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Ti-Ni系形状記憶合金の形状記憶処理方法 コモンズ

国内特許コード P140010805
掲載日 2014年8月8日
出願番号 特願2012-203352
公開番号 特開2014-058710
出願日 平成24年9月14日(2012.9.14)
公開日 平成26年4月3日(2014.4.3)
発明者
  • 長 弘基
  • 佐久間 俊雄
出願人
  • 国立大学法人 大分大学
発明の名称 Ti-Ni系形状記憶合金の形状記憶処理方法 コモンズ
発明の概要 【課題】高性能のTi-Ni系形状記憶合金製部材を提供できる形状記憶熱処理方法を提供する。
【解決手段】Ti-Ni系形状記憶合金に形状記憶熱処理を施す方法であって、マルテンサイト相弾性変形領域から塑性変形領域の塑性破断直前までに至る歪を、冷間加工して付与しその後加熱するか、又は加熱しながら熱間加工して付与することを特徴とするTi-Ni系形状記憶合金の形状記憶熱処理方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



一般に、Ni-Ti系形状記憶合金は加工性、耐腐食性に優れ、また熱処理後の焼き入れが不要である点などから最も実用化が進んでいる。

最も利用されている感温作動素子では、繰り返し動作の良好性が利用されているが、特にアクチュエータや医療用ステントとして用いる場合には安定した繰り返し動作が必要である。





そこで従来、Ti-Ni系形状記憶合金(SMA;Shape Memory Alloy)を各種の部材に適用する場合には、使用する際に目的の形状に固定し、その状態で400℃以上に加熱(熱処理)することで、その形状を記憶させる「形状記憶熱処理」工程が存在する。





この形状記憶熱処理は、再結晶作用によって加工組織を一部消失させてしまうために、高温・長時間の熱処理や、繰り返し形状記憶熱処理を行うことで、形状記憶能力や機械的特性が劣化する場合が多々存在した。





形状記憶合金を使用した応用例に、人体の管状の部分(血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)を管腔内部から広げる医療機器として自己拡張型SMAステントがある。例えば血管用のステントは、バルーンカテーテルにより血管内を移送されて、目的の狭窄した血管位置において拡径して狭窄血管を拡径させその内壁に位置決めされ、拡径させた狭窄血管を内側から支えながら正常に脈動拡縮させるものでその位置に長期間留まることを要求される。

このため、予め形状記憶熱処理したステントをカテーテル内に収納の際の弾性変形(塑性変形は不可)可能な柔軟性(マルテンサイト変態誘起応力)、カテーテル内から血管内に挿出後の変形回復による狭窄血管の拡張機能、及び変形回復後に、血管内で脈動拡縮しながらその場に留まる留置性(繰り返し変形時のマルテンサイト誘起応力及び回復応力の安定性)が血管用ステントに要求される。





このSMAステントの作製工程において、ニチノール等の形状記憶合金製のパイプをレーザによってメッシュ状に加工したものに、シース管を挿入し、内径を拡大した状態で熱処理を行う拡張熱処理がある。この拡張熱処理は目的の径に至るまで繰り返されるが、この過程で、形状記憶特性が劣化することが過去の研究により明らかにされている。これは、熱処理に伴う再結晶作用によって、加工組織の一部が消失することが原因である。





形状記憶合金の形状記憶劣化防止法としては、Fe-Mn-Si合金系では、一般に、形状記憶熱処理を施す前又は後に、小歪を与えるトレーニングと称する加工を施すことが特許文献1,2等により公知である。





さらに、生体安全性の高いTi-Ni系合金では、形状記憶熱処理を施した後に、歪付与トレーニングを行うことが特許文献3,4等で紹介されているが、形状記憶熱処理をする前の歪付与トレーニングについて述べた文献はない。





また、この歪付与トレーニングにおいて付与される歪は、マルテンサイト変態領域に留まるものであって、その効果は小さいものである。

産業上の利用分野



本発明は、狭窄した血管を拡張させる自己拡張型SMAステントなどに適用されるTi-Ni系形状記憶合金の形状記憶処理方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
Ti-Ni系形状記憶合金に形状記憶熱処理を施す方法であって、マルテンサイト相弾性変形領域から塑性変形領域の塑性破断直前までに至る歪を、冷間加工して付与しその後加熱するか、又は加熱しながら熱間加工して付与することを特徴とするTi-Ni系形状記憶合金の形状記憶熱処理方法。

【請求項2】
一回の前記冷間加工又は一回の前記熱間加工により付与する歪を10~15%にすることを特徴とする請求項1に記載のTi-Ni系形状記憶合金の形状記憶熱処理方法。

【請求項3】
前記Ti-Ni系形状記憶合金は、Ti含有量が49~51at%、Ni含有量が51~49at%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のTi-Ni系形状記憶合金の形状記憶熱処理方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012203352thum.jpg
出願権利状態 公開
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