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シリコンからのホウ素除去方法 外国出願あり

国内特許コード P140010213
整理番号 120202
掲載日 2014年1月21日
出願番号 特願2012-031993
公開番号 特開2013-166674
登録番号 特許第5916010号
出願日 平成24年2月16日(2012.2.16)
公開日 平成25年8月29日(2013.8.29)
登録日 平成28年4月15日(2016.4.15)
発明者
  • 森田 一樹
  • 吉川 健
  • 馬 暁東
出願人
  • 一般財団法人生産技術研究奨励会
発明の名称 シリコンからのホウ素除去方法 外国出願あり
発明の概要 【課題】太陽電池に用いるシリコンの原料からホウ素を効率的に除去し、原料に含まれるホウ素の濃度を低く抑えることを可能とする、シリコンからのホウ素除去方法を提供する。
【解決手段】ホウ素を含むシリコンからなる第一部材および低融点金属からなる第二部材を坩堝101に収容し、坩堝101内において両者を加熱して溶融させ、所望の合金102bを作製する第一工程と、第一工程を経た坩堝101内にスラグ103aを加え、スラグ103bにより合金102bの表層部が覆われた状態として、スラグ103bと合金102bとを加熱して反応させ、合金102bからスラグ103bへホウ素を移動させる第二工程と、第二工程後に、坩堝101からスラグ103cを取り除き、坩堝101内を合金102cのみとする第三工程と、を含む。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



クリーンエネルギーの代表である太陽光発電の普及が進み、太陽電池の需要が急速に高まっている。太陽電池を構成する材料としては、主に結晶シリコンが用いられている。この場合の結晶シリコンは、一般に99.9999%以上の純度であることが求められ、結晶シリコン中に含まれるホウ素、リン等の不純物の除去を行って精製する必要がある。結晶シリコンを精製する従来の方法としては、シーメンス法などの気相反応法や、凝固精製法、真空精製法、酸化精製法、フラックス精製法、酸浸出法、NEDO溶融精製法などが挙げられるが、太陽電池用の結晶シリコンは主に、気相反応法で製造されている(非特許文献1)。しかし、太陽電池用シリコンを大量かつ安価に供給するうえでは、より低コストの製造法が求められている。





酸化精製法は、シリコン浴へ酸化ガスを供給してホウ素を揮発除去する方法である。プラズマを用いた酸化精製法によれば、結晶シリコン中のホウ素の濃度を10~0.1[ppmw]まで低下させることができ、特にp型シリコンスクラップの高純度化に応用されている。ただし、この方法は、1500[℃]以上かつ数時間のプロセスを必要とするため、コストが嵩むことが課題とされている。





上述した精製方法とは別に、スラグを用いた精錬法も提案されている。この方法によれば、使用するスラグの組成を調整することにより、結晶シリコンに含まれるホウ素の濃度を低減することができる。例えば、特許文献1に記載される技術によれば、初期ホウ素濃度20[ppmw]から0.072[ppmw]までの低減が可能とされている。ただし、当該技術による結果は、溶融シリコンに対して、スラグの投入、反応、排出の一連の作業を10回行って得られたものである。これは、シリコンとスラグの間のホウ素の分配比(濃度比)が、一般には一桁程度であることによる。スラグによりホウ素を十分に低減するためには、大量のスラグの投入あるいは複数回のスラグの投入と排出が必要であるとされている。





一方、本発明者らは、シリコンとアルミニウムからなる溶媒(Si-Al溶媒)を用いた、低温凝固精製法を提案している(非特許文献1)。低温凝固精製法は、低い共晶温度を有する溶媒(例えばSi-Al溶媒)からシリコンを凝固析出させることにより、高い凝固偏析効果が得られることを利用した方法である。Si-Al溶媒を用いた低温凝固精製法は、シリコンを溶融合金化することにより、上述した気相反応法を用いる場合に比べて低い温度にて行うことができ、結果として、ホウ素の濃度を0.71~1.90[ppmw]まで下げられることが確認されている(非特許文献1、2)。ただし、太陽電池用のシリコンの原料としては、含有されるホウ素の濃度は、安定して0.30[ppmw]以下であることが理想とされており、精製方法のさらなる改良が求められている。

産業上の利用分野



本発明は、太陽電池用のシリコンの原料を製造する際に必要とされる、シリコンからのホウ素除去方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ホウ素を含むシリコンからなる第一部材およびスズからなる第二部材を坩堝に収容し、該坩堝内において両者を加熱して溶融させ、所望の合金を作製する第一工程と、
前記第一工程を経た坩堝内にスラグを加え、該スラグにより前記合金の表層部が覆われた状態として、該スラグと前記合金とを加熱して反応させ、該合金から該スラグへ前記ホウ素を移動させる第二工程と、
前記第二工程後に、前記坩堝から前記スラグを取り除き、該坩堝内を合金のみとする第三工程と、を含むことを特徴とするシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項2】
前記第二部材が、前記第一部材に対して、モル数で0.3~3倍量となるように調合されることを特徴とする請求項1に記載のシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項3】
前記スラグとして、酸素が含まれた材料を用いることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項4】
前記第一工程および前記第二工程が、大気圧下にて行われることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項5】
前記第一工程および前記第二工程が、減圧下にて行われることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項6】
前記第一工程および前記第二工程が、不活性ガスを含む雰囲気中にて行われることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のシリコンからのホウ素除去方法。

【請求項7】
前記合金の表層部を覆う前記スラグ上の空間内において、
前記不活性ガスを流通させることを特徴とする請求項に記載のシリコンからのホウ素除去方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012031993thum.jpg
出願権利状態 登録


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