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がん免疫療法

国内特許コード P140010221
整理番号 S2012-0785-N0
掲載日 2014年1月23日
出願番号 特願2012-132288
公開番号 特開2013-256454
登録番号 特許第5984113号
出願日 平成24年6月11日(2012.6.11)
公開日 平成25年12月26日(2013.12.26)
登録日 平成28年8月12日(2016.8.12)
発明者
  • 塚本 信夫
  • 松下 麻衣子
  • 服部 豊
  • 河上 裕
出願人
  • 学校法人慶應義塾
発明の名称 がん免疫療法
発明の概要 【課題】がん免疫を効率的に誘導できるペプチド、そのペプチドを含有する組成物、そのペプチドを提示した抗原提示細胞、この抗原提示細胞によって刺激されたT細胞、これらのペプチドや細胞を利用した組成物、医薬組成物、医薬、及び抗腫瘍薬、及びがん免疫療法に使用するためのペプチドの同定方法、およびスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチドを用いて、目的の組成物、抗原提示細胞、T細胞、抗腫瘍薬の作製。前記DYGMIDESI(配列番号1)において、1~数個のアミノ酸変異を有するアミノ酸配列からなるペプチドに対し、がん免疫療法への適用可否の検定法、または、目的とするペプチドのスクリーニング法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、腫瘍免疫学において、免疫細胞による腫瘍抗原認識機構がかなり解明されてきた。それによると、まず、抗原提示細胞である樹状細胞(dendritic cells;DC)は、細胞内で、腫瘍が発現するタンパク質を分解する際に生じた8~10個のアミノ酸からなる抗原ペプチドを、主要組織適合性抗原複合体(major histocompatibility complex;MHC、ヒトでは、human leukocyte antigen;HLA)と共に細胞表面に提示する。細胞障害性T細胞(cytotoxic T lymphocyte;CTL)は、樹状細胞表面のHLAクラスIに結合した抗原ペプチドを認識し、活性化・増殖し、腫瘍内に侵入し、抗原ペプチドが由来するタンパク質を有する腫瘍細胞に対し細胞障害を生じる(例えば、非特許文献1参照)。





この腫瘍抗原認識機構を利用し、正常組織に発現しないか極めて発現が低いががんに発現している分子を標的とした免疫治療や分子標的治療が開発されてきた。このような治療方法は、例えばがん患者体内でがん細胞が原発巣に限局していない場合でもがん細胞を攻撃できるため、外科的治療、化学的治療、放射線治療といった標準治療では腫瘍の治癒が困難な場合に、特に有効な手段として期待されている。





具体的には、腫瘍特異的タンパク質由来の抗原ペプチドを細胞表面に提示する樹状細胞をin vitroで作製し、増殖させ、腫瘍患者に投与したり、その樹状細胞によって教育された細胞障害性T細胞を投与したりすることにより、腫瘍患者の体内で腫瘍免疫を誘導する。あるいは、腫瘍特異的タンパク質を腫瘍患者に投与し、患者の体内で、腫瘍免疫機構の全過程を誘導させるのである(例えば、非特許文献2~7参照)。これらの手法は、がん免疫療法として知られている。





このがん免疫療法に用いることができるペプチドは、腫瘍特異的抗原由来であることが好ましいが、腫瘍に発現し、正常組織では、精巣以外には発現が観察されない癌精巣抗原(Cancer-Testis antigen;CT抗原)由来でもよい(例えば、非特許文献8参照)。精巣では、HLAが発現していないため、CT抗原に対する細胞傷害性T細胞や抗体による攻撃を受けることが無いからである。





一方、最近、腫瘍組織は均一ではなく、抗がん剤や放射線に抵抗性の高いがん細胞集団が存在することが明らかにされ、治療後の再発の原因とされている。特に、腫瘍形成能力が高い一群の細胞集団が存在し、がん幹細胞として知られている。例えば、乳がん細胞株や大腸がん細胞株において、色素Hoechst 33342を排出する能力が高いside populationは、がん幹細胞としての機能を有していることが報告されている(例えば、非特許文献9参照)。このような抗がん剤や放射線に抵抗性の腫瘍細胞に発現が高いCT抗原を標的とした免疫治療や分子標的治療が開発できれば、放射線などによる治療後の腫瘍再発の可能性を低下させ、より奏功率の高い治療法になることが期待される。

産業上の利用分野



本発明は、がん免疫療法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチド。

【請求項2】
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチドを提示したHLA-A2402陽性抗原提示細胞。

【請求項3】
樹状細胞であることを特徴とする請求項2に記載HLA-A2402陽性抗原提示細胞。

【請求項4】
請求項2または3に記載のHLA-A2402陽性抗原提示細胞によって誘導され、CXorf48を発現する細胞を認識するT細胞。

【請求項5】
細胞障害性T細胞であることを特徴とする請求項4のT細胞。

【請求項6】
CXorf48を発現する細胞が腫瘍細胞であることを特徴とする請求項4のT細胞。

【請求項7】
前記腫瘍細胞が、悪性黒色腫、慢性骨髄性白血病、または多発性骨髄腫であることを特徴とする請求項6のT細胞。

【請求項8】
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチド、請求項2または3に記載のHLA-A2402陽性抗原提示細胞、請求項4~7のいずれかに記載のT細胞を含有する組成物。

【請求項9】
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチド、請求項2または3に記載のHLA-A2402陽性抗原提示細胞、請求項4~7のいずれかに記載のT細胞を含有する医薬組成物。

【請求項10】
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチド、請求項2または3に記載のHLA-A2402陽性抗原提示細胞、請求項4~7のいずれかに記載のT細胞を含有する抗腫瘍薬。

【請求項11】
悪性黒色腫、慢性骨髄性白血病、または多発性骨髄腫に対する抗腫瘍薬であることを特徴とする請求項10に記載の抗腫瘍薬。

【請求項12】
がん免疫療法に使用するためのペプチドの検定方法であって、
DYGMIDESI(配列番号1)において、1~数個のアミノ酸変異を有するアミノ酸配列からなるペプチドが、がん免疫療法に使用できるかどうかを検定する工程を含む、検定方法

【請求項13】
がん免疫療法に使用するためのペプチドのスクリーニング方法であって、
DYGMIDESI(配列番号1)からなるペプチドに対し、アミノ酸変異を導入し、変異ペプチドを作製する工程と、
前記変異ペプチドが、がん免疫療法に使用できるかどうか、検定する工程と、
を含むスクリーニング方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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