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抗浸潤薬の新規スクリーニング法

国内特許コード P140010222
整理番号 S2012-0834-N0
掲載日 2014年1月24日
出願番号 特願2012-137489
公開番号 特開2014-002043
登録番号 特許第5806168号
出願日 平成24年6月19日(2012.6.19)
公開日 平成26年1月9日(2014.1.9)
登録日 平成27年9月11日(2015.9.11)
発明者
  • 山田 浩司
  • 道上 宏之
  • 竹居 孝二
  • 松井 秀樹
  • 浅井 章良
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 抗浸潤薬の新規スクリーニング法
発明の概要 【課題】迅速にかつ効率的に抗浸潤剤をスクリーニングする方法およびそれにより得られる抗浸潤剤を提供する。
【解決手段】抗浸潤作用を有する物質を同定するための方法であって、(a)標識化アクチンを含み、候補物質を含むかまたは含まない各細胞質懸濁液を提供する工程、(b)該細胞質懸濁液に、負電荷を有するリン脂質を含むリポソームを添加し、アクチン線維形成を刺激する工程、(c)アクチン線維形成度を測定する工程、(d)候補物質の非存在下におけるアクチン線維形成度に対する、候補物質の存在下におけるアクチン線維形成度の割合をアクチン線維形成率として得る工程、および(e)アクチン線維形成率の値を指標として候補物質の抗浸潤作用を評価する工程を含む方法および該方法により得られる抗浸潤剤。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



がん細胞が正常組織へ浸潤、転移する際には、細胞はその進行方向にラッフル膜を形成し、細胞膜の進展を伴いながら、糸状仮足や葉状仮足を形成し、それを足場に活発に動くことが知られている。





これまでに、がんの浸潤および/または転移のリスクを予想する方法として、特定の核酸またはポリペプチドのマーカーの同定が盛んに試みられており、たとえば、口腔がんの浸潤を予測するマーカーとして、浸潤能の高い細胞において高い発現を示す遺伝子が検討されている(特許文献1)。この診断マーカーは、口腔がん患者より樹立した培養細胞株から、インビトロ浸潤アッセイを用いて浸潤能の高い細胞を分離し、浸潤能の高い細胞において高い発現を示す遺伝子である、IFITM1およびWNT5Bを同定して得られている。





また、抗浸潤薬としては、すでに様々な化合物が報告されている。たとえば、3-シアノ-キノリン誘導体が非受容体型チロシンキナーゼの阻害薬として、またダイナミン機能阻害剤としての低分子化合物や、MAPKキナーゼ経路の阻害または非受容体チロシンキナーゼ阻害剤としてキナゾリン誘導体が記載されている(特許文献2~4)。





一方、前述のラッフル膜形成や仮足形成は、アクチンと呼ばれるタンパク質が重合した線維を中心とした細胞骨格に裏打ちされている。すなわち、アクチンの線維形成が細胞浸潤の際の最も重要な因子の1つであることも知られている(特許文献5)。





しかしながら、これらアクチン線維形成に関与するタンパク質や因子は数多く存在するため、それぞれのタンパク質の阻害剤を用いても、アクチン重合が効率よく阻害されないことが多く、アクチンの重合を抑制する薬剤を直接スクリーニングすることはこれまでのところ報告されていない。





他方、本発明者らは、インビトロにおいてアクチン線維を形成させる系やその形成度合いの評価について一定の方法を確立することに成功しており、この系により既知のダイナミン阻害剤やアクチン阻害剤のアクチン重合に対する関与を確認している(非特許文献1および2)。

産業上の利用分野



本発明は、がん治療および抗がん剤開発分野における抗浸潤作用を有する物質のスクリーニング法ならびに該スクリーニング法により得られる抗浸潤剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抗浸潤作用を有する物質を同定するための方法であって、
(a)標識化アクチンを含み、候補物質を含むかまたは含まない各細胞質懸濁液を提供する工程、
(b)該細胞質懸濁液に、負電荷を有するリン脂質を含むリポソームを添加し、アクチン線維形成を刺激する工程、
(c)アクチン線維形成度を測定する工程、
(d)候補物質の非存在下におけるアクチン線維形成度(A)に対する、候補物質の存在下におけるアクチン線維形成度(B)の割合をアクチン線維形成率として得る工程、および
(e)アクチン線維形成率の値を指標として候補物質の抗浸潤作用を評価する工程
を含み、
前記細胞質懸濁液が、哺乳類の脳細胞、肝細胞または精巣細胞から調製される方法。

【請求項2】
前記(a)工程にさらにATPおよびATP再生系を含有させる請求項1記載の方法。

【請求項3】
前記標識化アクチンがピレンアクチンである請求項1または2記載の方法。

【請求項4】
前記抗浸潤作用が、ラッフル膜形成阻害作用、細胞遊走阻害作用および/または細胞浸潤阻害作用である請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


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