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新規なクチナーゼ、クチナーゼをコードする遺伝子、及びクチナーゼを用いたポリエステル又はエステル化合物の分解方法 新技術説明会

国内特許コード P140010334
掲載日 2014年2月25日
出願番号 特願2013-265666
公開番号 特開2015-119670
出願日 平成25年12月24日(2013.12.24)
公開日 平成27年7月2日(2015.7.2)
発明者
  • 河合 富佐子
  • 田之倉 優
  • 宮川 拓也
  • 水嶋 裕樹
出願人
  • 国立大学法人京都工芸繊維大学
発明の名称 新規なクチナーゼ、クチナーゼをコードする遺伝子、及びクチナーゼを用いたポリエステル又はエステル化合物の分解方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】新規なクチナーゼ、クチナーゼ遺伝子、及びクチナーゼを用いたポリエステル又はエステル化合物の分解方法を提供する。
【解決手段】下記(a)~(c)のいずれかのタンパク質が提供される。(a)Saccharomonospora viridis由来の特定のアミノ酸配列を有するクチナーゼ、(b)該クチナーゼと90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、クチナーゼ活性を有するタンパク質、(c)該アミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつクチナーゼ活性を有するタンパク質。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



生分解性プラスチックの一般的な形式であるポリエステルはクチナーゼ型のポリエステラーゼにより加水分解される。クチナーゼは、リパーゼ、クチナーゼ、及びエステラーゼの3つの主要なグループからなるリパーゼファミリーに属し、リパーゼとエステラーゼの間の中間的位置を占め、親水性基質及び疎水性基質に対する種々の活性を示し、バイオディーゼル、石油製品、日用品、フレーバー化合物、フェノール化合物、及びキラル化合物等の化合物の合成及び修飾のための生体触媒として産業上の利用可能性を有している。また、クチナーゼは繊維工業、クリーニング産業、皮革工業及び食品産業における脂質分解酵素として利用可能である。植物表面の柔軟化加工への応用はバイオマス利用の前処理として有用である。さらに近年はクチナーゼの種々のポリエステルを分解する能力に対する関心が高まっている。





好熱性菌であるThermobifida fusca及びThermobifida albaが堆肥中から分離され、これらが脂肪族芳香族コポリエステル等のポリエステルの有力な分解菌であり、これらのポリエステラーゼがポリエチレンテレフタレート(PET)その他のポリエステル繊維製品の質感(texture)を高め、ピリングを防止し、染色性及び仕上げを改善するために利用可能であることが報告されている(非特許文献1-3)。





PETを初めとするすべてのポリエステルの生化学的再生及び分解のための、有用なポリエステラーゼの単離及び開発のための新規な微生物資源も関心を集めており、これまでにPET分解性のクチナーゼとしてHumicola insolens(非特許文献4)及びThermobifida fusca (非特許文献5,6)由来の2つが知られていた。しかしながら、PET分解に関する情報は限られており、PETの酵素分解の詳細な生化学機構は不明であった。





本願発明者らは以前に、堆肥中からUreibacillus thermosphaericusStreptmyces sp、Thermobifida alba及びSaccharomonospora viridisに属する4つの新規な芳香族含有ポリエステル分解菌を同定し、受託番号FERM BP-10827,FERM BP-10828,FERM BP-10829,及びFERM P-21507として寄託した(特許文献1)。しかしながら、当該文献では芳香族含有ポリエステル分解作用を有する酵素が同定されておらず、酵素処理の分子機構は不明であった。

産業上の利用分野



本発明は、新規なクチナーゼ、クチナーゼをコードする遺伝子、及びクチナーゼを用いたポリエステル又はエステル化合物の分解方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記(a)~(c)のいずれかのタンパク質。
(a)配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号4で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、クチナーゼ活性を有するタンパク質
(c)配列番号4で表されるアミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつクチナーゼ活性を有するタンパク質

【請求項2】
配列番号4で表されるアミノ酸配列に対し、
226位のセリンのプロリンによる置換、
228位のアルギニンのセリンによる置換、及び
262位のスレオニンのリジンによる置換
のうちの少なくともいずれか一つを有する変異型タンパク質である請求項1に記載のタンパク質。

【請求項3】
下記(d)~(f)のいずれかのタンパク質。
(d)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(e)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、クチナーゼ活性を有するタンパク質
(f)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつクチナーゼ活性を有するタンパク質

【請求項4】
配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる野生型クチナーゼに対して耐熱性が改善された請求項1に記載の(b)若しくは(c)又は請求項3に記載の(e)若しくは(f)のタンパク質。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のタンパク質をコードする遺伝子。

【請求項6】
下記(i)~(iv)のいずれかのポリヌクレオチドからなる遺伝子。
(i)配列番号3で表されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(ii)配列番号3で表されるヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、且つクチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(iii)配列番号3で表されるヌクレオチド配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチドからなり、クチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(iv)配列番号3で表されるヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入もしくは付加されたヌクレオチド配列からなり、かつクチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド

【請求項7】
下記(v)~(viii)のいずれかのポリヌクレオチドからなる遺伝子。
(v)配列番号1で表されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(vi)配列番号1で表されるヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、且つクチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(vii)配列番号1で表されるヌクレオチド配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチドからなり、クチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(viii)配列番号1で表されるヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入もしくは付加されたヌクレオチド配列からなり、かつクチナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド

【請求項8】
請求項5~7のいずれか一項に記載の遺伝子を含有するベクター。

【請求項9】
請求項8に記載のベクターを含む形質転換体。

【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項9に記載の形質転換体を、ポリエステル又はエステル化合物に接触させることを含む、ポリエステル又はエステル化合物の分解方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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