TOP > 国内特許検索 > シャント狭窄診断支援システムおよび方法,アレイ状採音センサ装置,ならびに逐次細分化自己組織化マップ作成装置,方法およびプログラム

シャント狭窄診断支援システムおよび方法,アレイ状採音センサ装置,ならびに逐次細分化自己組織化マップ作成装置,方法およびプログラム UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P140010225
整理番号 S2012-0273-N0
掲載日 2014年1月27日
出願番号 特願2012-147530
公開番号 特開2014-008263
登録番号 特許第6056101号
出願日 平成24年6月29日(2012.6.29)
公開日 平成26年1月20日(2014.1.20)
登録日 平成28年12月16日(2016.12.16)
発明者
  • 鈴木 裕
  • 加藤 初弘
  • 深澤 瑞也
  • 阪田 治
  • 脇 隼人
出願人
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 シャント狭窄診断支援システムおよび方法,アレイ状採音センサ装置,ならびに逐次細分化自己組織化マップ作成装置,方法およびプログラム UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【目的】多種多様なシャント狭窄音を相互に識別し,かつ2系統の解析,判定により精度の向上を図る。
【構成】シート状軟質支持体にあけられた多数の空洞内にそれぞれマイクロホンを配置したアレイ状採音センサを被験者の前腕に固定し,複数箇所からシャント音を得,その一拍動分を抽出する。被験サンプルの複数拍動分のデータと,あらかじめ用意した多種多様なシャント狭窄音を含む指標サンプルについて,一方ではSTMEM法により解析し,逐次細分化SOMを作成し,判定する。他方ではMFCC法とHMMにより学習をさせて判定する。必要に応じて統合判定を行う。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要



慢性腎不全患者の多くは,前腕部において動脈と静脈を吻合させるシャントと呼ばれる人工的な血管の改造手術を受けている。このシャントにより静脈から対外へ循環させる血流量を安定に保つことができ透析効率を高めることができる。シャントの問題は,シェアストレスなどにより,血管の狭窄や閉塞が生じることである。このため,血管の状態を定常的に診断するとともに,必要に応じて経皮的血管拡張術により血流の回復を行う必要がある。





シャントの狭窄状態の検査法として,血管造影検査が一般的であり,血流路が像として得られる信頼性の高い検査であるが,侵襲的である。加えて,高価な装置が必要であり,専門スタッフも複数人必要であることから,大きな病院でなければ導入されていない。非侵襲な一般的診断法は,シャントから発生する血流音(シャント音)を聴診することである。シャント音は狭窄がある場合,拍動がとぎれることや(断続狭窄音),高音が混在すること(高周波狭窄音)があり,熟練者による丁寧な聴診では7~8割程度検出が可能であると言われている。しかしながら,熟練者による丁寧な聴診が必要であり,シャント狭窄診断が必要な患者数に比べて熟練者の数は圧倒的に少ない。そこで,熟練者による精密な診断が必要な患者を前もってスクリーニングできる自動機械の実現が望まれている。





これまでに,シャント音を信号処理によって判断する際,シャント音の音圧(音全体のパワー)(特許文献7)及び,そのスペクトル情報(FFT,LPC,ケプストラム)によって解析する方法が提案されている(特許文献1,2,5,非特許文献1,3)。また,ウェーブレット変換等,時間-周波数解析による手法も提案されている(特許文献3,6,非特許文献2)。しかし,解析結果を観察する方法では読解の技術が必要である。そこで,それらの解析結果から狭窄の程度を数値化するために,狭窄シャント音波形からの相関を算出する方法(特許文献4),音圧,スペクトルピーク情報を特徴ベクトルとしてニューラルネットワークで学習させる手法(特許文献2),ウェーブレット変換結果を画像解析手法を用いて各時間-周波数エリアのパワーから評価,及び画像の相関を利用する方法(特許文献3)が提案されているが,未だ対応できない狭窄音も存在する。その理由は,狭窄に伴う変化は多種存在すること,その狭窄の程度によって音色が異なる,また正常であっても個人差が存在するからである。

産業上の利用分野



この発明はシャント狭窄診断支援システムおよび方法,ならびに特にこの支援システムで有効に利用できるアレイ状採音センサ装置,ならびに逐次細分化自己組織化マップ作成装置,方法およびプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験者から採音したシャント音の少なくとも1拍動分の被験シャント音波形データを生成するシャント音入力手段,
上記シャント音入力手段で生成された被験サンプルのシャント音波形データと評価指標となる複数種類の指標サンプルのシャント音波形データの時間周波数特性のうちの少なくとも指標サンプルの時間周波数特性を用いて自己組織化マップを作成し,この作成された自己組織化マップ上における指標サンプルの位置に対する被験サンプルの位置を解析する第1の解析手段,および
複数種類の指標サンプルのシャント音波形データの時間周波数特性に基づく複数種類のモデルを作成し,被験サンプルのシャント音波形データの時間周波数特性の上記各モデルに属する確率を解析する第2の解析手段,
を備えるシャント狭窄診断支援システム。

【請求項2】
上記第1の解析手段による解析結果に基づいてシャント狭窄の可能性についての判定を行う第1の判定手段をさらに備える,請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項3】
上記第2の解析手段による解析結果に基づいてシャント狭窄の可能性についての判定を行う第2の判定手段をさらに備える,請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項4】
上記第1の解析手段による解析結果に基づいてシャント狭窄の可能性についての判定を行う第1の判定手段と,上記第2の解析手段による解析結果に基づいてシャント狭窄の可能性についての判定を行う第2の判定手段と,上記第1の判定手段の判定と上記第2の判定手段の判定とに基づいて統合的判定を行う統合判定手段をさらに備える,請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項5】
上記第1の解析手段による解析結果,上記第2の解析手段による解析結果,上記第1の判定手段による判定結果,上記第2の判定手段による判定結果,または上記統合判定手段による統合判定結果を出力する出力手段を備える,請求項4に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項6】
シート状軟質支持体に複数の空洞があけられ,これらの空洞のそれぞれの底部にマイクロホンが設けられているアレイ状採音センサをさらに備え,上記シャント音入力手段はこのアレイ状採音センサの各マイクロホンからの出力信号のそれぞれに基づいて被験シャント音波形データを生成し,上記第1の解析手段および上記第2の解析手段は,上記各マイクロホンのそれぞれの出力信号に基づいて作成された被験シャント音波形データを解析に用いる,請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項7】
上記第1の解析手段が逐次細分化自己組織化マップを作成する手段を含むものである,請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項8】
上記逐次細分化自己組織化マップを作成する手段が,指標サンプルのデータを学習データとして学習データから階層化した範疇データを作成する手段を有し,
この作成手段が,最初の階層を作成する段階で,学習データを類型化する複数の代表データの作成,および学習データを当該代表データへ帰属させる処理を行い,
次の階層以降を作成する段階で,前階層の各代表データに帰属する学習データを類型化する新代表データの作成,前階層の各代表データに帰属する学習データを当該の新代表データへ帰属させる処理,および前階層の各代表データからどの新代表データが作成されたかを示す帰属情報を作成する処理を指定された上限回数まで逐次的に繰り返すものである,
請求項1に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項9】
上記指標サンプルが,正常音のサンプルと狭窄音のサンプルとを含む,請求項1,7,8のいずれか一項に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項10】
上記第1の解析手段が,被験サンプルのデータと指標サンプルのデータとを混ぜて自己組織化マップを作成するものである,請求項1,7,8,9のいずれか一項に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項11】
上記第1の解析手段が,指標サンプルのデータにより作成された自己組織化マップ上に被験サンプルのデータによるマップを重ねるものである,請求項1,7,8,9のいずれか一項に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項12】
被験者から採音したシャント音の少なくとも1拍動分の被験シャント音波形データを生成するシャント音入力手段,
上記シャント音入力手段で生成された被験サンプルのシャント音波形データと評価指標となる複数種類の指標サンプルのシャント音波形データの時間周波数特性のうちの少なくとも指標サンプルの時間周波数特性を用いて逐次細分化自己組織化マップ作成処理により自己組織化マップを作成し,この作成された自己組織化マップ上における指標サンプルの位置に対する被験サンプルの位置を解析する解析手段,および
上記解析手段による解析結果を出力する出力手段,
を備えるシャント狭窄診断支援システム。

【請求項13】
上記解析手段による解析結果に基づいてシャント狭窄の可能性についての判定を行う判定手段をさらに備える,請求項12に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項14】
シート状軟質支持体に複数の空洞があけられ,これらの空洞のそれぞれの底部にマイクロホンが設けられているアレイ状採音センサをさらに備え,上記シャント音入力手段はこのアレイ状採音センサの各マイクロホンからの出力信号のそれぞれに基づいて被験シャント音波形データを生成し,上記解析手段は,上記各マイクロホンのそれぞれの出力信号に基づいて作成された被験シャント音波形データを解析に用いる,請求項12に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項15】
上記解析手段が,指標サンプルのデータを学習データとして学習データから階層化した範疇データを作成する手段を有し,
この作成手段が,最初の階層を作成する段階で,学習データを類型化する複数の代表データの作成,および学習データを当該代表データへ帰属させる処理を行い,
次の階層以降を作成する段階で,前階層の各代表データに帰属する学習データを類型化する新代表データの作成,前階層の各代表データに帰属する学習データを当該の新代表データへ帰属させる処理,および前階層の各代表データからどの新代表データが作成されたかを示す帰属情報を作成する処理を指定された上限回数まで逐次的に繰り返すものである,
請求項12に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項16】
上記指標サンプルが,正常音のサンプルと狭窄音のサンプルとを含む,請求項12または15に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項17】
上記解析手段が,被験サンプルのデータと指標サンプルのデータとを混ぜて自己組織化マップを作成するものである,請求項121516のいずれか一項に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項18】
上記解析手段が,指標サンプルのデータにより作成された自己組織化マップ上に被験サンプルのデータによるマップを重ねるものである,請求項121516のいずれか一項に記載のシャント狭窄診断支援システム。

【請求項19】
コンピュータに,複数の学習データを引き渡し,当該学習データから階層化した範疇データを作成させるプログラムであって,
前記の階層化した範疇データを得る手順が,
最初の階層を作成する段階で,学習データを類型化する複数の代表データの作成,および学習データを当該代表データへ帰属させる処理を行うこと,ならびに
次の階層以降を作成する段階で,前階層の各代表データに帰属する学習データを類型化する新代表データの作成,前階層の各代表データに帰属する学習データを当該の新代表データへ帰属させる処理,および前階層の各代表データからどの新代表データが作成されたかを示す帰属情報を作成する処理を指定された上限回数まで逐次的に繰り返すことを特徴とし,
出力される範疇データが代表データとこれに帰属する学習データと次の階層の代表データを含んでいること,
を特徴とする逐次細分化自己組織化マップ作成プログラム。

【請求項20】
コンピュータに,入力データを引き渡し,当該入力データが請求項19に記載のプログラムで得られる範疇データのいずれに帰属するかを判定させるプログラムであって,
当該プログラムが,学習データを上記のプログラムに引渡し範疇データを作成する手続き,入力データがどの範疇に帰属するかを判定する手続き,および当該判定結果を表示部へ伝達する手続き,
を有することを特徴とする逐次細分化自己組織化マップ作成プログラム。

【請求項21】
コンピュータに,入力データと参照データ群を引き渡すことで動作させるプログラムであって,
入力データと参照データを統合して学習データを作成する手続き,学習データを請求項19に記載のプログラムに引渡し範疇データを作成する手続き,および入力データがどの範疇に帰属するかを判定結果として表示部へ伝達する手続き,
を有することを特徴とする逐次細分化自己組織化マップ作成プログラム。

【請求項22】
複数の学習データをコンピュータに引き渡し,当該学習データから階層化した範疇データを作成させる方法であって,
前記の階層化した範疇データを得る手順が,
最初の階層を作成する段階で,学習データを類型化する複数の代表データの作成,および学習データを当該代表データへ帰属させる処理を行うこと,
次の階層以降を作成する段階で,前階層の各代表データに帰属する学習データを類型化する新代表データの作成,前階層の各代表データに帰属する学習データを当該の新代表データへ帰属させる処理,および前階層の各代表データからどの新代表データが作成されたかを示す帰属情報を作成する処理を特徴とし,
出力される範疇データが,代表データとこれに帰属する学習データと次の階層の代表データを含んでいること,
を特徴とする逐次細分化自己組織化マップ作成方法。

【請求項23】
所与の学習データから階層化した範疇データを作成する装置であって,
前記の階層化した範疇データを得る手段が,
最初の階層を作成する段階で,学習データを類型化する複数の代表データの作成,および学習データを当該代表データへ帰属させる処理を行い,
次の階層以降を作成する段階で,前階層の各代表データに帰属する学習データを類型化する新代表データの作成,前階層の各代表データに帰属する学習データを当該の新代表データへ帰属させる処理,および前階層の各代表データからどの新代表データが作成されたかを示す帰属情報を作成する処理を指定された上限回数まで逐次的に繰り返すことを特徴とし,
出力される範疇データが代表データとこれに帰属する学習データと次の階層の代表データを含んでいること,
を特徴とする逐次細分化自己組織化マップ作成装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012147530thum.jpg
出願権利状態 登録
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close