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リンを内包した単層カーボンナノチューブ、それを含むリチウム及びナトリウムイオン二次電池の負極及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P140010602
掲載日 2014年6月3日
出願番号 特願2014-105734
公開番号 特開2015-221726
出願日 平成26年5月22日(2014.5.22)
公開日 平成27年12月10日(2015.12.10)
発明者
  • 川崎 晋司
  • ソン ハヨン
  • 早川 太一
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 リンを内包した単層カーボンナノチューブ、それを含むリチウム及びナトリウムイオン二次電池の負極及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】二次電池として機能しないリンを単層カーボンナノチューブに内包させることにより、リチウム及びナトリウムイオン二次電池負極を提供する。
【解決手段】洗浄されたカーボンナノチューブを酸化処理することにより、カーボンナノチューブの端部を開放し、次いでこのカーボンナノチューブ11とリン粉末13をガラス管15に真空下で封入し、次いでこのガラス管15を電気炉17内に配し、500~600度で3~10時間熱処理し、リンをカーボンナノチューブ11内部に導入し、次いでカーボンナノチューブ11外表面に析出したリンを除去することを特徴とする、または洗浄されたカーボンナノチューブの酸化処理前に、アニール処理することを特徴とする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


従来、リチウムイオン二次電池の負極として用いられる炭素材料は、蓄えられるリチウムイオンの量が少ないことが問題であった。そのため、高容量負極として金属リチウム負極やシリコン等の合金系負極の研究が進められている。



しかし、金属リチウム負極は高い反応性とデンドライトが生成しやすいため、安全性が問題であった。



シリコン負極に関しては、低い電気伝導度と充放電時の大きい体積変化が問題であった。充放電時の体積変化による電極の微粉化を押さえるため、シリコンナノワイヤーなどを用いる、あるいは電気伝導度を向上させるために炭素材料との複合体を作る、などの研究がされているが、サイクル効率の低下は何ら改善されていない。



一方、リチウムイオン二次電池には資源的な問題もある。リチウムは希少元素であり、資源は南アメリカに偏っており、かつその量も少ない。電気自動車のような大型電気デバイスが普及していくと、リチウムの需要は急激に増加することが見込まれる。このため、資源的に有利なナトリウムイオン二次電池が期待されている。



しかし、ナトリウムイオン二次電池については、リチウムイオン二次電池の負極として用いられている黒鉛を用いることができない。なぜならば、黒鉛はナトリウムとは低次の層間化合物をつくらないからである。



ナトリウムイオン二次電池の負極としては、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)が使用可能との報告がある。しかし、ハードカーボンの容量は、約300mAh/g程度しかナトリウムイオンを貯蔵できない。



一方、ナトリウムイオン電池の負極として黒リンを用いる研究が非特許文献(Adv. Mater. 2007, 19, 2465-2468)により報告されている。この研究では絶縁体である赤リンの代わりに導電性を有する黒リンを用いることにより、電極として機能することが示されている。



しかし、黒リンを製造するには200度以上で1.2GPa以上の圧力を印加するなど高温高圧を要する。また、黒リンを用いることでは充放電時の体積変化による微粉化を抑えることはできないため、充放電サイクルを重ねていくことによる容量低下も抑えられていない。さらに、黒リンが導電性をもつが、電気伝導度が乏しいので、高い出力が出せないことが問題となっている。



リンを負極活物質として用いる際に問題となる低い電気伝導度を補う手法として炭素材料を導電補助剤として用いることが考えられる。しかし、カーボンブラックを混合しただけではやはり充放電サイクルにともなう容量低下の問題を解決できない。



リンはリチウム、ナトリウムともに電気化学的に金属リン化物を作るため、従来のリチウムイオン二次電池およびナトリウムイオン二次電池の負極として使用することが可能である。

産業上の利用分野


本発明は、リンを内包した単層カーボンナノチューブ、それを含むリチウム及びナトリウムイオン二次電池の負極及びその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
洗浄されたカーボンナノチューブを酸化処理することにより、カーボンナノチューブの端部を開放し、
次に、このカーボンナノチューブ11とリン粉末13をガラス管15に真空下で封入し、
次に、このガラス管15を電気炉17内に配し、500~600度で3~10時間熱処理し、リンをカーボンナノチューブ11内部に導入し、
次に、カーボンナノチューブ11外表面に析出したリンを除去する
ことを特徴とするリンを内包した単層カーボンナノチューブの製造方法。

【請求項2】
洗浄されたカーボンナノチューブの酸化処理前に、アニール処理することを特徴とする請求項1記載のリンを内包した単層カーボンナノチューブの製造方法。

【請求項3】
請求項1または2記載のリン内包ナノチューブを作用極とし、金属リチウムあるいは金属ナトリウムを対極とし、
電解液として、1mol/l の過塩素酸リチウム、あるいは0.5mol/lの過塩素酸ナトリウムを溶解させたエチレンカーボネートと、ジエチルカーボネートとの体積比が1対1の混合液を、使用した
ことを特徴とするリチウム及びナトリウムイオン二次電池の負極の製造方法。

【請求項4】
洗浄済カーボンナノチューブを酸化処理することにより、カーボンナノチューブの端部を開放し、次にこのカーボンナノチューブ11とリン粉末13をガラス管15に真空下で封入し、次にこのガラス管15を電気炉17内に配し、500~600度で3~10時間熱処理し、リンをカーボンナノチューブ11内部に導入させ、次にカーボンナノチューブ11外表面に析出したリンを除去してなるリンを内包した単層カーボンナノチューブ。

【請求項5】
洗浄されたカーボンナノチューブの酸化処理前に、アニール処理することを特徴とする請求項4記載のリンを内包した単層カーボンナノチューブ。

【請求項6】
請求項4または5記載のリン内包ナノチューブを作用極とし、金属リチウムあるいは金属ナトリウムを対極とし、電解液として、1mol/l の過塩素酸リチウム、あるいは0.5mol/lの過塩素酸ナトリウムを溶解させたエチレンカーボネートと、ジエチルカーボネートとの体積比が1対1の混合液を、使用したことを特徴とするリチウム及びナトリウムイオン二次電池の負極。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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