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木材含水率同定装置および木材含水率同定方法

国内特許コード P140010849
整理番号 2456
掲載日 2014年8月11日
出願番号 特願2009-087280
公開番号 特開2010-237135
登録番号 特許第5268151号
出願日 平成21年3月31日(2009.3.31)
公開日 平成22年10月21日(2010.10.21)
登録日 平成25年5月17日(2013.5.17)
発明者
  • 都甲 浩芳
  • 久々津 直哉
  • 藤井 義久
  • 田中 聡一
  • 藤原 裕子
  • 奥村 正悟
  • 永妻 忠夫
出願人
  • 日本電信電話株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 木材含水率同定装置および木材含水率同定方法
発明の概要 【課題】木材の種類によって生じるバラツキがなく、より精度の高い含水率を同定する。
【解決手段】被測定木材1へ電磁波を照射し、該被測定木材1を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材1の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、電磁波を照射する送信アンテナ3と、透過する電磁波を受信する受信アンテナ4と、被測定木材1を挟むように送信アンテナ3と受信アンテナ4とを対向して配置し、送信アンテナ3および受信アンテナ4を同期して電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段5とを有する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



図9は、従来の含水率同定(測定)装置の一例を示す模式図である。図示する含水率同定装置は、電磁波を送信する送信器91と、送信器91から送信された電磁波を受信する受信器92と、被測定木材1を通過した電磁波の測定領域を規制するスリット93aを有する平面スリット板93とを備える。そして、送信器91からの電磁波の振動方向(E面)が被測定木材1の長手方向(生木状態でいえば上下方向)、すなわち木理と略平行となる状態に配置されている。この含水率同定装置は、被測定木材1に含まれる水(誘電体)に電磁波を照射すると、マイクロ波は、水の中に浸透して減衰する。被測定木材1がないときと、被測定木材1があるときとを測定して、減衰量を演算する。





このような従来の含水率同定装置は、被測定木材1が比較的薄い板材の場合には、十分な測定精度を得られる。しかしながら、被測定木材1の表面で電磁波が反射し、被測定木材1の内部へ進入する電磁波が減少するため、被測定木材1の厚さが厚いと、測定において十分なダイナミックレンジが得られず、正確な含水率を同定することが困難である。





これに対して、電磁波の振動方向と被測定木材の木理の方向とのなす角度が、鈍角もしくは垂直となるようすることにより、被測定木材の表面で反射する電磁波を低減し、被測定木材内へ入射する電磁波を比較的大きくする。この結果、入射した電磁波が水分によって減衰し得る余地を十分に残すことができ、厚い被測定木材であっても測定を可能としている。

産業上の利用分野



本発明は、木材や木質構造物へ電磁波を照射し、透過した電磁波を受信することにより含水率を同定する木材含水率同定装置および木材含水率同定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、
電磁波を照射する送信アンテナと、
透過する電磁波を受信する受信アンテナと、
前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有し、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項2】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、
複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置し
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項3】
請求項2記載の木材含水率同定装置であって、
前記複数対の送信アンテナおよび前記受信アンテナは、4対であって、
前記4対の送信アンテナおよび前記受信アンテナは、互いに90°の回転角度の差を有するように配置されること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材の含水率を同定する際に、
さらに、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、全乾状態における減衰係数および位相係数である初期減衰係数および初期位相係数を用いること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項5】
請求項1記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数は、
前記比較用木材を全乾状態にさせ、電磁波を照射する送信アンテナにより該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、当該送信アンテナと透過する電磁波を受信する受信アンテナとを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における前記比較用木材を透過する電磁波を前記受信アンテナで受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定し、
前記比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤し、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定し、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数を設定することを複数回繰り返すことで決定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項6】
請求項2記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数は、
前記比較用木材を全乾状態させ、該全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸としたそれぞれの回転角度に配置した複数の送信アンテナと受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定し、
該全乾状態の比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤させ、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の前記送信アンテナと前記受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定し、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数を設定することを複数回繰り返すことで決定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。

【請求項7】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
電磁波を照射する送信アンテナと、
透過する電磁波を受信する受信アンテナと、
前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有する木材含水率同定装置を用い、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。

【請求項8】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置した木材含水率同定装置を用い、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。

【請求項9】
請求項7または8に記載の木材含水率同定方法であって、
前記同定ステップでは、
さらに、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、全乾状態における減衰係数および位相係数である初期減衰係数および初期位相係数を用いること
を特徴とする木材含水率同定方法

【請求項10】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態にさせ、電磁波を照射する送信アンテナにより該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、当該送信アンテナと透過する電磁波を受信する受信アンテナとを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における前記比較用木材を透過する電磁波を前記受信アンテナで受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤し、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。

【請求項11】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態させ、該全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸としたそれぞれの回転角度に配置した複数の送信アンテナと受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、
該全乾状態の比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤させ、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の前記送信アンテナと前記受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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