TOP > 国内特許検索 > スフィンゴミエリンの定量方法及び定量用キット

スフィンゴミエリンの定量方法及び定量用キット

国内特許コード P140010218
整理番号 S2012-0734-N0
掲載日 2014年1月23日
出願番号 特願2012-131977
公開番号 特開2013-255436
出願日 平成24年6月11日(2012.6.11)
公開日 平成25年12月26日(2013.12.26)
発明者
  • 森田 真也
出願人
  • 国立大学法人滋賀医科大学
発明の名称 スフィンゴミエリンの定量方法及び定量用キット
発明の概要 【課題】スフィンゴミエリンを高特異的且つ高感度で簡便に定量できるスフィンゴミエリンの定量方法、及びスフィンゴミエリンの定量用キットを提供する。
【解決手段】以下の工程を有する試料中のスフィンゴミエリンの定量方法:(1)試料にスフィンゴミエリナーゼ、アルカリホスファターゼ、コリンオキシダーゼ、及びペルオキシダーゼを非イオン性界面活性剤の存在下に作用させる工程(該スフィンゴミエリナーゼはバチルス属に属する微生物由来のものである)、並びに(2)工程(1)で生成する化合物の蛍光強度、吸光度又は発光量を測定し、予め求めた検量線からスフィンゴミエリンを定量する工程、並びにスフィンゴミエリナーゼ、アルカリホスファターゼ、コリンオキシダーゼ、及びペルオキシダーゼ、並びに非イオン性界面活性剤を含むスフィンゴミエリンの定量用キット(該スフィンゴミエリナーゼはバチルス属に属する微生物由来のものである)。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



スフィンゴミエリン(SM)は主要なスフィンゴ脂質であり、全ての動物及び植物、並びにある種の原核生物における細胞膜の必須の成分である。動物において、SMは細胞膜、ミエリン鞘、及び血漿リポタンパク質に存在する。





SMは、細胞膜上のマイクロドメインである脂質ラフトの構成成分であり、様々な細胞内シグナル伝達や、レセプター・チャネル・トランスポーターなどの膜タンパク質の活性調節に関わる。





セラミド、スフィンゴシン、及びスフィンゴシン1-リン酸を含むSMの代謝産物は、細胞増殖、分化、及びアポトーシスの重要な制御因子として働く。リソソーム病の一種であるニーマン-ピック病は、酸性スフィンゴミエリナーゼ(sphingomyelinase) (SMase)酵素の活性が欠失し、細胞、組織、及び体液におけるSMの蓄積が原因である。ヒトの血漿SMレベルは、冠動脈疾患の危険因子であると報告されている。SMは、リポタンパク質表面の構造的及び機能的成分であり、リポタンパク質の代謝において重要な役割をする。





それ故、SMの定量は、様々な生物学的プロセスの理解のために重要である。質量分析は、SM分子種の同定及び相対的定量のために使用されている。しかし、SMの全濃度を質量分析により決定することは困難である。蒸発光散乱検出器を備えたHPLCはSMを定量するために用いられるが、感度の限界が200 ng (約280 pmol)である。





SMの酵素定量法は、簡単、迅速、高感度、ハイスループットであり、特殊な装置が必要でない(例えば、特許文献1、非特許文献1~5)。酵素定量法は、様々な細胞プロセス、タンパク質の機能、及びSM代謝に関する疾患を研究するために便利である。SMを定量するための酵素蛍光法は、比色検出システムを用いた類似の方法より感度が高い(非特許文献1)。しかしながら、酵素定量法の特異性及び精度についてはあまり評価されていない。





非特許文献1では、スフィンゴミエリナーゼ、アルカリホスファターゼ(alkaline phosphatase)、コリンオキシダーゼ(choline oxidase)、及びペルオキシダーゼ(peroxidase)の四酵素を使用したスフィンゴミエリンの定量方法、並びにこの定量方法によりスフィンゴミエリンの定量が0.02~20 nmolの範囲で可能であることが記載されている。





非特許文献2及び特許文献1では、上記と同様の四酵素系を使用したスフィンゴミエリンの定量方法、並びにSM測定において線形性がある範囲が0.5~5μg (約0.7~7 nmol)であることが記載されている。





非特許文献3では、上記と同様の四酵素系を使用したスフィンゴミエリンの定量方法、並びにこのアッセイにおける線形性がある範囲が10~120μg/dLであることが記載されている。





非特許文献4及び5でも、上記と同様の四酵素系を使用したスフィンゴミエリンの定量方法が記載されている。

産業上の利用分野



本発明は、酵素を使用したスフィンゴミエリンの定量方法、及びスフィンゴミエリンの定量用キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の工程を有する試料中のスフィンゴミエリンの定量方法:
(1)試料にスフィンゴミエリナーゼ、アルカリホスファターゼ、コリンオキシダーゼ、及びペルオキシダーゼを非イオン性界面活性剤の存在下に作用させる工程(該スフィンゴミエリナーゼはバチルス属に属する微生物由来のものである)、並びに
(2)工程(1)で生成する化合物の蛍光強度、吸光度又は発光量を測定し、予め求めた検量線からスフィンゴミエリンを定量する工程。

【請求項2】
前記工程(1)における酵素を作用させる際の前記非イオン性界面活性剤の濃度が0.01~1容量%である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記工程(1)において、(a)スフィンゴミエリナーゼ及びアルカリホスファターゼを作用させる段階、並びに(b)コリンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを作用させる段階、の二段階に分けて酵素を作用させる、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルである、請求項1~3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記スフィンゴミエリナーゼがバチルス・セレウスに属する微生物由来のものである、請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
スフィンゴミエリナーゼ、アルカリホスファターゼ、コリンオキシダーゼ、及びペルオキシダーゼ、並びに非イオン性界面活性剤を含むスフィンゴミエリンの定量用キット(該スフィンゴミエリナーゼはバチルス属に属する微生物由来のものである)。

【請求項7】
酵素反応の際に前記非イオン性界面活性剤が0.01~1容量%の濃度で使用される、請求項6に記載のキット。

【請求項8】
前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルである、請求項6又は7に記載のキット。

【請求項9】
前記スフィンゴミエリナーゼがバチルス・セレウスに属する微生物由来のものである、請求項6~8のいずれかに記載のキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close