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TRAIL感受性増強剤 外国出願あり

国内特許コード P140010460
掲載日 2014年4月11日
出願番号 特願2012-534959
登録番号 特許第5867830号
出願日 平成23年8月2日(2011.8.2)
登録日 平成28年1月15日(2016.1.15)
国際出願番号 JP2011067637
国際公開番号 WO2012039197
国際出願日 平成23年8月2日(2011.8.2)
国際公開日 平成24年3月29日(2012.3.29)
優先権データ
  • 特願2010-213645 (2010.9.24) JP
発明者
  • 鈴木 良弘
  • 落合 豊子
  • 鈴木 美喜
  • 井上 寿男
  • 羅 智靖
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 TRAIL感受性増強剤 外国出願あり
発明の概要 TRAIL抵抗性を有する悪性腫瘍におけるTRAIL抵抗性の克服。
グリクラジド、グリベンクラミドまたはU37883A等のATP感受性カリウムチャネル阻害剤を有効成分とするTRAIL感受性増強剤を使用することにより、TRAIL抵抗性を有する悪性腫瘍におけるTRAIL抵抗性を克服した。
従来技術、競合技術の概要



TRAILはTNF(tumor necrosis factor;TNF、以下、TNFと示す)スーパーファミリーに属するサイトカインであり、腫瘍細胞の細胞表面受容体(DR4、DR5)と結合して腫瘍選択的殺細胞作用(アポトーシス誘導作用)を示すことが知られている。この作用が着目され、現在、悪性腫瘍の新たな治療剤として期待され、前臨床試験が進んでいる。

しかし、慢性リンパ性白血病、星状細胞腫、髄膜腫およびメラノーマ等の一部の悪性腫瘍においては、細胞表面受容体(DR4、DR5)を発現しているにも関わらず、TRAILによる腫瘍選択的殺細胞作用(アポトーシス誘導作用)に対し、抵抗性を示すことが明らかにされた。そこで、これらの悪性腫瘍におけるTRAIL抵抗性を克服することがTRAIL臨床応用に向けての最重要課題のひとつとなっている。





本発明者らが、本発明において着目したATP感受性カリウムチャネル阻害剤は、細胞膜に存在するカリウムチャネルを阻害する物質である。カリウムチャネルには、電位差依存性カリウムチャネル、カルシウム依存性カリウムチャネルやATP感受性カリウムチャネル等がある。このうちATP感受性カリウムチャネルは、細胞膜においてカリウムイオンを選択的に通過させることで、インスリン分泌など様々な細胞機能の制御に関わる。

このようなATP感受性カリウムチャネル阻害剤として、5-chloro-N-(4-[N-(cyclohexylcarbamoyl)sulfamoyl]phenethyl)-2-methoxybenzamide(以下、グリベンクラミドまたはGlibenclamideと示す)、N-(hexahydrocyclopenta[c]pyrrol-2(1H)-ylcarbamoyl)-4-methylbenzenesulfonamide(以下、グリクラジドまたはGlicladzideと示す)、または4-morpholinecarboxyimidine-N-adamantyl-N’-cyclohexylhydrochloride(以下、U37883Aと示す)等が知られ、2型糖尿病の治療薬として広く利用されている。





グリクラジド、グリベンクラミド等は、1型スルホニル尿素受容体のアンタゴニストとしても知られており、虚血による脳浮腫の治療に使用できることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。これは、グリクラジド、グリベンクラミド等によってNCca-ATPチャネルによる細胞内へのNaの流入を阻害し、細胞の脱分極化を防止することにより、細胞障害性浮腫を予防するというものである。

この特許文献1においては、NCca-ATPチャネルがATP感受性カリウムチャネルと同様に、1型スルホニル尿素受容の調節サブユニット等からなるヘテロ多量体構造体であることから、細胞障害性浮腫の予防のために、グリクラジド、グリベンクラミド等の利用を試みたことが記載されている。





また、グリベンクラミドはUVB等の紫外線被爆に起因するメラニン合成や真皮色素沈着を濃度依存的に抑制することが確認されている。そして、グリベンクラミドは、細胞毒性を有さず、安全に、メラニン生成抑制剤等の有効成分として使用し得ることも開示されている(例えば、特許文献2参照)。

さらに、グリベンクラミドが容積感受性Clチャネルブロッカーのひとつとして、アポトーシス抑制剤の有効成分となり得ることも開示されている(たとえば、特許文献3参照)。これは、細胞の容積が変化したときに、細胞を元の大きさに戻す調節性容積収縮に関わるClチャネルの働きを容積感受性Clチャネルブロッカーにより抑制することで、アポトーシスの際にみられる細胞収縮を抑制するというものである。

この特許文献3においては、HeLa細胞、U937細胞等の株化された癌細胞を用い、アポトーシス性早期細胞収縮やアポトーシスによる細胞死自体が抑制されていることを確認しており、グリベンクラミドも有効であったことが記載されている。

しかし、これらの公知技術において、グリクラジド、グリベンクラミドまたはU37883A等のATP感受性カリウムチャネル阻害剤を、TRAIL抵抗性を有する悪性腫瘍において、TRAIL感受性を増強するために使用することは検討されていなかった。

産業上の利用分野



本発明は、ATP感受性カリウムチャネル阻害剤を有効成分とするTRAIL(Tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand;TRAIL、以下、TRAILと示す)感受性増強剤に関する。また、TRAIL感受性増強剤を用いる悪性腫瘍治療薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
5-クロロ-N-(4-[N-(シクロヘキシルカルバモイル)スルファモイル]フェネチル)-2-メトキシベンズアミド(5-chloro-N-(4-[N-(cyclohexylcarbamoyl)sulfamoyl]phenethyl)-2-methoxybenzamideN-(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イルカルバモイル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド(N-(hexahydrocyclopenta[c]pyrrol-2(1H)-ylcarbamoyl)-4-methylbenzenesulfonamideまたは4-モルフォリンカルボキシイミジン-N-アダマンチル-N’-シクロヘキシルヒドロクロリド(4-morpholinecarboxyimidine-N-adamantyl-N’-cyclohexylhydrochlorideのいずれか一種以上のTRAIL感受性増強剤を有効成分とし、TRAILと組み合わせて使用される悪性腫瘍治療薬。

【請求項2】
悪性腫瘍が慢性リンパ性白血病、星状細胞腫、髄膜腫またはメラノーマである請求項に記載の悪性腫瘍治療薬。

産業区分
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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