TOP > 国内特許検索 > シリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法

シリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法 新技術説明会

国内特許コード P140010670
整理番号 S2014-0118-N0
掲載日 2014年6月25日
出願番号 特願2013-232353
公開番号 特開2014-168043
出願日 平成25年11月8日(2013.11.8)
公開日 平成26年9月11日(2014.9.11)
優先権データ
  • 特願2013-017811 (2013.1.31) JP
発明者
  • 後藤 輝孝
  • 根本 祐一
  • 金田 寛
  • 赤津 光洋
  • 三本 啓輔
  • 鹿島 一日兒
出願人
  • 国立大学法人 新潟大学
発明の名称 シリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】シリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値を決定するための新たな方法を提供する。
【解決手段】シリコン試料の弾性定数の低温ソフト化量ΔC44/C44を測定する測定工程と、測定工程で測定された低温ソフト化量ΔC44/C44に基いてシリコンウェーハ中の原子空孔濃度Nの絶対値を決定する決定工程とを備えた。決定工程において、低温ソフト化量ΔC44/C44=1×10-4に対して原子空孔濃度N=(1.5±0.2)×1013/cmが相当することに基いて原子空孔濃度Nを決定する。
【選択図】図9
従来技術、競合技術の概要



近年、DRAMやフラッシュメモリに代表される半導体素子(LSI:Large Scale Integration)は、通信機器等の高度化に伴い、多機能化、高品質化が進むとともに、携帯電話や携帯音楽プレイヤーなどの普及によって、需要が急速に増加している。これに対応して、半導体素子の材料であるシリコンウェーハの需要も急速に増加しており、今後も増加すると予想される需要に対応するべく、高品質のシリコンウェーハを効率的に生産することができる技術が求められている。





因みに、半導体産業において、シリコンウェーハは、一般的にチョクラルスキー法(CZ法)やフロートゾーン(FZ法)で製造される。これらの方法で形成されたシリコンウェーハには、一定の割合で格子欠陥が含まれる。この格子欠陥は、主に格子中のシリコン原子1個が抜けた原子空孔と格子の不規則な位置にシリコン原子が入った格子間原子からなる点欠陥である。とくに点欠陥である原子空孔が集合し二次欠陥であるボイドを形成すると、シリコンウェーハを用いて製造するデバイスの電気特性や歩留まりに悪影響を及ぼすことになる。従って、上記したような通信機器等に用いられるいわゆるハイエンド・デバイスの製造には、加工を施したアニールウェーハ、エピタキシャルウェーハ、及び、二次欠陥であるボイドの成長を抑制した完全結晶シリコンウェーハが使われている。





ところが、アニールウェーハは、表面層の欠陥を除去するために、基板ウェーハにアニール処理を施すものである。また、エピタキシャルウェーハは、ウェーハ上に不純物濃度と厚みを精密に制御したエピタキシャル層を形成するものである。すなわち、アニールウェーハ、及び、エピタキシャルウェーハでは、いずれもシリコンインゴットから切り出したシリコンウェーハに対し二次加工をする必要があるので、生産工数が増加することとなり、効率的にシリコンウェーハを生産することは困難である。また、アニールウェーハ、及び、エピタキシャルウェーハでは、大口径のウェーハ上へ、上記した二次加工を施すことが困難であるという問題もある。





このような理由から、近年では、2次欠陥であるボイドの成長を抑制し、点欠陥である原子空孔と格子間原子のみとした完全結晶シリコンウェーハが実用化されている。但し、この完全結晶シリコンウェーハにおいても、デバイスの電気特性や歩留りを向上するためには、結晶インゴット内における原子空孔リッチの部分の領域と、格子間原子リッチの部分の領域を判定する必要がある。さらに、一つの原子空孔リッチの部分の領域の中においても、原子空孔濃度の分布をデバイス製造に先だって事前に評価することが必要である。





したがって、点欠陥を制御した高品質CZシリコン結晶インゴットの成長技術の開発には超音波計測による原子空孔濃度の定量評価が必要となっている。上記CZシリコン結晶インゴットをスライスして製造される完全結晶シリコンウェーハ中の原子空孔の存在濃度を超音波計測によって予め評価することで、完全結晶シリコンウェーハを用いたデバイスの製造における特性制御が可能であり、歩留り向上に大きな寄与があると期待されている。





本発明者らのうちの1人は、これまでに超音波計測を用いた原子空孔分析装置を提案している(特許文献1)。この原子空孔分析装置では、シリコン試料に外部磁場を印加し、冷却しながら結晶試料に超音波を通過させて、シリコン試料での超音波音速変化とシリコン試料の冷却温度との関係を示す曲線の急峻な落ち込み量に基づいて、原子空孔欠陥濃度を求めるものである。





ところで、半導体産業では、シリコンウェーハ内部及び表層の原子空孔濃度の絶対値を計測したいとの強い要請がある。これまで超音波による低温での音速落ち込みの測定により原子空孔濃度を求める方法は、シリコンウェーハの原子空孔濃度の相対的な分布を決定できる。しかし、シリコン中の音速の低温変化量と原子空孔濃度との定量的な比例関係が確立されておらず、原子空孔濃度の絶対値を計測する技術は今まで知られていなかった。

産業上の利用分野



本発明は、シリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
シリコン試料の弾性定数の低温ソフト化量ΔC44/C44を測定する測定工程と、この測定工程で測定された前記低温ソフト化量ΔC44/C44に基いてシリコンウェーハ中の原子空孔濃度Nの絶対値を決定する決定工程とを備えたことを特徴とするシリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法。

【請求項2】
前記決定工程において、前記低温ソフト化量ΔC44/C44=1×10-4に対して前記原子空孔濃度N=(1.5±0.2)×1013/cmが相当することに基いて前記原子空孔濃度Nを決定することを特徴とする請求項1記載のシリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法。

【請求項3】
前記測定工程は、20mK~20Kの温度で行われることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載のシリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定方法により決定された原子空孔濃度の絶対値を表示したことを特徴とするシリコンウェーハ。

【請求項5】
シリコン試料の弾性定数の低温ソフト化量ΔC44/C44を測定する測定工程と、この測定工程で測定された前記低温ソフト化量ΔC44/C44に基いてシリコンウェーハ中の原子空孔濃度Nの絶対値を決定する決定工程とを備えたことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。

【請求項6】
請求項5記載のシリコンウェーハの製造方法により製造されたことを特徴とするシリコンウェーハ。

【請求項7】
超音波発振部と超音波受信部とを形成したシリコン試料と、前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、前記シリコン試料を冷却する冷却手段と、前記超音波発振部から発振された超音波パルスと、前記シリコン試料を伝播して前記超音波受信部により受信された超音波パルスとの位相差を検出する検出手段と、前記位相差に基づき前記シリコン試料の弾性定数C44を算出する算出手段と、前記弾性定数の低温ソフト化量ΔC44/C44=1×10-4に対して原子空孔濃度N=(1.5±0.2)×1013/cmが相当することに基いて前記原子空孔濃度Nを決定する決定手段とを備えたことを特徴とするシリコンウェーハ中の原子空孔濃度の絶対値の決定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2013232353thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」までお問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close