TOP > 国内特許検索 > ルテニウムの分離回収方法

ルテニウムの分離回収方法

国内特許コード P140010489
整理番号 13825
掲載日 2014年4月16日
出願番号 特願2012-189561
公開番号 特開2014-048084
登録番号 特許第6066267号
出願日 平成24年8月30日(2012.8.30)
公開日 平成26年3月17日(2014.3.17)
登録日 平成29年1月6日(2017.1.6)
発明者
  • 佐藤 宗一
  • 福田 一仁
  • 森谷 洋一郎
  • 遠藤 昇
  • 森田 泰治
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 ルテニウムの分離回収方法
発明の概要 【課題】ルテニウムを含有する放射性廃液の処理時に発生するRuO4、特に、高レベル放射性廃液のルテニウム電解除去プロセス又はガラス固化プロセスで発生するRuOからのルテニウムの分離回収を、溶液中で湿式処理する必要がなく、簡便で効率的に、且つ確実に行うことができる乾式処理のルテニウムの分離回収方法を提供する。
【解決する手段】放射性廃液等の液体に含まれるルテニウム(Ru)を四酸化物(RuO)として揮発分離した後、該揮発分離したRuOを含有する雰囲気を150℃以上、好ましくは200~200℃の温度で加熱することによって、少なくともRuOをRuOの固体として分離回収することを特徴とする。さらに、RuOを含有する雰囲気中に、あらかじめ150℃以上に加熱した空気又は還元性気体を含有する空気を流入することによってルテニウムの分離回収がより効率的に行える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



原子力発電プラント関連施設において発生した高レベル放射性廃液は、安全性と取扱い性を高めるために、一般にガラス溶融炉内で原料ガラスとともに溶融して固化させるガラス固化処理が施されている(例えば、特許文献1を参照)。このようなガラス固化プロセスで発生するオフガス中には、RuOからなる揮発性ルテニウムが混入しており、そのRuOからルテニウムを効率的に除去するためのルテニウムの分離回収技術が大きな技術課題となっている。





オフガス中にRuOの状態で混入する揮発性ルテニウムを分離回収する技術としては、例えば、RuOをシリカゲル吸着剤に吸着させる技術が検討されていた。特許文献2には、エネルギーロスを少なくしてRuOの除去効果を上げるために、シリカと酸化鉄とを主成分とする吸着剤による放射性廃ガスの処理方法が提案されている。しかしながら、この方法は、吸着剤が新たな固形放射性廃棄物となるため、貯蔵スペース及び処理作業が増えることが問題となっている。また、RuOの吸着性能が、処理中に変化しやすく、ルテニウムの分離回収が安定的に行えないという課題もある。





上記の吸着剤による処理方法の代わりに、特許文献3及び4には、揮発性ルテニウムをNOxと反応して生成される還元生成物を水等の液体に補足又は吸収させる湿式の分離回収方法が提案されている。特許文献5には、ルテニウムの液体処理方法として、揮発性ルテニウムを、溶液中で電気化学的な方法により酸化した後、還元して不溶性であるRuO(固体)の形態に転化する処理方法が開示されている。また、特許文献6には、高レベル放射性廃液を定電位電解することによってルテニウムを揮発せしめ、揮発したルテニウムを還元性のギ酸水溶液と接触させることによってルテニウム酸化物として沈殿せしめ、この沈殿物をギ酸水溶液から分離回収する方法が開示されている。





さらに、RuOの状態で混入する揮発性ルテニウムを液体に補足又は吸収させる代わりに、特許文献7には揮発性ルテニウムそのものを回収する方法が提案されている。前記の特許文献7に記載のルテニウムの処理方法は、揮発性ルテニウムを凝縮させるとともに、その凝縮過程において窒素酸化物のガス又は亜硝酸溶液等の還元剤と反応させることにより、RuNOの不揮発性ルテニウム化合物に変化させて、高レベル廃液を低レベル廃液として処理するものである。





一方、高レベル放射性廃液をガラス固化処理するための別の方法が特許文献8に提案されている。この方法は、カーボンブラック還元剤を添加した後の放射性廃液を、ガラスカートリッジからなる含浸体に含浸させて加熱処理し、前記の含浸体をガラス溶融炉に溶融した後に固化させるものである。すなわち、前記の特許文献1に記載の方法とは異なり、放射性廃液を直接、ガラス溶融体炉に導入するのではなく、還元して生成される安定な酸化物(RuO)の微粒子の形態にしてから導入する方法である。

産業上の利用分野



本発明は、ルテニウムの分離処理方法に係わり、特に、放射性廃液の蒸発濃縮工程や高レベル放射性廃液からのルテニウムの電解除去プロセス又は高レベル放射性廃液のガラス固化プロセスによって発生するオフガス中に含まれる揮発性ルテニウムからのルテニウムの分離回収方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
液体に含まれるルテニウム(Ru)を四酸化物(RuO)として揮発分離した後、該揮発分離したRuOを含有する雰囲気中に、あらかじめ150℃以上に加熱した空気又は還元性気体を含有する空気を流入しながら、前記RuOを含有する雰囲気を150℃以上の温度で加熱することによって、少なくともRuOをRuOの固体として分離回収することを特徴とするルテニウムの分離回収方法。

【請求項2】
前記RuOを含有する雰囲気の加熱が200~250℃の温度で行われることを特徴とする請求項1に記載のルテニウムの分離回収方法。

【請求項3】
前記のあらかじめ150℃以上に加熱した還元性気体を含有する空気が、還元性気体を30体積%以下で含有する空気であることを特徴とする請求項1又は2に記載のルテニウムの分離回収方法。

【請求項4】
前記の還元性気体が、一酸化炭素、NOx及び水素からなる群の1種又は2種以上を混合した気体であることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のルテニウムの分離回収方法。

【請求項5】
前記のRuOを含む雰囲気を150℃以上で加熱した後の気体を、さらにRuO吸収液に接触させることによって未反応のRuOの分離回収を進めることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のルテニウムの分離回収方法。

【請求項6】
前記のRuO吸収液が、水、水酸化ナトリウム水溶液、四塩化炭素、アルコール水溶液、アルコールと塩酸の混合溶液、塩酸と過酸化水素の混合溶液及びギ酸等のカルボン酸水溶液の1種又は2種以上の混合溶液からなることを特徴とする請求項5に記載のルテニウムの分離回収方法。

【請求項7】
前記のルテニウムを含む液体が、ルテニウムの電解除去プロセスを用いて処理される放射性廃液、又はガラス溶融炉により溶融し、ガラス固化体として処理される放射性廃液であることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載のルテニウムの分離回収方法。
国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012189561thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close