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コラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体、それを含む組織再生用部材、及びそれらの製造方法 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P140010828
整理番号 1376
掲載日 2014年8月8日
出願番号 特願2012-249993
公開番号 特開2013-031730
登録番号 特許第5689451号
出願日 平成24年11月14日(2012.11.14)
公開日 平成25年2月14日(2013.2.14)
登録日 平成27年2月6日(2015.2.6)
優先権データ
  • 特願2006-180802 (2006.6.30) JP
発明者
  • 中村 達雄
  • 稲田 有史
  • 茂野 啓示
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 コラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体、それを含む組織再生用部材、及びそれらの製造方法 実績あり 外国出願あり
発明の概要 【課題】神経組織再生の促進、生体軟組織欠損部の治癒再生等を、ラミニンや神経増殖因子(NGF)を併用することなく向上させる、コラーゲンから成る新規構造体及びそれを含んで成る組織再生用部材を提供する。
【解決手段】本発明に係るコラーゲンから成る構造体は、薄フィルム多房状構造を有し、コロイド状、ゲル状及び繊維状とも異なる。そのため、本発明に係るコラーゲンから成る新規な構造体を組織再生用部材に使用すると、驚くべきことに、神経組織、皮下組織、粘膜下組織、生体膜組織、脂肪組織、筋肉組織、皮膚組織、歯肉組織等の体組織の再生の促進、治癒期間の短縮、機能的回復等を、向上させることができる。更に、神経因性疼痛を有する患者に用いると、その疼痛を消失させることができる。
【選択図】図1(a)
従来技術、競合技術の概要



コラーゲンを用いた神経組織を連結するための管はNeuraGen nerve guide (商品名)として、Integra NeuroCare LLC, USA から、及びポリグリコール酸(PGA)を用いた神経組織を連結するための管はGEM Neurotube (商品名)として、Synovis Micro companies Alliance, USA から、既に米国で市販されている。これらの神経連結管は、いずれも内部に何も充填されていない中空の管であって、神経の欠損部の長さが2cmまでの末梢感覚神経の再生に使用することができる。神経の欠損部にこれらの中空管を埋設すると、欠損部に神経線維が再生される。





しかし、末梢感覚神経の欠損部が2cmより長い場合、これらの神経連結管の使用は制限される。これは、中空管の場合、神経の再生を促進する力に乏しく、分解が早いので、より長い欠損には使用できない等の課題があるためである。更に、これらの米国で市販されている中空管には、中空管の端部の口径と神経細胞の端部の口径との間に、口径差がある場合、両者の間に隙間ができるので、ここに神経組織の伸展を阻害する周囲の組織が侵入して神経の再生伸展を阻害してしまうという課題がある。また末梢神経の欠損部に分岐がある場合、一つの中空管では使用できないので埋設が煩雑であるという課題がある。更に、中空管の内腔の保持力が不十分であるので、長い欠損を補填できず、神経が伸びることができずに再生が止まってしまうという課題がある。また使用部位によっては両端を神経管内に内挿できない場合がある等の課題がある。





近年、生体分解吸収材料(ポリ乳酸及びポリグリコール酸等)から成るチューブ内にスポンジ状又はゲル状のコラーゲンを含む人工神経管が報告されている。例えば、特許文献1は、生体分解吸収材料(ポリ乳酸及びポリグリコール酸等)から成るチューブ内にコラーゲン及びラミニンから成るゲルを含む人工神経管を開示する。





特許文献2は、生体吸収性高分子(ポリ乳酸)の外層と、乳酸/ε-カプロラクトン共重合体及びコラーゲンから成るスポンジ状物質の内層から成る神経を再生させるチューブを開示する。





特許文献3は、生体分解性材料又は生体吸収性材料(タンパク質、多糖類、ポリ乳酸及びポリグリコール酸等)から成る管状体の内部に、スポンジ状コラーゲンを含む神経再生用誘導管を開示する。





特許文献4は、生体吸収性高分子(ポリ乳酸及びポリグリコール酸等)から成る管状体の内部に、コラーゲンでコーティングしたファイバー状の合成生体吸収性高分子(ポリ乳酸及びポリグリコール酸等)を充填した神経再生チューブを開示する。





非特許文献1は、ポリ乳酸とポリグリコール酸から成る管状体に、ゲル状のコラーゲンを内部に含む人工神経管を開示する。

これらの特許文献1~4及び非特許文献1は、いずれも、管状体の生体分解性材料の内部に、スポンジ状、ゲル状又は繊維状の構造を有するコラーゲンを含んで成り、そのため、コラーゲンを含まない中空体と比較して、コラーゲンが、神経再生の、いわば足場となり、より神経再生が促進されるという長所があることが知られている。

しかし、更に、ますます、神経組織再生の促進、組織修復を補助するだけではなく、神経組織の生理学的機能の回復を早め臨床成績を向上させることが求められている。また、安全性の確立していない生理活性物質であるラミニンを含んでいるため臨床応用ができない、分解が早いのでより長い欠損には使用できない、人工神経と切断端の神経に口径差があると隙間ができる、分岐があると使用できない、内腔の保持力も不十分である、両端を神経管内に内挿できない場合がある等の課題もある。

産業上の利用分野



本発明は、コラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体、それを含む組織再生用部材、組織再生用部材に使用される種々の支持体及びそれらの製造方法に関する。特に、コラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体を含む神経組織再生用材料及びコラーゲン溶液を凍結乾燥することを含むその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
薄いフィルムの間に多くの房を含むコラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体及び生分解性支持体を含んで成る組織再生用部材であって、
生分解性支持体は、管状の形態、又は
断面がU字状又はC字状であるトヨ状の形態を有し、
生分解性支持体の内部に、コラーゲンから成る薄フィルム多房状構造体を含む組織再生用部材。

【請求項2】
生分解性支持体は分岐を有する請求項に記載の組織再生用部材。

【請求項3】
生分解性支持体の一の端部の口径と、その他の端部の口径との間に、口径差がある請求項1又は2に記載の組織再生用部材。

【請求項4】
生分解性支持体の分解速度は、生体内において、中央部から端部に向かって速くなる請求項1~3のいずれかに記載の組織再生用部材。

【請求項5】
生体内で分解が速い素材に、生体内で分解が遅い素材を混合することで、生分解性支持体の生体内での分解を遅らせてその内側に空洞を有する構造を維持する請求項1~4のいずれかに記載の組織再生用部材。

【請求項6】
神経組織再生用部材として使用される請求項1~5のいずれかに記載の組織再生用部材。

【請求項7】
生分解性支持体を、コラーゲン溶液に浸した後、生分解性支持体内部のコラーゲン溶液を凍結乾燥することを含んで成る請求項1~6のいずれかに記載の組織再生用部材の製造方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 被服、身のまわり品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012249993thum.jpg
出願権利状態 登録
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