TOP > 国内特許検索 > カーボンナノチューブの精製方法

カーボンナノチューブの精製方法

国内特許コード P140010279
整理番号 274
掲載日 2014年2月19日
出願番号 特願2004-342084
公開番号 特開2005-220006
登録番号 特許第4868490号
出願日 平成16年11月26日(2004.11.26)
公開日 平成17年8月18日(2005.8.18)
登録日 平成23年11月25日(2011.11.25)
優先権データ
  • 特願2004-001309 (2004.1.6) JP
発明者
  • 小松 直樹
  • 大須賀 篤弘
  • 磯田 正二
  • 中嶋 直敏
  • 村上 裕人
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 日本電信電話株式会社
発明の名称 カーボンナノチューブの精製方法
発明の概要 【課題】 単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を精製するとともに、直径を揃える。
【解決手段】 共役環状構造を含むレセプター部位と前記レセプター部位を複数固定する
ためのスペーサー部位とで構成されるテンプレート化合物が溶解された溶液中にカーボン
ナノチューブを添加し、特定のカーボンナノチューブを溶液中に抽出させる工程と、抽出
したカーボンナノチューブを回収する工程により、カーボンナノチューブを精製する。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要



近年、直径が数ナノメートルから数十ナノメートルの筒状炭素材料であるカーボンナノ

チューブは、例えば超高集積化が可能な分子素子、水素を始めとする各種ガスの吸蔵材料、電界放出ディスプレー(FED)用部材、電極材料、樹脂成形品用添加材などの機能性材料として注目されている。





カーボンナノチューブの製造法として、アーク放電法、CVD(Chemical Vapor Desorption)法、レーザー気化法等があるが、何れの手法においても、その粗生成物にはカーボンナノ微粒子などの大量の不純物が存在している。更に触媒を使用する方法であれば、金属超微粒子も多数残留することになる。この為、上記した微粒子不純物を分離するとともに、カーボンナノチューブを精製することが必要とされている。フラーレン類(C60等)は、トルエン等のある特定の有機溶剤に溶解する。その溶液を利用して、クロマトグラフィー等により99%以上の純度まで精製されている。しかし、カーボンナノチューブは溶剤に溶解しないために、クロマトグラフィーのような精製技術を利用することが出来ず、前記不純物の分離精製を困難なものとしている。





公知のカーボンナノチューブの分離精製法には以下のようなものがある。

1)カーボンナノチューブを超音波洗浄機などで分散させ、クロマトグラフィーで分離す

る(下記特許文献1)。

2)遠心法において液中の沈降速度の差により分離する(下記非特許文献1)。

3)グラファイト片ないしカーボンナノ微粒子と、カーボンナノチューブの耐酸化能力(

燃焼温度)の差を利用して、気相中で加熱することにより分離する。(下記非特許文献2)。

4)硝酸、塩酸、過酸化水素水などの酸の中に分散させ、加熱・撹拌して酸化除去する(

下記非特許文献3)。

5)帯電させて、金属タイプと絶縁タイプのカーボンナノチューブを分離する(下記特許

文献2)。

6)電気泳動により分離・回収する(下記特許文献3)。

7)溶媒に分散させて、メンブレンフィルタで濾過する。

等が報告されている。しかし、精製方法としては未だ決定的なものが報告されてない。





一方、カーボンナノチューブの分離精製や液相中での反応を可能とする目的で、カーボ

ンナノチューブの可溶化が多くの研究者により試みられている。カーボンナノチューブの

可溶化はこれまで、1)強酸等でカーボンナノチューブを処理することにより、その末端

や欠陥部位を官能基化し、そこから共有結合を介して脂溶性の高い部位を導入することで

可溶化する手法、2)非共有結合を介して脂溶性の高い部位を導入することで可溶化する

手法、が知られている。2)はカーボンナノチューブの構造を傷つけることなく、精製前

と変わらない形で回収でき、より簡便なことから、1)に比べて優れた手法といえる。ご

く最近では、プロトポルフィリンを可溶化試剤として用いることが報告されている(下記

非特許文献4)。しかしながら、可溶化と同時にカーボンナノチューブの直径の選別を行

うという試みは一切なされていない。





以上述べてきたカーボンナノチューブの分離精製、ならびに可溶化とは別に、直径、長

さ、もしくはキラリティーが揃ったカーボンナノチューブを直接合成する方法も研究開発

されている。





一般にカーボンナノチューブには、多層のものと単層のものとが存在し、特に単層カー

ボンナノチューブは、次世代の電子デバイスとしての用途が期待されている。しかしながら、この単層カーボンナノチューブを、安価、多量、効率的、かつ簡便に製造し得る技術

は、これまで見出されていないのが実状である。例えば、単層カーボンナノチューブの製

造方法としては、アーク放電法やレーザー気化法などが開示されているが、これらの方法

は、製造コストが高くつく上、量産が困難である。また、カーボンナノチューブの直径は

反応温度、ならびに触媒金属の粒子径に依存していると考えられており、前記のアーク放

電法やレーザー気化法では、反応系中での厳密な温度制御や触媒金属の粒子径の制御が困

難であるため、所望の直径を有する均質なカーボンナノチューブを得ることは難しい。さ

らに、触媒を用いた通常の気相合成法では、反応性の高いアセチレンや一酸化炭素が原料

として用いられる。このような触媒を用いた通常の気相合成法では、触媒担体細孔外でカーボンナノチューブの成長が進行するため、該カーボンナノチューブの直径が制御されず、また、多層化が進行しやすいという問題がある。





【特許文献1】

開平06-228824号公報

【特許文献2】

開平08-231210号公報

【特許文献3】

開2000-72422号公報

【非特許文献1】

東ら:Appl.Phys.A67,p.23(1998)

【非特許文献2】

bbesenら:Nature.367,p.519(1994)

【非特許文献3】

dvancec Materials.10,p.611(1998)

【非特許文献4】

上ら: Chem.Phys.Lett.378,p481(2003)

【非特許文献5】

ukoveczら:Phys.Chem.Chem.Phys.5,p582(2003)

産業上の利用分野



本発明は、直径の選別が可能なカーボンナノチューブの精製方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
共役環状構造を含むレセプター部位と前記レセプター部位を複数固定するためのスペーサー部位とで構成されるテンプレート化合物が溶解された溶液中にカーボンナノチューブを添加し、特定のカーボンナノチューブを溶液中に抽出させる抽出工程と、抽出したカーボンナノチューブを回収する回収工程と、を有することを特徴とするカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項2】
前記テンプレート化合物は、前記レセプター部位と前記スペーサー部位との少なくとも一方に親油性の置換基を有することを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項3】
前記抽出工程において、超音波照射を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項4】
前記回収工程において、遠心分離を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項5】
前記抽出工程において、溶媒にテトラヒドロフランを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項6】
前記レセプター部位にポルフィリン骨格又はピレン骨格を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブの精製方法。

【請求項7】
前記ポルフィリン骨格に金属元素が配位されていることを特徴とする請求項6に記載の
カーボンナノチューブの精製方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2004342084thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close