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異極像結晶を用いたX線発生装置

国内特許コード P140010822
整理番号 1006
掲載日 2014年8月8日
出願番号 特願2007-554917
登録番号 特許第4905721号
出願日 平成19年1月17日(2007.1.17)
登録日 平成24年1月20日(2012.1.20)
国際出願番号 JP2007050598
国際公開番号 WO2007083662
国際出願日 平成19年1月17日(2007.1.17)
国際公開日 平成19年7月26日(2007.7.26)
優先権データ
  • 特願2006-009927 (2006.1.18) JP
発明者
  • 吉門 進三
  • 伊藤 嘉昭
  • 中西 義一
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 学校法人同志社
  • 中西 義一
発明の名称 異極像結晶を用いたX線発生装置
発明の概要 真空排気装置を備えることなく、しかもパッケージの気密構造を従来と同程度として、長時間にわたって安定してX線を発生させることができる、異極像結晶を用いたX線発生装置を提供する。
内部に低圧ガス雰囲気を維持する内側密封容器1と、内側密封容器の内部に設けられた異極像結晶支持手段2と、内側密封容器の内部において異極像結晶支持手段に支持された異極像結晶3と、異極像結晶の温度を昇降させる温度昇降手段2、9、10、12と、内部に大気圧に略等しい圧力のガス雰囲気を維持し、かつ内側密封容器を収容する外側密封容器6を備える。内側密封容器内には、外側密封容器内に封入されるガスよりも第1イオン化エネルギーの高いガスが封入される。異極像結晶の温度の昇降に伴って外側密封容器から外部にX線を放射する。
従来技術、競合技術の概要



最近、X線発生源として、異極像結晶を用いたX線発生装置が注目されつつある。

図6には、異極像結晶を用いた従来のX線発生装置の構成が示されている。図6を参照して、低圧ガス雰囲気が維持されたパッケージ51内の底面に、ヒーター/クーラー板52が配置され、その上面には、異極像結晶53が置かれている。異極像結晶53は、その正の電気面がヒーター/クーラー板52の上面によって支持され、上向きに露出した負の電気面が、パッケージ51上面に備えられた銅製ターゲット54に対向している。ターゲット54の上面には、X線を透過し、気密保持が可能なベリリウム窓55が備えられている。

パッケージ51にはグラウンド線56が接続されて接地電位に維持され、さらに、ヒーター/クーラー板52への直流電圧印加線57および温度制御信号線58が接続されて、温度昇降を行う加熱サイクルを生ずるようになっている。





異極像結晶は、焦電結晶とも呼ばれ、加熱および冷却を繰り返してその温度を昇降させると、結晶内部の自発分極が増減し、表面吸着電荷がその変化に追随できなくなって、電気的な中和が破られるという特性を有している。代表的な異極像結晶としては、LiNbO単結晶があり、この結晶体内では正電荷(Li、Nb5+)の重心と負電荷(O2-)の重心とが一致しないため、定常状態でも分極していて、この電荷量と等量で異符号の電荷が結晶表面に吸着しているために、常時は電気的に中和されている。





そして、異極像結晶53が一定の加熱サイクルで温度昇降され、主として、温度昇降時の負の電気面および正の電気面の電荷の増減による電界の変化により、負の電気面から解放される荷電粒子や、電子がパッケージ内のガスを遊離および励起し、それによって電離した電子をターゲットに衝突させてX線が励起され、外部に放射されるようになっている(例えば、非特許文献1参照)。





この従来のX線発生装置は、高圧電源や真空排気装置等を必要としないため、小型軽量で可搬である。しかしその一方で、真空排気装置が備えられていないことから、パッケージ内を一定の低圧ガス雰囲気に維持することが非常に難しく、外部からパッケージ内への大気のリークによって、短時間のうちにパッケージ内のガス圧が上昇してしまう。

そして、パッケージ内のガス圧が上昇すると、X線の発生効率が著しく低下し、安定したX線の発生が困難となるばかりか、X線の発生自体が停止してしまい、よって、X線発生装置の寿命が非常に短くなってしまう。

この問題を解決すべく、パッケージをより気密性の高い構造にすることが考えられるが、それには多大のコストがかかり、非現実的である。

【非特許文献1】

MPTEK社の製品カタログ、「AMPTEK X-RAY GENERATOR WITH PYROELECTRIC CRYSTAL COOL-X」、インターネット<URL:http://www.amptek.com/coolx.html>

産業上の利用分野



本発明は、熱的に励起された異極像結晶から発生されるX線を利用したX線発生装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
内部に低圧ガス雰囲気を維持する内側密封容器と、
前記内側密封容器の内部に設けられた異極像結晶支持手段と、
前記内側密封容器の内部において前記異極像結晶支持手段に支持された異極像結晶と、
前記異極像結晶の温度を昇降させる温度昇降手段と、
内部に大気圧に略等しい圧力のガス雰囲気を維持し、かつ前記内側密封容器を収容する外側密封容器を備え、
前記内側密封容器内には、前記外側密封容器内に封入されるガスよりも第1イオン化エネルギーの小さいガスが封入されていて、
前記異極像結晶の温度の昇降に伴って前記外側密封容器から外部にX線を放射するものであることを特徴とするX線発生装置。

【請求項2】
前記内側密封容器に封入されるガスは、NおよびArおよびKrおよびOのうちのいずれか1つ、またはそれらの2つ以上の組み合わせからなり、前記外側密封容器に封入されるガスは、HeおよびNeのうちのいずれか1つ、またはそれらの組み合わせからなっていることを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。

【請求項3】
前記外側密封容器の壁はX線を透過させない材料から形成され、前記外側密封容器の壁には少なくとも1つのX線透過窓が気密シールされた状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線発生装置。

【請求項4】
前記内側密封容器の壁はX線を透過させない材料から形成され、前記内側密封容器の壁には、前記外側密封容器のX線透過窓に整合する位置に開口が設けられ、前記開口には金属ターゲットが気密シールされた状態で取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載のX線発生装置。

【請求項5】
前記温度昇降手段は、
前記異極像結晶の加熱および冷却を繰り返し行うことができる加熱・冷却手段と、
前記異極像結晶の温度を測定する温度センサーと、
前記温度センサーからの温度検出信号に基づき、前記加熱・冷却手段の動作を制御する制御手段と、を有していることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載のX線発生装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007554917thum.jpg
出願権利状態 登録
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