス鋼がSUS430であり、前記中間材がS45Cである、請求項4または5に記載の接合方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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