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色素及びこの色素を用いた色素増感太陽電池

国内特許コード P140010312
整理番号 1677
掲載日 2014年2月24日
出願番号 特願2007-092583
公開番号 特開2008-248134
登録番号 特許第4775963号
出願日 平成19年3月30日(2007.3.30)
公開日 平成20年10月16日(2008.10.16)
登録日 平成23年7月8日(2011.7.8)
発明者
  • 今堀 博
  • 田中 正信
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 日本電信電話株式会社
発明の名称 色素及びこの色素を用いた色素増感太陽電池
発明の概要 【課題】色素増感太陽電池に用いられる色素の光吸収帯を太陽光のエネルギースペクトル分布の中心側にシフトさせて光エネルギーの利用効率の向上を図る。
【解決手段】色素(10)が、π共役系平面骨格を有するとともに光照射により金属酸化物の伝導帯のエネルギー準位よりも高く励起されるπ共役平面体(11)と、π共役系平面骨格を有するとともにπ共役平面体(11)の縁端に結合しその平面骨格を拡張させるπ共役拡張基(12)と、π共役拡張基(12)に結合するとともに前記金属酸化物の表面に吸着する吸着基(13)と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


ポルフィリン骨格を有する化合物は、生体内の化学反応によっても作られる物質であって、例えば、赤血球のヘモグロビン、ビタミンB12、葉緑素のクロロフィル、生物エネルギーを生産するミトコンドリアの電子伝達系等、生理的に重要な役割を果たす物質である。
またポルフィリン骨格を有する化合物は、その中心部の窒素が、鉄やマグネシウムをはじめとする多くの元素と結びつき、安定な錯体を形成することができる。さらにポルフィリン骨格の周辺には種々の置換基を付加することができる。このため、ポルフィリン骨格を有する化合物は、特異な性質を発現するものが多く、その基本特性を探求する研究が古くから行われている。



図12は、ポルフィリン骨格の構造を非対称にすることにより、その光吸収特性が変化することを示した公知の研究結果である(非特許文献1参照)。
図12(a)の6-8は、ポルフィリン骨格に拡張基を付加しつつ、この拡張基を回転自在に設け、化合物の構造対称性を具備するように分子設計した例である。そして、図12(c)の6-8のデータ線は、それぞれ該当する図12(a)の6-8の化合物の光吸収特性を示している。



図12(b)の9-11は、それぞれの上段に位置する(a)の6-8の化合物に対し、前記の拡張基の回転を固定してポルフィリン骨格のπ共役平面が拡張されるようにして構造を非対称にした化合物である。そして、図12(d)の9-11のデータ線は、それぞれ該当する図12(b)の9-11の化合物の光吸収特性を示している。



図12(c)に示すように、構造の対称性を有する化合物の光吸収帯域は、波長400nm付近を中心とするソーレ(Soret)帯と、波長520nm付近を中心とするとするQ帯と、に分かれて分布している。
そして、化合物の構造を非対称にすると、図12(d)に示すように、ソーレ帯のピーク強度が低下するとともに吸収分布が長波長側にシフトすることが観察される。このように、ポルフィリン骨格の構造対称性を消失又は変化させることにより、化合物の光吸収分布が変化する特性が公知である(非特許文献1参照)。



また一方で、ポルフィリン骨格を有する化合物の、π共役系において平面骨格全体に広がったπ電子雲を自由に動き回るπ電子の特性を利用して、この化合物を色素に適用し有用な色素増感太陽電池を創出するための研究が進められている。
【非特許文献1】
K.Kurotobi,K.S.Kin,S.B.Noh,D.Kim,and A.Osuka,Angew.Chem.Int.Ed.2006,45,3944.

産業上の利用分野



本発明は、光照射されるとその光エネルギーを吸収して励起する色素を用いて発電する色素増感太陽電池に関連し、特に、その色素についての技術分野に属する。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属酸化物の表面に吸着し、光照射されるとその光エネルギーを吸収して励起し、前記金属酸化物に電子を注入する色素であって、
化学式
【化1】


(ただし、Xはカルボキシル基、スルフォン基、または、リン酸基、Arはアリール基、Mは金属)
で表されるものであることを特徴とする色素。

【請求項2】
金属酸化物の表面に吸着し、光照射されるとその光エネルギーを吸収して励起し、前記金属酸化物に電子を注入する色素であって、
化学式
【化2】


(ただし、Xはカルボキシル基、スルフォン基、または、リン酸基、Arはアリール基、Mは金属)
で表されるものであることを特徴とする色素。

【請求項3】
前記金属は、亜鉛である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色素。

【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色素により表面修飾された前記金属酸化物の多孔質層を積層させた透明電極と、
前記多孔質層を挟んで前記透明電極に対向する対極と、
前記透明電極と前記対極との間に封入される電解質と、
を備えることを特徴とする色素増感太陽電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007092583thum.jpg
出願権利状態 登録
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