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積層ソーラーセルの製造方法、積層ソーラーセル、及び積層ソーラーセルの製造装置

国内特許コード P140010230
整理番号 S2012-0538-N0
掲載日 2014年1月27日
出願番号 特願2013-045433
公開番号 特開2013-219338
出願日 平成25年3月7日(2013.3.7)
公開日 平成25年10月24日(2013.10.24)
優先権データ
  • 特願2012-059935 (2012.3.16) JP
発明者
  • 鮫島 俊之
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 積層ソーラーセルの製造方法、積層ソーラーセル、及び積層ソーラーセルの製造装置
発明の概要 【課題】 複数のソーラーセルを積層して接着する際に、ソーラーセルの破損不良を低減することができる積層ソーラーセルの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる積層ソーラーセルの製造方法は、積層体40を圧力容器50内に配置する工程と、圧力容器50内で積層体40を接着する工程と、を有する。積層体40は、第1のソーラーセル20と、第2のソーラーセル22と、第1のソーラーセル20と第2のソーラーセル22の間に形成された導電粒子を含む接着層30と、を有する。圧力容器50内で積層体40を接着する工程は、圧力容器50内に高圧ガスGを導入し、積層体40を高圧ガスGによって加圧することで第1のソーラーセル20と第2のソーラーセル22とを電気的に接合し、かつ、接着する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、ソーラーセルは新エネルギー発電デバイスとして盛んに開発されている。このソーラーセルでは、太陽光-発電力変換の高効率化が重要な開発課題となっている。太陽光は、波長が200nmから2000nmに渡る、広範囲のスペクトルをもつ光であるため、ソーラーセルとしては、できるだけ多波長の光を利用することが高効率化につながる。しかし、ソーラーセルは、固有のバンドギャップ以上の光しか利用できず、1種類のソーラーセルで太陽光を全て電力に変えることは不可能であった。





一方、ソーラーセルの光電変換の高効率化を図るために、異なるバンドギャップを持つソーラーセルを、低バンドギャップから高バンドギャップの順に積み上げて構成した多接合型ソーラーセルが開発されている(例えば、特許文献1参照)。そして、成膜技術を駆使して多種類の材料及びpn接合を形成することで多接合型ソーラーセル(積層ソーラーセル)を構成する技術が開発されて、高効率発電の可能性が得られている。しかし、このような多接合型ソーラーセルでは、多種類の材料を順次成膜するには精密な膜質、膜厚制御が必要であり、製造するための時間及びコストがかかるという問題があった。





そこで、本発明者は、ソーラーセルの光電変換の高効率化を図るために、独立に作成した異種ソーラーセルを導電粒子を含む有機バインダーを用いて貼り合わせる接合方法を提案した(例えば、特許文献2及び非特許文献1)。この方法について、図10~図12を用いて簡単に説明する。





図10に示すように、複数の異種ソーラーセルとして、例えば、狭バンドギャップを有する第1のソーラーセル1と広バンドギャップを有する第2のソーラーセル2の2つを用意し、これらを光入射面である表面1a,2aが重なるように積層し、互いに向かい合う表面1a,2bの間に10μm以上で200μm以下の粒径を有する導電粒子3を含む接着剤5を介在させる。次いで、接着剤5を介して重ね合わせた第1及び第2のソーラーセル1及び2を、加圧手段により所要の圧力Fをかけ(必要に応じて加熱手段6により所要の温度に加熱し)て、有機バインダー4を硬化させ、第1及び第2のソーラーセル1及び2を電気的に接合し、かつ、接着する。





図11は、こうして接合された積層されたソーラーセル1及び2の状態を示す。





次に、図12に示すように、表面電極8となる導電膜と、裏面電極9となる導電膜を形成する。こうして得られた積層ソーラーセル11は、太陽光Lが照射されると、広バンドギャップを有する第2のソーラーセル2と、接着剤5を透過した太陽光によってさらに第1のソーラーセル1と、において光電変換するため、高効率化できる。





また、この方法によれば、コストが安く短時間に多量のソーラーセルを作成することが可能になる。この接合方法は面積1cmサイズのソーラーセルにおいて高効率の光電変換特性を得ることが実証できているので、市場に流通するさらに大きいサイズのソーラーセル、例えば4インチ~6インチのソーラーセルにおいても、この接合方法を実用化する

ことが望まれている。





しかしながら、半導体ソーラーセルは、一般に150μm~200μmと非常に薄く、しかもSi,Ge,GaAsなどの非常に割れやすい材質が多く、ソーラーセルを重ね合わせて加圧する際に局所的に大きな荷重(偏荷重)がかかると、ソーラーセルが破損するという問題があった。

産業上の利用分野



本発明は、複数のソーラーセルを積層して接合する積層ソーラーセルの製造方法、複数のソーラーセルを積層した積層ソーラーセル、及び複数のソーラーセルを積層して接合する積層ソーラーセルの製造装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1のソーラーセルと、第2のソーラーセルと、該第1のソーラーセルと該第2のソーラーセルの間に形成され、かつ、導電粒子を含む接着層と、を有する積層体を圧力容器内に配置する工程と、
前記圧力容器内に高圧ガスを導入し、前記積層体を高圧ガスによって加圧することで前記第1のソーラーセルと前記第2のソーラーセルとを電気的に接合し、かつ、接着する工程と、
を有することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項2】
請求項1において、
前記圧力容器内に導入された高圧ガスは、0.15MPa~0.9MPaであることを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項3】
請求項1または2において、
前記積層体を前記圧力容器内に配置する工程の前に、前記積層体を袋体内に配置し、該袋体内の気体の一部または全部を脱気する工程をさらに有し、
前記積層体を前記圧力容器内に配置する工程は、前記袋体内が減圧状態を維持したまま前記積層体を前記圧力容器内に配置することを特徴とする積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項4】
第1のソーラーセルと、第2のソーラーセルと、該第1のソーラーセルと該第2のソーラーセルの間に形成され、かつ、導電粒子を含む接着層と、を有する積層体を袋体内に配置し、該袋体内の気体の一部または全部を脱気する工程を有し、
前記袋体内の内圧と前記袋体外の大気圧との差圧によって前記積層体を加圧することによって、前記第1のソーラーセルと前記第2のソーラーセルとを電気的に接合し、かつ、接着することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項5】
請求項4において、
脱気された前記袋体内の内圧は、0.08MPa以下であることを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項6】
請求項3ないし5のいずれか1項において、
前記積層体の一方の表面の全体を支持する平坦な支持面を有する支持体を用意する工程をさらに有し、
前記脱気する工程は、前記積層体の前記表面を前記支持体の前記支持面で支持した状態で前記袋体内に配置し、前記袋体内の気体の一部または全部を脱気する工程であることを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項7】
請求項6において、
前記支持体を用意する工程は、前記支持体を第1の袋体内に配置する第1の工程と、前記第1の袋体内の気体の一部または全部を脱気する第2の工程と、を有し、
前記脱気する工程は、前記支持体の前記支持面が前記第1の袋体を介して前記積層体を支持した状態で行なうことを特徴とする、積層ソーラーセルの製造方法。

【請求項8】
第1のソーラーセルと、第2のソーラーセルと、該第1のソーラーセルと該第2のソーラーセルの間に形成され、かつ、導電粒子を含む接着層と、を有し、
前記第1のソーラーセル及び前記第2のソーラーセルの直径は、4インチ以上であることを特徴とする、積層ソーラーセル。

【請求項9】
請求項8において、
前記第1のソーラーセル及び前記第2のソーラーセルの直径は、4インチ~12インチであることを特徴とする、積層ソーラーセル。

【請求項10】
請求項8または9において、
前記第1のソーラーセル及び前記第2のソーラーセルのいずれか一方または両方の厚さは、2μm~500μmであることを特徴とする、積層ソーラーセル。

【請求項11】
第1のソーラーセルと、第2のソーラーセルと、該第1のソーラーセルと該第2のソーラーセルの間に形成され、かつ、導電粒子を含む接着層と、を有する積層体を内部に配置する圧力容器と、
前記圧力容器内に高圧ガスを導入する高圧ガス導入部と、
を有し、
前記高圧ガス導入部から前記圧力容器内へ前記高圧ガスを導入して前記積層体を加圧することで前記第1のソーラーセルと前記第2のソーラーセルとを電気的に接合し、かつ、接着することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。

【請求項12】
請求項11において、
前記高圧ガス導入部から前記圧力容器内に導入する高圧ガスは、0.15MPa~0.9MPaであることを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。

【請求項13】
請求項11または12において、
前記積層体を内部に収容可能な袋体をさらに有し、
前記袋体は、その内部を減圧することで前記積層体に密着する柔軟性を有し、
前記圧力容器は、前記積層体を内部に収容しかつ減圧状態を維持した前記袋体を収容することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。

【請求項14】
第1のソーラーセルと、第2のソーラーセルと、該第1のソーラーセルと該第2のソーラーセルの間に形成され、かつ、導電粒子を含む接着層と、を有する積層体を内部に収容する袋体と、
前記袋体内の気体の一部または全部を脱気する真空ポンプと、
を有し、
前記真空ポンプが前記袋体内を脱気することによって、前記袋体内の内圧と前記袋体外の大気圧との差圧によって前記積層体を加圧し、前記第1のソーラーセルと前記第2のソーラーセルとを電気的に接合し、かつ、接着することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。

【請求項15】
請求項14において、
脱気された前記袋体内の内圧は、0.08MPa以下であることを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。

【請求項16】
請求項14または15において、
前記積層体の一方の表面の全体を支持する平坦な支持面を有する支持体と、
前記支持体を収容し、内部の気体の一部または全部を脱気する第1の袋体と、
をさらに有し、
前記袋体は、前記支持体の前記支持面で前記第1の袋体を介して前記積層体を支持した状態で収容することを特徴とする、積層ソーラーセルの製造装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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