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生体用接着材料

国内特許コード P140010890
整理番号 2121
掲載日 2014年8月19日
出願番号 特願2012-552731
登録番号 特許第5940987号
出願日 平成24年1月11日(2012.1.11)
登録日 平成28年5月27日(2016.5.27)
国際出願番号 JP2012050307
国際公開番号 WO2012096271
国際出願日 平成24年1月11日(2012.1.11)
国際公開日 平成24年7月19日(2012.7.19)
優先権データ
  • 特願2011-003841 (2011.1.12) JP
発明者
  • 中村 達雄
  • 荒木 政人
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 生体用接着材料
発明の概要 本発明の目的は、消化器、呼吸器及び循環器等の種々の臓器に使用できる新規な生体用接着剤を提供すること、種々の臓器に生じた瘻管内に接着材料が留まっている間に、その瘻管を閉塞できる新規な接着材料を提供すること、及びそのような接着材料の製造方法を提供することである。本発明は、そのような接着材料として(a)フィブリノーゲン、(b)トロンビン、(c)pH5.5~7.0のコラーゲン及び(d)粉末状ポリグルコール酸(PGA)を混合して得られる生体用接着材料を提供する。また、(a)フィブリノーゲン、(b)トロンビン、(c)pHは5.5より大きく7.0以下のコラーゲン及び(d)粉末状ポリグルコール酸(PGA)を混合する生体用接着材料の製造方法を提供する。上記生体用接着材料は、注射剤として好適に使用でき、種々の臓器に生じた瘻管内に接着材料が留まっている間に、その瘻管を閉塞できる。
従来技術、競合技術の概要



消化管皮膚瘻は、消化管に穴が開き、その穴が、体外にまで達する病気であって、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎)、術後縫合不全等(例えば、腸管皮膚瘻、胆汁瘻、膵液瘻)、放射線治療後の合併症(例えば、直腸膣瘻、直腸膀胱瘻)等の多岐の疾病に渡る難治性の疾患である。消化管皮膚瘻の治療法として、消化管皮膚瘻の自然閉塞を期待する長期に渡る絶食、手術による閉鎖等がある。手術を試みる場合、患部の周囲の炎症が強いため、非常に侵襲の大きな手術となることが多い。





本来、消化管皮膚瘻の瘻管を、何らかの方法で完全に閉塞することができれば、長期の絶食も手術も必要とすることなく治療可能なはずである。しかし、消化管皮膚瘻を低侵襲な方法で閉塞することは、一般的に困難である。その理由として、下記の3点が指摘される。(図1参照)

i)消化管皮膚瘻(1)に対して、薬剤及び材料(2)は、皮膚(3)側からしかアプローチできない。即ち、薬剤及び材料(2)は、消化管(4)、例えば腸管側から、アプローチできない。

ii)消化管皮膚瘻(1)の瘻管は非常に細くて複雑な形態を有することが多く、瘻管を閉塞するために用いる材料(2)を、瘻管に留置することが困難である。

iii)瘻管を閉塞するために用いる材料(2)は、瘻管に留まり、消化管(4)からの消化液(5)の流入を防ぐことが要求される。





このような事情から、消化管皮膚瘻の瘻管を閉塞するために、使用開始後すぐにゲル化し、接着力を生ずる注射剤を注入することが、近年行われている。そのような注射剤として、フィブリン糊が良く用いられている。





フィブリン糊は、主にフィブリノーゲンから成るA液と、主にトロンビンから成るB液の2液を混合することによって得られる。モノマーであるフィブリノーゲンが、トロンビンの触媒作用によって重合して、ポリマーであるフィブリンを形成し、それが糊となって生体組織に接着する。フィブリン糊は、生体適合性が良好であり、生体内に留置できる接着材料が他にないので、手術の際によく使用される。塗布されたフィブリン糊が膜を形成して損傷した臓器を覆うので、損傷した肺から空気漏れを防止することや、血管や臓器等からの出血を防止することができる。塗布されたフィブリン糊は、生体内で徐々に分解されて縮小し、最終的に体内に吸収される。(例えば、特許文献1及び2参照)





フィブリン糊を、消化管皮膚瘻等の瘻管内に注入すると、注入直後は、フィブリン糊は、瘻管に留まり、一時的に瘻管を閉鎖する。しかし、徐々にフィブリン糊が生体内で分解されて縮小するので、最後には、フィブリン糊は消化液によって瘻管から押し出されて抜け落ちて、消化管皮膚瘻は再発することとなる。つまり、フィブリン糊が長期間にわたって瘻管内に留まり、瘻管が治癒して塞がる確立は極めて低いのが現状である。

産業上の利用分野



本発明は、生体用接着材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)フィブリノーゲン及び(b)トロンビン
を混合することで得られる生体用接着材料であって、
更に、(c)pHは5.5より大きく7.0以下のコラーゲン及び(d)粉末状ポリグルコール酸(PGA)を混合して得られる、消化管皮膚瘻閉塞用生体用接着材料。

【請求項2】
コラーゲンは、未架橋である請求項1記載の生体用接着材料。

【請求項3】
ポリグルコール酸は、5000~30000の重量平均分子量を有する請求項1又は2に記載の生体用接着材料。

【請求項4】
生体用接着剤は注射剤である請求項1~3のいずれかに記載の生体用接着材料。

【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の生体用接着材料を得るための
(a)フィブリノーゲン、(b)トロンビン、(c)pHは5.5より大きく7.0以下のコラーゲン及び(d)粉末状ポリグルコール酸(PGA)を組み合わせた、二成分型又は四成分型接着剤

【請求項6】
(a)フィブリノーゲン及び(b)トロンビンを混合する生体用接着材料の製造方法であって、
更に、(c)pHは5.5より大きく7.0以下のコラーゲン及び(d)粉末状ポリグルコール酸(PGA)を混合する、消化管皮膚瘻閉塞用生体用接着材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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