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楽曲印象尺度評価値自動付与装置 コモンズ

国内特許コード P140010715
整理番号 02-66
掲載日 2014年7月3日
出願番号 特願2002-283389
公開番号 特開2004-118010
登録番号 特許第3697515号
出願日 平成14年9月27日(2002.9.27)
公開日 平成16年4月15日(2004.4.15)
登録日 平成17年7月15日(2005.7.15)
発明者
  • 熊本 忠彦
  • 内元 公子
出願人
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
発明の名称 楽曲印象尺度評価値自動付与装置 コモンズ
発明の概要 【課題】楽曲データを用いて楽曲印象値を自動的に付与する楽曲印象値自動付与装置を提供し、特に高精度な楽曲印象値の付与技術を提供する
【解決手段】コンピュータ処理可能な楽曲データ7を楽曲データ入力部9から入力し、物理的特徴量を抽出する楽曲基本特徴量抽出部10、そのNグラムを生成するNグラム生成部11、さらにNグラム特徴量を生成するNグラム特徴量生成部12による各処理を行う。Nグラム特徴量から楽曲特徴量を抽出し、楽曲印象値演算部13で楽曲印象値を算出する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



音楽などの芸術作品に対する評価、例えばその作品に対する印象を決定することは、従来コンピュータなどの処理にはなじまないと考えられていた。そのため、例えば楽曲の印象によって作品の印象を分類するとしても、分類作業自体は人間が行うものであった。従って、まったく新しい楽曲に対して新しい印象値をコンピュータによって付与することが課題となっている。





本件出願人らをはじめとして、従来までの研究によると、コンピュータにおいて楽曲印象尺度評価値を自動的に付与するということは、コンピュータが処理可能な楽曲データから、どのような楽曲特徴量を抽出し、どのような計算式を用いて、どのような楽曲印象尺度評価値を出力するのか、という問題を中心に議論が進められている。

ここで、楽曲印象尺度評価値とは、楽曲印象を所定の印象尺度に基づいて数値化したものであり、楽曲特徴量とは、楽曲データから抽出し、楽曲印象尺度評価値を計算するために用いられる物理的特徴量を指している。





従って、上記の課題は楽曲印象尺度評価値の設計、楽曲特徴量の設計、楽曲印象尺度評価値計算式の設計についての技術的課題と言うことができ、いくつかの研究が行われてきたが、いずれも断片的なものにとどまり、未だに全体的な設計が行われて的確な楽曲印象尺度評価値を自動的に付与する装置は提供されていない。





例えば、楽曲印象尺度評価値の設計において、非特許文献1によれば、SD(Semantic Differential)法に基づく主観評価実験データに対する因子分析の結果から、音楽感性空間と呼ばれる5次元の因子空間を構成し、ユーザが入力する印象と楽曲が有する印象とをこの空間内の座標値として表している。





しかしながら、因子軸の意味の解釈は人手によるので個人差があり、楽曲に付与された座標値が実際にどのような印象を表しているのかを端的に示すことは難しい。また、楽曲の印象を1つの点で表しているため、すべての印象尺度(非特許文献1のシステムでは8個)に何らかの値を入力しなければならず、印象尺度に対する評価として「どちらでもない(楽曲印象尺度評価値が不定な状態)」を認めていない。

そのため、明るい楽曲を検索するつもりで、明るさに関する印象尺度の評価を「明るい」にしても、実際には明るさ以外の印象尺度に対して「どちらとも言えない」に相当する値(1点~7点の7段階評価では4点)を持つ楽曲が検索されることになる。





【非特許文献1】

池添剛、梶川嘉延、野村康雄:「音楽感性空間を用いた感性語による音楽データベース検索システム」 情処学論,42,12,pp.3201-3212(2001)





また、楽曲特徴量の設計においては、非特許文献1~3に発表された研究などがある。これらの研究をはじめとする従来の楽曲データを対象とする楽曲検索研究では、楽曲特徴量として、音の高さや強さ、長さ、リズムやテンポ、拍子、調性(短調/長調)等の音楽構成要素に対する平均や分散、時間的割合といった静的な特徴量を用いていることが多い。

しかしながら、本来時系列データである楽曲を静的な特徴量だけで表現するのは本質的に限界があるものと考えられる。





【非特許文献2】

佐藤聡、菊地幸平、北上始:「音楽データを対象としたイメージ検索のための感情価の自動生成」、情処研報,データベースシステム118-8,情報学基礎54-8,pp.57-64(1999)

【非特許文献3】

佐藤聡、小川潤、堀野義博、北上始:「感情に基づく音楽作品検索システムの実現に向けての検討」、信学技報(音声),SP2000-137,pp.51-56(2001)





従来研究(非特許文献2~4)でも、このような音の時間的推移を考慮した特徴量として、連続する3音の音の高さや長さの推移をパターン化したものなどが提案されているが、連続する音の数が一定であり、限定的な時間推移しか取り扱えなかった。





【非特許文献4】

辻康博、星守、大森匡:「曲の局所パターン特徴量を用いた類似曲検索・感性語による検索」、信学技報(音声),SP96-124,pp.17-24(1997)

産業上の利用分野



本発明は、楽曲データの処理装置に関するものであり、特に楽曲データから該楽曲の印象尺度評価値を自動的に付与する装置に関わる。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくともコンピュータ処理が可能な所定のデータ規格に基づく楽曲データに対して、当該楽曲が有する印象を所定の印象尺度における評価値として自動的に数値化し、付与する楽曲印象尺度評価値自動付与装置であって、該装置が、
楽曲データを入力する入力手段と、
該楽曲データにおける、楽曲印象に係る物理的特徴量である楽曲基本特徴量を抽出する楽曲基本特徴量抽出手段と、
該楽曲基本特徴量から、Nグラムを生成するNグラム生成手段と、
該Nグラムのうち、異なりNグラムを用いてNグラム特徴量を生成するNグラム特徴量生成手段と、
予め、複数の楽曲からNグラム特徴量と被験者による印象尺度に基づく評価値である印象値データとを用い、該Nグラム特徴量を説明変数、該印象値データを目的変数として重回帰式を構成し、該重回帰式を楽曲印象尺度評価値計算式として外部記憶手段に備え、
入力した楽曲データのNグラム特徴量に対して該楽曲印象尺度評価値計算式による演算を行う楽曲印象尺度評価値演算手段と、
楽曲印象尺度評価値を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項2】
前記Nグラム特徴量生成手段が、
前記異なりNグラムの相対出現頻度と、所定の重み値を乗じてNグラム特徴量を生成する
請求項1に記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項3】
前記楽曲印象尺度評価値自動付与装置が、複数の印象尺度についての評価値を付与する構成において、
前記Nグラム特徴量生成手段が、該印象尺度毎にNグラム特徴量を生成すると共に、
前記楽曲印象尺度評価値演算手段が、該印象尺度毎に、該Nグラム特徴量を用いて演算を行う
請求項1又は2に記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項4】
前記データ規格が、MIDI(musical instrument digital interface)規格である
請求項1ないしに記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項5】
前記楽曲印象尺度評価値自動付与装置において、
入力手段から楽曲データを入力し、楽曲データが含む複数のトラックチャンク及び/又はチャネルを分割し、各トラックチャンク及び/又はチャネル毎に楽曲基本特徴量抽出手段に出力する
ストリーム分割手段を備えた
請求項1ないしに記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項6】
前記楽曲基本特徴量が、音の高さ、音の強さ、音の長さ、音色情報である
請求項1ないしに記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項7】
前記Nグラム生成手段において、
複数のN値についてNグラムを生成する
請求項1ないしに記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。

【請求項8】
前記印象尺度が、
「静かな」・「落ち着いた」・「爽やかな」・「明るい」・「荘厳な」・「ゆったりとした」・「綺麗な」・「楽しい」・「気持ちが落ち着く」・「心が癒される」
の少なくともいずれかの文言、又はその同意語、又はその反意語である
請求項1ないしに記載の楽曲印象尺度評価値自動付与装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002283389thum.jpg
出願権利状態 登録
※ 詳細内容の開示にあたっては、別途、JSTと秘密保持契約を締結していただくことが必要となります。


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