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2次元フォトニック結晶及びそれを用いた光デバイス 外国出願あり

国内特許コード P140010815
整理番号 567
掲載日 2014年8月8日
出願番号 特願2004-249582
公開番号 特開2006-065150
登録番号 特許第4297358号
出願日 平成16年8月30日(2004.8.30)
公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
登録日 平成21年4月24日(2009.4.24)
発明者
  • 野田 進
  • 浅野 卓
  • 北川 均
  • 高山 清市
出願人
  • アルプス電気株式会社
  • TDK株式会社
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 2次元フォトニック結晶及びそれを用いた光デバイス 外国出願あり
発明の概要 【課題】 広い完全フォトニックバンドギャップ(PBG)を有する2次元フォトニック結晶を提供する。
【解決手段】 スラブ状の本体31に、スラブ面に平行な方向の断面形状が正三角形である空孔32を三角格子状に周期的に配置する。この空孔32の上面及び下面を本体31の材料で覆うことにより、上記断面形状がスラブ面に垂直な方向には一様でないようにする。これによりTM偏波に対するPBGは広くなり、TE偏波に対するPBGと重なるエネルギーの範囲が広くなる。この重なりの部分が完全PBGである。完全PBG内のエネルギーに対応する波長を有する光は、TE偏波、TM偏波の双方がフォトニック結晶内を伝播することができない。そのため、このフォトニック結晶に導波路や共振器を設けると、それらからフォトニック結晶内に上記波長を有する光が漏れて損失となることを防ぐことができる。
【選択図】 図5
従来技術、競合技術の概要


光通信は、今後のブロードバンド通信の中心的役割を担う通信方式である。光通信の普及のために、そのシステムに使用される光部品類に対して、より高性能化、小型化、低価格化が求められているが、このような要求を満たす次世代光通信部品の有力候補のひとつとして、フォトニック結晶を利用した光通信用デバイスがある。これらは既に一部で実用化段階に入っており、偏波分散補償用フォトニック結晶ファイバーなどが実用に供されている。現在では更に、波長分割多重通信(Wavelength Division Multiplexing:WDM)に使用される光分合波器等の開発が実用化に向けて進められている。



フォトニック結晶は、誘電体に周期構造を人工的に形成したものである。この周期構造は一般に、誘電体本体とは屈折率が異なる領域(異屈折率領域)を誘電体本体内に周期的に配置することにより形成される。その周期構造により、結晶中に光のエネルギーに関するバンド構造が形成され、光の伝播が不可能となるエネルギー領域が形成される。このようなエネルギー領域は「フォトニックバンドギャップ」(Photonic Band Gap:PBG)と呼ばれる。PBGが形成されるエネルギー領域(波長帯)は、誘電体の屈折率や周期構造の周期により定まる。



また、このフォトニック結晶中に適切な欠陥を導入することにより、PBG中にエネルギー準位(欠陥準位)が形成され、その欠陥準位に対応する波長の光のみがその欠陥の近傍に存在できるようになる。従って、このような欠陥を有するフォトニック結晶はその波長の光の光共振器として使用することができる。更に、この欠陥を線状に設けることにより、導波路として使用することができる。



上記技術の一例として、特許文献1には、本体(スラブ)に異屈折率領域を周期的に配置し、その周期的配置に欠陥を線状に設けることにより導波路を形成するとともに、その導波路に隣接して点状欠陥を形成した2次元フォトニック結晶が記載されている。この2次元フォトニック結晶は、導波路内を伝播する様々な波長の光のうち共振器の共振波長に一致する波長の光を外部へ取り出す分波器として機能すると共に、外部から導波路に導入する合波器としても機能する。



特許文献1に記載のものを含め、多くの2次元フォトニック結晶では、電場が本体に平行に振動するTE偏波又は磁場が本体に平行に振動するTM偏波のどちらか一方の偏波の光に対してPBGが形成されるように設計される。従って、両偏波を含む光が2次元フォトニック結晶の導波路や共振器に導入された場合、一方の偏波は本体内を散逸してしまうため、導波路の伝播効率が低下してしまう。例えば、周期構造を三角格子とし、異屈折率領域を円形(円柱状)とした場合には、TE偏波に対してのみPBGが形成されるが、このような2次元フォトニック結晶の導波路や共振器ではTE偏波の損失はほとんど生じないのに対し、TM偏波はPBGが形成されないため本体内を自由に伝播し、損失が発生する。



そこで、TE偏波及びTM偏波の両方に対してPBGを形成し、その両PBGが共通域を持つようにした2次元フォトニック結晶が検討されている。以下、この共通域を「完全フォトニックバンドギャップ(完全PBG)」と呼ぶ。例えば、非特許文献1には、図1に示すように、スラブ状の本体11に三角形(三角柱状)の空孔12を三角格子状に周期的に配置することにより完全PBGが形成される2次元フォトニック結晶が記載されている。この2次元フォトニック結晶では、完全PBG内の波長の光は、TE偏波及びTM偏波のいずれであっても、導波路や共振器等から本体内に漏れることがなく、導波路の伝播効率の低下が生じない。



【特許文献1】
特開2001-272555号公報([0023]~[0027]、[0032]、図1、図5~6)
【非特許文献1】
北川均 他、『2次元フォトニック結晶スラブにおける完全フォトニックバンドギャップ』、第50回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集、社団法人応用物理学会、2003年3月、pp. 1129

産業上の利用分野



本発明は、波長分割多重通信等の分野において光分合波器等に用いられる2次元フォトニック結晶に関する。なお、本願において用いる「光」には、可視光以外の電磁波も含むものとする。

特許請求の範囲 【請求項1】
スラブ状の本体に該本体とは屈折率の異なる同一形状の領域を周期的に配置して成る2次元フォトニック結晶であって、
前記異屈折率領域を配置する格子点の配列は6mmの対称性を満たし、
前記異屈折率領域は、本体に平行な面による断面形状が3mの対称性を満たし、
前記異屈折率領域の上面及び下面の双方が前記本体と同じ屈折率を有する部材で閉塞されていることを特徴とする2次元フォトニック結晶。

【請求項2】
前記本体の上面又は下面の一方又は双方が該本体とは屈折率の異なるクラッド部材に接することを特徴とする請求項1に記載の2次元フォトニック結晶。

【請求項3】
前記クラッド部材が空気よりも屈折率が高く、本体の材料よりも屈折率が低い材料から成ることを特徴とする請求項2に記載の2次元フォトニック結晶。

【請求項4】
前記本体がSiから成り、前記クラッド部材がSiO2から成ることを特徴とする請求項3に記載の2次元フォトニック結晶。

【請求項5】
前記異屈折率領域が空孔から成ることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶に、異屈折率領域の欠陥を線状に設けて成ることを特徴とする光導波路デバイス。

【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶に、異屈折率領域の欠陥を点状に設けて成ることを特徴とする光共振器デバイス。

【請求項8】
請求項1~5のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶と、該2次元フォトニック結晶に異屈折率領域の欠陥を線状に設けて成る少なくとも1本の光導波路と、該光導波路の近傍に異屈折率領域の欠陥を点状に設けて成る少なくとも1個の光共振器と、を備えることを特徴とする光合分波器。

【請求項9】
スラブ状の本体に空孔を周期的に配置して成る2次元フォトニック結晶の製造方法において、
前記本体に空孔を形成する空孔形成工程と、
前記空孔に接する前記本体の上面又は下面の一方又は双方に、該本体と同じ屈折率を有する板状の部材を接着する工程と、
を有することを特徴とする2次元フォトニック結晶の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004249582thum.jpg
出願権利状態 登録
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