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マイクロ流体チップを用いた微小液滴の製造法および微小液滴製造装置 コモンズ

国内特許コード P140010610
整理番号 DP1625
掲載日 2014年6月4日
出願番号 特願2014-094531
公開番号 特開2015-211931
出願日 平成26年5月1日(2014.5.1)
公開日 平成27年11月26日(2015.11.26)
発明者
  • 橋本 雅彦
  • 田中 洋成
  • 中村 惟愛
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 マイクロ流体チップを用いた微小液滴の製造法および微小液滴製造装置 コモンズ
発明の概要 【課題】微小液滴を、低コストで簡単に、かつ効率的に製造できるようにする。
【解決手段】ガスを吸蔵し得る合成樹脂から形成されたチップ本体と、チップ本体に気密シールされた状態で接合された基板とを有し、チップ本体に、第1~第3の液溜と、それぞれ第1~第3の液溜からのび一点で連結する第1~第3のマイクロ流路とが設けられたマイクロ流体チップを準備する(S1)。第3の液溜に蓋を被せた後、マイクロ流体チップを脱気する(S2)。脱気後のマイクロ流体チップを大気圧下に置き、第1の液溜に連続相となる液体を注入し、第2の液溜に分散相となる液体を注入する(S3)。合成樹脂のガス吸蔵作用を利用して、第1および第2の液溜から連続相となる液体および分散相となる液体を第3の液溜に向けて流し、第3のマイクロ流路内にエマルジョンを形成して第3の液溜内に捕集する(S4、S5)。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年のマイクロフルイディクスを利用したナノテクノロジーの発達に伴って、バイオテクノロジーや薬品製造等の分野では、微小液滴(エマルジョン)が、極微小反応容器やマイクロカプセルの形成材等として広く用いられている。



この微小液滴は、例えば、マイクロ流体チップを用いて製造される(例えば、特許文献1、2および非特許文献1参照)。
この微小液滴の製造法によれば、マイクロ流体チップは、通常、ガラスやシリコン等から形成された板状を有し、連続相となる液体を貯留する第1の液溜、および分散相となる液体を貯留する第2の液溜、および微小液滴(エマルジョン)を貯留する第3の液溜をそれぞれ少なくとも1つ備え、さらに、その表面または内部に、それぞれ第1~第3の液溜の底部からのび一点で互いに連結する第1~第3のマイクロ流路を備えている。



また、この微小液滴の製造法によれば、シリンジポンプその他のマイクロポンプが準備され、このマイクロポンプによって、マイクロ流体チップの第1の液溜に連続相となる液体が送液される一方、第2の液溜には分散相となる液体が送液される。



マイクロポンプによる送液によって、第1および第2の液溜からそれぞれ連続相となる液体および分散相となる液体が第1および第2のマイクロ流路を通じて第3の液溜に向けて流される。その際に、第3のマイクロ流路内にエマルジョンが形成され、第3の液溜には、分散相となる液体の微小液滴が連続相となる液体とともに捕集される。



しかしながら、この従来法によれば、連続相となる液体および分散相となる液体のそれぞれの送液のためにシリンジポンプ等の高価な送液手段を使用しなければならず、しかもシリンジポンプ等による送液流量の調節が難しく、さらには、分散相となる液体のデッドボリュームが相当量発生し、そのため、微小液滴の製造の効率が悪く、また製造コストが高くつくという問題があった。

産業上の利用分野


本発明は、マイクロ流体チップを用いて微小液滴を製造する方法およびマイクロ流体チップを用いた微小液滴製造装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
マイクロ流体チップを用いて微小液滴を製造する方法であって、
(1)ガスを吸蔵し得る合成樹脂から形成された板状のチップ本体と、前記合成樹脂と同じ種類の合成樹脂または別の種類の合成樹脂またはガラスから形成され、前記チップ本体の一方の面に気密シールされた状態で接合された基板とを有し、前記チップ本体に、第1~第3の液溜と、それぞれ前記第1~第3の液溜の底部からのび一点で互いに連結する第1~第3のマイクロ流路とが設けられたマイクロ流体チップを準備し、
(2)前記マイクロ流体チップの前記第3の液溜に蓋を被せた後、前記マイクロ流体チップを所定時間、減圧下に置くことによって前記マイクロ流体チップを脱気し、
(3)脱気した前記マイクロ流体チップを前記第3の液溜に前記蓋を被せたままで大気圧下に置き、前記第1の液溜に連続相となる液体を注入する一方、前記第2の液溜に分散相となる液体を注入し、前記合成樹脂のガス吸蔵作用を利用して、前記第1および第2の液溜からそれぞれ前記連続相となる液体および前記分散相となる液体を前記第1および第2のマイクロ流路を通じて前記第3の液溜に向けて流し、前記第3のマイクロ流路内にエマルジョンを形成し、前記第3の液溜に、前記分散相となる液体の微小液滴を前記連続相となる液体とともに捕集することを特徴とする方法。

【請求項2】
前記第1~第3のマイクロ流路のそれぞれが、前記連結する点の手前から前記連結する点まで先細り状にのびていることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記第1~第3のマイクロ流路のそれぞれが、その全長にわたって同じ深さを有し、かつ、関係する前記液溜から前記連結する点の手前までのびる幅広の部分と、前記幅広の部分の先端に接続した次第に幅が狭くなるテーパー部分と、前記テーパー部分の先端から前記連結する点までのびる狭小な部分とからなっていることを特徴とする請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記マイクロ流体チップのチップ本体には各1つの前記第1~第3の液溜が設けられ、前記第1~第3のマイクロ流路が、前記第1および第2のマイクロ流路のうちの一方と前記第3のマイクロ流路が一直線となり、前記第1および第2のマイクロ流路のうちの他方が前記第3のマクロ流路および前記第1および第2のマイクロ流路のうちの一方に対して直交する配置で、前記一点で互いにT字状に連結していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記マイクロ流体チップのチップ本体には各1つの前記第1~第3の液溜が設けられ、前記第1の液溜から一対の前記第1のマイクロ流路がのび、前記第1のマイクロ流路の組と、前記第2および第3のマイクロ流路の組とが前記一点で互いに十字状に連結していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
前記マイクロ流体チップのチップ本体には、2つの前記第1の液溜と、各1つの前記第2および第3の液溜が設けられ、前記2つの第1の液溜からそれぞれのびる2本の前記第2のマイクロ流路の組と、前記第2および第3の流路の組とが前記一点で互いに十字状に連結していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
前記第3の液溜の容積が、前記第1および第2の液溜を足し合わせた容積よりも大きいことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
前記ガスを吸蔵し得る合成樹脂がポリジメチルシロキサン(PDMS)であることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の方法。

【請求項9】
前記第3の液溜に対する前記蓋がガラス板であることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載の方法。

【請求項10】
チャンバと、
一端が前記チャンバに接続された排気管と、
前記排気管の他端に接続され、前記チャンバから排気を行うためのポンプと、
前記排気管の途中に設けられた第1のバルブと、
前記排気管における前記第1のバルブの上流側に分岐接続されたリーク管と、
前記リーク管の途中に設けられた第2のバルブと、
前記チャンバ内に配置されたマイクロ流体チップと、を備え、
前記マイクロ流体チップは、
ガスを吸蔵し得る合成樹脂から形成された板状のチップ本体と、
前記合成樹脂と同じ種類の合成樹脂または別の種類の合成樹脂またはガラスから形成され、前記チップ本体の一方の面に気密シールされた状態で接合された基板とを有し、
前記チップ本体には、第1~第3の液溜と、それぞれ前記第1~第3の液溜の底部からのび一点で互いに連結する第1~第3のマイクロ流路とが設けられており、さらに、
前記マイクロ流体チップの前記第3の液溜を封閉し得る蓋と、
前記チャンバの外部に配置された、連続相となる液体を供給する第1の液体供給源と、
前記チャンバの外部に配置された、分散相となる液体を供給する第2の液体供給源と、
前記第1の液体供給源から前記マイクロ流体チップの前記第1の液溜に前記連続相となる液体を供給するための第1の液体供給管と、
前記第2の液体供給源から前記マイクロ流体チップの前記第2の液溜に前記分散相となる液体を供給するための第2の液体供給管と、を備えたものであることを特徴とする微小液滴製造装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014094531thum.jpg
出願権利状態 公開
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