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回り込みキャンセラ、及び回り込みキャンセル方法

国内特許コード P140010859
整理番号 2980
掲載日 2014年8月11日
出願番号 特願2010-156768
公開番号 特開2012-019451
登録番号 特許第5527604号
出願日 平成22年7月9日(2010.7.9)
公開日 平成24年1月26日(2012.1.26)
登録日 平成26年4月25日(2014.4.25)
発明者
  • 工藤 理一
  • 村上 友規
  • 溝口 匡人
  • 林 和則
  • 酒井 英昭
  • 藤島 泰郎
出願人
  • 日本電信電話株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 回り込みキャンセラ、及び回り込みキャンセル方法
発明の概要 【課題】中継局に備えられている受信機が出力する信号において、当該中継局の送信機から当該受信機に回り込む干渉信号の受信電力を低減する。
【解決手段】回り込みキャンセラ3は、無線信号が受信されていない期間に算出されたフィルタ係数を用いて、受信機330-1~330-Mに備えられているアンテナ素子により受信されたアナログの受信信号に対して、送信機309から回り込む干渉信号の受信電力を低減させる等化処理を行う等化器300-1~300-mと、等化器300-1~300-mが等化処理した受信信号を量子化し、量子化した受信信号に含まれる干渉信号を送信機309から受信機330-1~330-Mに回り込む経路の伝達関数に基づいて抑圧し、干渉信号が抑圧されたデジタルの受信信号をアナログの送信信号に変換して送信機309に出力するデジタル信号処理部30とを備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



無線中継器(以下、中継局と称する)を用いた伝送方式に関する研究が盛んに行われている。中でも、無線通信路のもつブロードキャスト性を積極的に利用してリレーノードから転送された信号と、送信ノードから宛先ノードに直接届いた信号を合成して復号することでより信頼性の高い信号伝送を行う協調通信と、中継局を利用した双方向通信においてリレーノードがそれぞれの送信ノードからの信号を合成して転送することで周波数利用効率を改善する無線ネットワークコーディングは、従来の無線伝送方式に比べてその特性を大きく改善できる可能性があることから大変注目されている。協調通信とネットワークコーディングに関する手法は様々なものが数多く提案されているが、いずれの場合でも中継局が受信する信号と送信する信号の間での直交性が仮定されている。これは直接伝送をする場合に比べて2倍の無線資源を使用することを意味する。





このような場合でも協調通信やネットワークコーディングによる周波数利用効率の改善可能であることが示されているが、親局(あるいは基地局)から中継局と中継局から端末への通信路で同じ無線資源を使用することができれば、大幅なシステム特性の改善が期待される。





そのような同時送受信を行う中継局は、SFN(Single Frequency Network;単一周波数ネットワーク)によるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)方式を用いた地上デジタルテレビ放送システムにおいて検討されてきた。同一周波数を用いて中継局が同時に送受信を行う場合、送信アンテナからの中継送信信号が受信アンテナに回り込み、発振が生じて特性が劣化することが大きな問題となる。そのため、中継局を用いた同時送受信方式において送信機から受信機への回り込み干渉信号を除去又は補償するための回り込みキャンセラの研究が行われている。

産業上の利用分野



本発明は、中継局を用いた同時送受信方式において送信機から受信機への回り込み干渉信号を除去又は補償する際に用いて好適な回り込みキャンセラ及び回り込みキャンセル方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
無線通信局より送信された無線信号を複数の受信機を用いて受信し、受信した無線信号と同一周波数により該無線信号を送信して中継を行う無線中継局に備えられている、送信機から前記受信機に回り込む干渉信号をキャンセルする回り込みキャンセラであって、
予め定められた既知信号を前記送信機に出力する既知信号生成部と、
前記無線信号が受信されていない期間であって、前記送信機が前記既知信号を送信している期間に算出されたフィルタ係数を用いて、前記受信機のそれぞれに備えられているアンテナ素子により受信されたアナログの受信信号に対して、前記送信機から回り込む干渉信号の受信電力を低減させる等化処理を行う複数の等化器と、
前記複数の等化器が等化処理した前記受信信号を量子化し、量子化した受信信号に含まれる前記干渉信号を前記送信機から前記受信機に回り込む経路の伝達関数に基づいて抑圧し、前記干渉信号が抑圧されたデジタルの受信信号をアナログの送信信号に変換して前記送信機に出力するデジタル信号処理部と
を備え
前記等化器の数は前記受信機の数より少ない数であり、
前記等化器のそれぞれは、前記受信機が受信した受信信号のうち、異なる組み合わせの受信信号が入力され、前記フィルタ係数を用いた畳み込み演算を入力された受信信号に対して行い、前記送信機から回り込む干渉信号の受信電力を低減させた1つの出力信号を前記デジタル信号処理部に出力し、
前記デジタル信号処理部は、
前記等化器のそれぞれが等化処理した受信信号をデジタル信号に変換する複数のデジタル・アナログ変換部と、
前記デジタル信号のそれぞれに対して、前記受信機のそれぞれに備えられているアンテナ素子に対応する第1の重み係数を乗算する複数のウェイト乗算部と、
前記複数のウェイト乗算部の各出力を加算してアレー出力信号として出力する加算器と、
前記アレー出力信号から帰還信号を減算し、減算結果を誤差信号として出力する減算器と、
前記誤差信号を白色化する白色化フィルタと、
前記誤差信号に遅延を与え、前記送信機に送信信号として出力する遅延部と、
前記送信信号を可変の伝達関数に基づきフィルタリングし、前記帰還信号として前記減算器へ出力する適応フィルタと、
前記白色化フィルタの出力に基づいて、前記干渉信号が最小となるように前記適応フィルタの伝達関数を制御する制御部と、
前記アレー出力信号と前記既知信号との誤差が最小になる前記第1の重み係数を算出するウェイト可変制御部と
を備える
ことを特徴とする回り込みキャンセラ。

【請求項2】
前記デジタル信号処理部は、更に、
前記遅延部が出力する送信信号を仮想パスとして分岐した信号に第2の重み係数を乗算する仮想パスウェイト乗算部を備え、
前記加算器は、
前記複数のウェイト乗算部の出力と前記仮想パスウェイト乗算部の出力とを加算し、前記アレー出力信号として前記減算器に出力し、
前記ウェイト可変制御部は、更に、
前記アレー出力信号と前記既知信号との誤差が最小になる前記第2の重み係数を算出する
ことを特徴とする請求項に記載の回り込みキャンセラ。

【請求項3】
無線通信局より送信された無線信号を複数の受信機を用いて受信し、受信した無線信号と同一周波数により該無線信号を送信して中継を行う無線中継局に備えられている、送信機から前記受信機に回り込む干渉信号をキャンセルする回り込みキャンセラが実行する回り込みキャンセル方法であって、
既知信号生成部が、予め定められた既知信号を前記送信機に出力する既知信号生成ステップと、
複数の等化器が、前記無線信号が受信されていない期間であって、前記送信機が前記既知信号を送信している期間に算出されたフィルタ係数を用いて、前記受信機のそれぞれに備えられているアンテナ素子により受信されたアナログの受信信号に対して、前記送信機から回り込む干渉信号の受信電力を低減させる等化処理を行う等化ステップと、
デジタル信号処理部が、前記複数の等化器が等化処理た前記受信信号を量子化し、量子化した受信信号に含まれる前記干渉信号を前記送信機から前記受信機に回り込む経路の伝達関数に基づいて抑圧し、前記干渉信号が抑圧されたデジタルの受信信号をアナログの送信信号に変換して前記送信機に出力するデジタル信号処理ステップと
を含み、
前記等化器の数は前記受信機の数より少ない数であり、
前記等化ステップでは、前記等化器のそれぞれは、前記受信機が受信した受信信号のうち、異なる組み合わせの受信信号が入力され、前記フィルタ係数を用いた畳み込み演算を入力された受信信号に対して行い、前記送信機から回り込む干渉信号の受信電力を低減させた1つの出力信号を前記デジタル信号処理部に出力し、
前記デジタル信号処理ステップでは、前記デジタル信号処理部が、
前記等化器のそれぞれが等化処理した受信信号をデジタル信号に変換し、
前記デジタル信号のそれぞれに対して、前記受信機のそれぞれに備えられているアンテナ素子に対応する第1の重み係数を乗算し、
各乗算結果を加算してアレー出力信号とし、
前記アレー出力信号から帰還信号を減算し、減算結果を誤差信号とし、
前記誤差信号に遅延を与え、前記送信機に送信信号として出力し、
前記送信信号を可変の伝達関数に基づきフィルタリングし、前記帰還信号とし、
前記誤差信号を白色化した信号に基づいて、前記干渉信号が最小となるように前記伝達関数を制御し、
前記アレー出力信号と前記既知信号との誤差が最小になる前記第1の重み係数を算出する
ことを特徴とする回り込みキャンセル方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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