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逆F平面アンテナ及びアンテナ装置

国内特許コード P140010382
整理番号 S2013-1371-N0
掲載日 2014年3月7日
出願番号 特願2013-179280
公開番号 特開2015-050517
出願日 平成25年8月30日(2013.8.30)
公開日 平成27年3月16日(2015.3.16)
発明者
  • 藤本 孝文
出願人
  • 国立大学法人 長崎大学
発明の名称 逆F平面アンテナ及びアンテナ装置
発明の概要
【課題】単一の平面アンテナで広帯域の周波数帯に対応できるようにすると共に、2つの平面アンテナを近接配置した場合、その相互影響を低減できるようにする。
【解決手段】各々が所定の長さ及び所定の幅を有した放射素子11、短絡素子12、給電素子13から成る逆Fアンテナ導体10と、逆Fアンテナ導体10と同一平面内に配設された接地導体20とを備える逆F平面アンテナであって、給電素子13は、給電点の側に設けられた矩形部31と、放射素子11の側に設けられた矩形部32とを含み構成され、接地導体20は、矩形部31の両側に配設され、給電素子13の縦方向と直交する横方向であって、矩形部32の左側及び右側の少なくともいずれか一方に所定の長さ及び所定の幅を有した1以上の整合素子40が配設されるものである。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



近年、WiFi(Wireless Fidelity:ブランド名)に代表される無線LANや中距離通信や移動体通信等に使用されるWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線通信技術は、携帯情報端末や可搬型のノートPCに採用されている。これらの機器に実装されるアンテナは、薄型、軽量が要求されるため、プリント基板等によって形成される平面アンテナが主流となりつつある。





従来の平面アンテナは、例えば逆F字アンテナが典型であるが、使用できる周波数帯域が狭いという課題がある。無線通信の規格において、無線LANでは周波数帯として、2.4GHz、5.2GHz、5.5GHzが推奨されている。またWiMAXでは、2.5GHz、3.5GHz、5.8GHzが推奨されている。





図21は、従来例に係る逆F平面アンテナ300の構成例を示す平面図である。図21に示す逆F平面アンテナ300は、放射素子11、短絡素子12、給電素子13及び接地導体20から構成される。給電素子13は矩形部31,32を有している。接地導体20は導体部21,22を有している。放射素子11はプリント基板の上方でその横方向(x)に配置される。給電素子13は放射素子11のほぼ中央で縦方向(y)に配置される。給電素子13の下方は導体部21及び導体部22で挟まれている。放射素子11の一端と導体部22とは短絡素子12で短絡されている。





これらにより、放射素子11、短絡素子12及び給電素子13から構成される形状がローマ字の”F”を90°時計回りに回転させた状態に見えることから逆F字状を称される。





図22は、逆F平面アンテナ300のリターンロス特性例を示すグラフ図である。図22において、縦軸は反射損失[dB]であり、横軸は周波数[GHz]である。図中の実線は、単体の逆F平面アンテナ300のリターンロス特性曲線である。当該特性曲線によれば、周波数2.2GHz付近でグラフの谷部分(共振点)が見られる。逆F平面アンテナ300のリターンロス特性によれば、反射損失=-10dB以下の領域が狭いことが分かる。





このため、特許文献1および特許文献2で複数の周波数帯に対応できる逆F平面アンテナが提案されている。特許文献1は片面プリント基板にてアンテナを形成するものであり、1つの逆F字アンテナパターンと、グランドを共有するもう1つの寸法の異なる逆F字アンテナパターンとを備え、2つの周波数帯に対応するものである。





特許文献2も片面プリント基板にてアンテナを形成するものであり、給電線を共有する4つの異なる寸法の逆F字アンテナパターンを備え、4つの周波数帯に対応するものである。しかしこれらは、基本的に周波数帯に応じた複数のアンテナを備えるものであるため、アンテナ全体の寸法が大きくなるという問題がある。





また、2.0GHz~5.0GHz帯の無線通信のデータ転送速度を向上させるために、MIMO(Multiple Input Multiple Output)と呼ばれる通信方式が採用されつつある。これは、複数のアンテナを同時に使用するものである。MIMOシステムによれば、例えば、2本の送信アンテナを用い、それぞれのアンテナから異なるデータを同時に送信し、それを2本の受信アンテナで両方のデータをそれぞれ受信した後、演算処理によって2つのデータとして分離するものである。単純に言えばデータ転送速度が2倍になる。この方式では2本のアンテナが独立であること、すなわちアンテナ間の相互影響が少ないことが必要である。





図23は従来例に係るMIMO用の逆F平面アンテナ装置400の構成例を示す平面図である。図23に示す逆F平面アンテナ装置400によれば、図21に示した1対の逆F平面アンテナ301,302が同一平面内に所定の間隔Dを隔てて左右対称に配置される。間隔Dは40mmである。





図24は、逆F平面アンテナ装置400のリターンロス特性例を示すグラフ図である。図24において、縦軸は反射損失[dB]であり、横軸は周波数[GHz]である。図中の実線は、2つの逆F平面アンテナ301,302を並べた逆F平面アンテナ装置400のリターンロス特性曲線である。当該特性曲線によれば、周波数2.2GHz付近でグラフの谷部分(共振点)が見られる。逆F平面アンテナ装置400のリターンロス特性によれば、単体の逆F平面アンテナ300の場合と同様にして、反射損失=-10dB以下の領域が狭いことが分かる。2つの逆F平面アンテナ301,302を同一基板上に配置しても狭帯域は変わらない。





図25は、逆F平面アンテナ装置400の|S21|特性を示すグラフ図である。図25において、縦軸は|S21|[dB](通過特性)であり、横軸は周波数[GHz]である。図中の実線は、逆F平面アンテナ装置400の|S21|特性曲線である。この|S21|特性によれば、単体の逆F平面アンテナ300が元々狭帯域であるため、逆F平面アンテナ装置400でも|S21|特性は-15dB以下となっており、2つの逆F平面アンテナ301,302の相互影響が少ないことが分かる。





なお、非特許文献1および非特許文献2には、広帯域で相互影響の少ない平面アンテナが提案されている。非特許文献1は両面プリント基板にてアンテナを形成するものであり、表面に矩形形状のモノポールアンテナパターンを左右対称に配置し、裏面にL字形の切欠きを設けたグランドを配置するものである。非特許文献2も両面プリント基板にてアンテナを形成するものであり、表面に特殊な形状のアンテナパターンを左右対称に配置し、裏面にグランドを配置するものである。

産業上の利用分野



この発明は、2.0GHz~5.0GHz帯の無線通信に用いる平面アンテナであって、広帯域MIMO(Multi-Input Multi-Output)システム用のプリント基板型の逆F字アンテナに適用して好適な逆F平面アンテナ及びアンテナ装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
各々が所定の長さ及び所定の幅を有した放射素子、短絡素子、給電素子から成る逆Fアンテナ導体と、前記逆Fアンテナ導体と同一平面内に配設された接地導体とを備える逆F平面アンテナにおいて、
前記給電素子は、
給電点の側に設けられた第1の矩形部と、前記放射素子の側に設けられた第2の矩形部とを含み構成され、
前記接地導体は、
前記第1の矩形部の両側に配設され、
前記給電素子の縦方向と直交する横方向であって、前記第2の矩形部の左側及び右側の少なくともいずれか一方に所定の長さ及び所定の幅を有した1以上の整合素子が配設される逆F平面アンテナ。

【請求項2】
前記整合素子は、
前記放射素子の側に所定の長さを有した第1の整合部が配設され、
前記接地導体の側に所定の長さを有した第2の整合部が配設され、
前記第1の整合部の長さが前記第2に整合部の長さに対して可変調整される請求項1に記載の逆F平面アンテナ。

【請求項3】
前記整合素子は、
前記第2の整合部の下方又は前記第1の整合部の上方に所定の長さ及び所定の幅を有した第3の整合部が配設される請求項2に記載の逆F平面アンテナ。

【請求項4】
前記接地導体は、
前記第1の矩形部の左側に配置された第1の導体部と、
前記第1の矩形部の右側に配置され、前記短絡素子に接続された第2の導体部とを有し、
少なくとも、前記第1の導体部の縦方向の長さが前記第2の導体部の縦方向の長さに対して可変調整される請求項1に記載の逆F平面アンテナ。

【請求項5】
送信側及び受信側に複数の無線モジュールが使用され、当該無線モジュールに接続可能な多入力-多出力用のアンテナ装置であって、
少なくとも、第1の逆F平面アンテナと第2の逆F平面アンテナとが同一平面内に所定の距離を隔てて左右対称の向きもしくは同一の向きに配置され、
前記第1の及び第2の逆F平面アンテナが請求項1から4に記載のいずれかの逆F平面アンテナから成るアンテナ装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013179280thum.jpg
出願権利状態 公開
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