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イオンビームを用いた炭素分析方法

国内特許コード P140010612
掲載日 2014年6月6日
出願番号 特願2003-357169
公開番号 特開2005-121493
登録番号 特許第4242748号
出願日 平成15年10月17日(2003.10.17)
公開日 平成17年5月12日(2005.5.12)
登録日 平成21年1月9日(2009.1.9)
発明者
  • 安田 啓介
出願人
  • 公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター
発明の名称 イオンビームを用いた炭素分析方法
発明の概要 【課題】 重い母材中に存在する炭素であっても、炭素濃度の深さ分析を定量的にかつ簡便に行うことができる炭素の分析手法を提供する。
【解決手段】 12C(p,p’)12反応からの散乱陽子と12からのガンマ線を同時計測することにより試料中の炭素に由来する事象のみを選択し、散乱陽子のエネルギースペクトルから炭素の深さ分布を定量的に求めることを特徴とする炭素分析方法。
【選択図】 図5
従来技術、競合技術の概要



物質中の炭素の分析は材料科学、生物学、冶金学等のさまざまな分野で重要であるが、従来から行われている方法であるラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering Spectroscopy、RBS)法による分析方法は、固体試料にMeV領域の水素やヘリウムのような軽いイオンビームを入射し、ラザフォード散乱によって試料表面から後方へ反射されるイオンのエネルギーを測定し、試料中の組成を定量する分析法である。このRBS分析法は、(イ)材料の組成を表面からの深さの関数として分析でき、その深さ分解能は比較的高い、(ロ)同一場所を多くの場合、非破壊的に連続分析できる、(ハ)分析に必要な試料の寸法が微小であり、分析に要する時間が短い、(ニ)標準試料を必要としない、等の特徴を有する(例えば、非特許文献1参照)。





しかしながら、このような優れた特徴を有するRBS分析法であっても、重い母材中に存在する炭素、酸素等の軽元素のRBS分析法では、これらの軽元素からの散乱粒子の信号は母材からの強い信号中に隠されてしまい、これらの軽元素からの散乱粒子を母材からのそれと区別することができないため、一般的には困難である。特に表面から数十マイクロメーターの深さの分析を行う場合にこの困難性は顕著となる。





また、荷電粒子加速器を用いた弾性反跳同時分光法(Elastic Recoil Coincidence Spectroscopy、ERCS)は、散乱、反跳粒子を同時計測することによって分析を行う方法であり、物質中の炭素を精度良く測定することが可能な分析法である(例えば、非特許文献2参照)。





しかし、このERCS法では、測定対象となる試料の厚さが2μm以下に限られるという難点がある。





さらに、同様に荷電粒子加速器を用いた炭素の分析方法である核反応分析(Nuclear Reaction Analysis、NRA)法は、従来から炭素の分析に最も広く用いられている手法であり、通常12C(d,p)13C反応が用いられる。この12C(d,p)13C反応の散乱断面積はこれまで詳細に調べられており、これらのデータを用いることによって定量的な分析が可能である(例えば、非特許文献3、4参照)。





しかしながら、このNRA法では、入射エネルギーが高くなると炭素からの陽子を他の元素からのそれと区別することが困難になるため、分析できる領域は表面付近に限られるという欠点がある。

【非特許文献1】

本文範、小牧研一郎共編「イオンビームによる物質分析・物質改質」(内田老鶴圃新社)

【非特許文献2】

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research”B45(1990)151

【非特許文献3】

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research”B66(1992)139

【非特許文献4】

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research”B132(1997)468

産業上の利用分野



本発明はイオンビームを用いた炭素分析方法に関し、特に重い母材中に存在する炭素の深さ分析を定量的に行う炭素分析方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
12C(p,p’)12反応からの散乱陽子と12からのガンマ線を同時計測することにより試料中の炭素に由来する事象のみを選択し、散乱陽子のエネルギースペクトルから炭素の深さ分布を定量的に求めることを特徴とするイオンビームを用いた炭素分析方法。

【請求項2】
前記散乱陽子とガンマ線の同時計測による試料中の炭素に由来する事象のみの選択を、荷電粒子検出器とガンマ線検出器への到達時間差スペクトルから行うことを特徴とする請求項1に記載のイオンビームを用いた炭素分析方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003357169thum.jpg
出願権利状態 登録


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