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高分子の長鎖分岐構造解析方法、高分子の評価方法、高分子の製造方法及び高分子

国内特許コード P140010231
整理番号 S2012-0388-N0
掲載日 2014年1月27日
出願番号 特願2013-081705
公開番号 特開2014-002129
出願日 平成25年4月10日(2013.4.10)
公開日 平成26年1月9日(2014.1.9)
優先権データ
  • 特願2012-119151 (2012.5.25) JP
発明者
  • 篠原 健一
出願人
  • 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
発明の名称 高分子の長鎖分岐構造解析方法、高分子の評価方法、高分子の製造方法及び高分子
発明の概要 【課題】 高速原子間力顕微鏡又は原子間力顕微鏡で取得した高分子鎖一本の画像に基づいて長鎖分岐構造を測定し、高分子材料の加工性等を明確化するための高分子の長鎖分岐構造解析方法及び高分子の評価方法を提供する。また、これら方法を用いた高分子の製造方法及び当該製造方法によって製造した高分子を提供する。
【解決手段】 本発明の高分子の長鎖分岐構造解析方法は、長鎖分岐を持つ高分子鎖一本の画像をナンバリングルールによって解析し、構造パラメータを取得する。また、本発明の高分子の評価方法は、長鎖分岐を持つ高分子鎖一本の画像をナンバリングルールによって解析し、構造パラメータを取得し、当該構造パラメータを用いて高分子鎖一本の分子構造と物性との相関を明確化する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



高分子材料の構造を分子レベルで解明することは、高分子科学と高分子工業の両方にとって重要である。

しかし、高分子材料は多数の高分子鎖の集合体である上、高分子鎖に構造の多様性があるためその構造や物性を分子レベルで分析し、理解するのは容易ではない。

高分子材料のうち例えばポリエチレンに代表されるポリオレフィン類は、世界で最も多く生産されている高分子材料である。高分子材料の物性は高分子鎖一本の構造、特に長鎖分岐(LCB)を有する場合には分岐数や長鎖分岐の長さによって大きく変化する。





従来の分析手法、例えばNMR (Nuclear Magnetic Resonance)では高分子材料の繰り返しユニットや短鎖分岐構造を同定することができる。また、GPC (Gel Permeation Chromatography)/SEC (Size Exclusion

Chromatography)では高分子材料の平均分子量や分散度を知る事ができる。

しかし、このような従来の分析手法では、多数の高分子鎖からなる高分子材料全体に関するおおよそのデータしか得ることができず、高分子鎖一本が具体的にどのような構造や物性を有しているかを知ることができないという問題がある。また、NMRではポリエチレンの長鎖分岐構造を測定できないという問題や、短鎖分岐(SCB)であってもその炭素数が6以上になると区別できないという問題がある。

したがって、従来は上記分析手法で得られた情報に基づいて高分子鎖一本の構造について仮定や推論に基づいて判断せざるを得なかった。

また、これまでの高分子開発では、材料特性評価(材料加工の各種試験や粘弾性測定など)に比較的大量の試料が必要であるため全ての開発検討品について大量合成を行い、そのうち要求性能を満足できない大半の試料は廃棄せざるを得ず、多くの無駄が生じているという問題もあった。





そこで、本願発明者は高分子材料を分子レベルで直接観察できれば、高分子鎖一本に関する構造や物性について上記仮定や推測を最小限に抑え、上記従来手法で得られた情報と併せて定量的に議論することが可能であると考えた。

そして、原子・分子の微細構造を画像化することが可能な走査プローブ顕微鏡(SPM: Scanning Probe Microscope)の一種である原子間力顕微鏡(AFM: Atomic Force Microscope)や、これを独自に改良して高速化した高速原子間力顕微鏡(特許文献1)を使用して、合成高分子鎖一本の大気中における静態構造や、有機溶媒中における動態構造を直接観察することに成功している(例えば非特許文献1~3)。

この独自開発の高速原子間力顕微鏡はアクチュエータが重量物となる溶液セルを移動させないため、高い共振周波数を維持して走査することを可能としている。溶液セル内に高分子材料と有機溶媒を収容し、有機溶媒に溶けた状態の高分子鎖を一本一本分散させた状態で試料ホルダに固定すると、合成高分子の一本鎖について静態・動態の画像を取得することが可能となる。

産業上の利用分野



本発明は、高速原子間力顕微鏡又は原子間力顕微鏡で取得した高分子鎖一本の画像に基づいて長鎖分岐構造を測定し、高分子材料の加工性等を明確化するための高分子の長鎖分岐構造解析方法及び高分子の評価方法に関する。また、これら方法を用いた高分子の製造方法及び当該製造方法によって製造した高分子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
長鎖分岐を持つ高分子鎖一本の画像をナンバリングルールによって解析し、構造パラメータを取得することを特徴とする高分子の長鎖分岐構造解析方法。

【請求項2】
前記構造パラメータが、高分子鎖一本の主鎖長、長鎖分岐の長さ、分岐点の相対位置、分岐数、高さ及び分岐点間隔の各値のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の高分子の長鎖分岐構造解析方法。

【請求項3】
前記画像が、高速原子間力顕微鏡又は原子間力顕微鏡を用いて得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子の長鎖分岐構造解析方法。

【請求項4】
前記画像が、溶液中の高分子鎖一本の画像であることを特徴とする請求項3に記載の高分子の長鎖分岐構造解析方法。

【請求項5】
長鎖分岐を持つ高分子鎖一本の画像をナンバリングルールによって解析し、構造パラメータを取得し、当該構造パラメータを用いて高分子鎖一本の分子構造と物性との相関を明確化することを特徴とする高分子の評価方法。

【請求項6】
前記構造パラメータが、高分子鎖一本の主鎖長、長鎖分岐の長さ、分岐点の相対位置、分岐数、高さ及び分岐点間隔の各値のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の高分子の評価方法。

【請求項7】
前記画像が、高速原子間力顕微鏡又は原子間力顕微鏡を用いて得られたものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の高分子の評価方法。

【請求項8】
前記画像が、溶液中の高分子鎖一本の画像であることを特徴とする請求項7に記載の高分子の評価方法。

【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載の解析方法を使用して、高分子鎖一本が所望の長鎖分岐構造を備えているか否かを解析する工程を備えることを特徴とする高分子の製造方法。

【請求項10】
請求項5~8のいずれか一項に記載の評価方法を使用して、高分子鎖一本が所望の長鎖分岐構造を備えているか否かを評価する工程を備えることを特徴とする高分子の製造方法。

【請求項11】
請求項9又は10に記載の高分子の製造方法を使用して製造したことを特徴とする高分子。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2013081705thum.jpg
出願権利状態 公開
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