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2次元フォトニック結晶及び合分波器 外国出願あり

国内特許コード P140010887
整理番号 1942
掲載日 2014年8月15日
出願番号 特願2000-084869
公開番号 特開2001-272555
登録番号 特許第3925769号
出願日 平成12年3月24日(2000.3.24)
公開日 平成13年10月5日(2001.10.5)
登録日 平成19年3月9日(2007.3.9)
発明者
  • 野田 進
  • チュティナン アロンカーン
  • 宮内 大助
  • 成宮 義和
出願人
  • TDK株式会社
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 2次元フォトニック結晶及び合分波器 外国出願あり
発明の概要 【課題】 2次元フォトニック結晶導波路中を伝搬する光・電磁波を面直方向に導く、あるいは入力する形態で、光・電磁波導波路、光・電磁波合分波器を形成するための効果的形態を提供する。
【解決手段】 空気より屈折率が高い材料から形成されているスラブ11に、このスラブ材料よりも屈折率の低い物質を周期的に配列して屈折率分布を形成した2次元フォトニック結晶構造を有し、前記フォトニック結晶の周期的配列に線状の欠陥12が形成されており、この線状欠陥12が導波路として機能するフォトニック結晶導波路を有し、前記フォトニック結晶導波路に隣接して、前記フォトニック結晶の周期的配列を乱す少なくとも1つの点状の欠陥14を有し、この点状欠陥14が導波路中を伝搬する光・電磁波のなかで、特定の波長の光・電磁波を捕獲してこれを放射し、あるいは外部からの特定の波長の光・電磁波を捕獲して前記導波路内に導入する光・電磁波取り出し/導入口として機能する構造の2次元フォトニック結晶導波路とした。
従来技術、競合技術の概要





近年の波長多重通信システムの進展に伴い、分波・合波器や波長フィルターの重要性が高まっている。





波長多重通信用の光分岐挿入装置は、光アドドロップ多重装置とも呼ばれ、多重化された信号からあるチャンネルの信号を取り出したり、空いている部分に追加する機能を持つ。一般的構成として、アレイ導波路回折格子型、ファイバーグレーテイング型などがある。アレイ導波路回折格子は、長さの異なる光導波路が多数配列された構造を持つ一種の回折格子で、この導波路の長さの差により波長に依存する波面の傾きが発生し、波長多重光を入力すると波長毎に異なる導波路から分波されて出力される(例えば電気通信学会誌p746-749(1999))。ファイバーグレーテイング型では、特定波長の信号のみファイバーグレーテイングでブラッグ反射させることにより、ドロップポートから取り出す、あるいはアッドポートから入力することが可能となる。





しかし、従来のアレイ導波路回折格子型の波長合分波器では、曲げ損を少なくするため曲率半径をかなり大きくする必要があり、素子寸法が非常に大きくなってしまう。





そこで、フォトニック結晶を用いて極小型の光合分波器を形成するという考えも多く提案されている。例えば、Applled Physics Letters,Vol.75,P3739-3741(1999)(従来技術1)、Physical Review Letters,Vol.80,P960-963(1998)(従来技術2)等に記載されている。





フォトニック結晶とは、その内部に周期的な屈折率分布を持つ結晶であり、人工周期構造による新規な光学特性を実現し得るものである。





フォトニック結晶が持っ重要な特徴にフォトニックバンドギャップの存在がある。3次元周期を有するフォトニック結晶(以下3次元フォトニック結晶)では、全ての方向に対して光の伝搬が禁じられる完全バンドギャップを形成することができる。これにより、局所的な光の閉じ込めや、自然放出光の制御、線状欠略の導入による導波路の形成が可能となり、極微小光回路の実現が期待できる。





従来技術1には、3次元フォトニック結晶に線状欠陥を導入して形成した導波路を分岐形状とすることにより、超小型光分波器を形成できることが示唆されているが、その具体的な構造については開示されていない。





一方、2次元周期構造を有するフォトニック結晶(以下2次元フォトニック結晶)の検討が、作製が比較的容易なことから盛んに行われており、従来技術2には、分岐形状の導波路を用いた分波器の解析結果が示されている。





2次元フォトニック結晶の屈折率周期構造は、高屈折率材料に円柱孔を正方格子または三角格子状に配列する。あるいは低屈折率材料中に高屈折率材料の円柱を正方格子状に配列することにより形成する。これらの周期構造からフォトニックバンドギャップが形成され、面内光に対しては光の伝搬が制御される。この周期構造に線状の欠陥を導入することにより導波路を形成することができる(例えば、Physical Review Letters,Vol.77,p3787-3790(1996)、および(従来技術2))。





従来技術2は、高屈折材料からなる円柱を正方格子状に配列した形状である。ただし、前述のように面内方向に対しての光の伝搬はバンドギャップにより制御できるが、上下方向への光の伝搬は周期構造では制御できないので、高さを無限大と想定して、直線導波路および90°の曲げ、分岐形状の解析を行っている。





しかしながら、実際のデバイスでは高さを無限大とすることはできないので、有限の高さで光を閉じこめる必要がある。





一方、高屈折率材料に円柱孔を形成する場合は、高屈折率材料をスラブ形状とし、上下に低屈折率層を設けて全反射により光を閉じ込め、導波路を形成することができる。





しかしながら、このような構造での分波器、合波器等の検討はなされていない。また、面内方向に伝搬する光を面直方向に導く、あるいは面直方向からの光を面内方向に導くといった90°の曲げ、分岐形状に関する検討もなされていない。





自己クローニング型3次元結晶によるスーパープリズムを用いた光分波、合波器も検討されているが(例えばApplied Physics Letters,Vol74,P1212-1214(1999)、O pIus E,12月号,p1560-1565(1999))、導波路と組み合わされたものではなく、単独のデバイスとしての機能でしか検討されていない。





フォトニック結晶導波路から、ある波長帯域で波長選択性を持って光を出力する、あるいはフォトニック結晶導波路に波長選択性を持って光を入力することが可能となれば、通常の素子よりも非常に小型な光分波、合波機能を有する光回路が実現可能となる。また、2次元フォトニック結晶導波路の光・電磁波を面直方向に導くことができれば、立体的な光・電磁波回路とすることもできる。

産業上の利用分野




本発明は、例えば微小光回路素子として用いられるフォトニック結晶、特に2次元の周期的屈折率分布を有する2次元フォトニック結晶に関し、線状欠陥および点欠陥の導入により形成した、光・電磁波取り出し/導入口を有する導波路、および波長分波器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
空気より屈折率が高い材料から形成されているスラブに、このスラブ材料よりも屈折率の低い物質を周期的に配列して屈折率分布を形成した2次元フォトニック結晶構造を有し、
前記フォトニック結晶の周期的配列に線状の欠陥が形成されており、この線状欠陥が導波路として機能するフォトニック結晶導波路を有し、
前記フォトニック結晶導波路に隣接して、前記フォトニック結晶の周期的配列を乱す少なくとも1つの点状の欠陥を有し、
この点状欠陥が導波路中を伝搬する光・電磁波のなかで、特定の波長の光・電磁波を捕獲してこれを結晶外部へ放射し、あるいは特定の波長の光・電磁波を結晶外部から捕獲して前記導波路内に導入する光・電磁波取り出し/導入口として機能する2次元フォトニック結晶

【請求項2】
前記光・電磁波取り出し/導入口は、スラブ面と直交する方向の光・電磁波を放射/導入する請求項1の2次元フォトニック結晶

【請求項3】
前記点状欠陥は、その形状により放射/導入する光・電磁波の波長が異なる請求項1又は22次元フォトニック結晶

【請求項4】
前記低屈折率物質の配列が、スラブに形成した円柱状の孔に低屈折率材料が充填されたものである請求項1~3のいずれかの2次元フォトニック結晶

【請求項5】
前記低屈折率物質の配列が、三角格子配列である請求項1~4のいずれかの2次元フォトニック結晶

【請求項6】
前記点状欠陥は、スラブ面に対して上下非対称の形状を有する請求項1~5のいずれかの2次元フォトニック結晶

【請求項7】
前記スラブ材料の屈折率が、2.0以上である請求項1~6のいずれかの2次元フォトニック結晶

【請求項8】
前記スラブ材料は、In、Ga、Al、Sb、As、Ge、Si、P、N、およびOのいずれか1種または2種以上を含有する無機材料であるか、有機材料である請求項7の2次元フォトニック結晶

【請求項9】
前記屈折率の低い物質は空気である請求項1~8のいずれかの2次元フォトニック結晶

【請求項10】
請求項1~9の2次元フォトニック結晶を有するフォトニック結晶合分波器

【請求項11】
点状欠陥を複数有し、この点状欠陥が放射/捕獲する周波数がそれぞれ異なっている請求項10のフォトニック結晶合分波器

【請求項12】
点状欠陥近傍に光ファイバーが配置されている請求項10または11のフォトニック結晶合分波器

【請求項13】
前記点状欠陥近傍に、光電変換機能を有する半導体素子が配置されている請求項10または11のフォトニック結晶合分波器
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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