TOP > 国内特許検索 > 変異型逆転写酵素

変異型逆転写酵素 実績あり

国内特許コード P140010905
整理番号 3903,S2013-0053-N0
掲載日 2014年8月19日
出願番号 特願2012-231350
公開番号 特開2014-082936
出願日 平成24年10月19日(2012.10.19)
公開日 平成26年5月12日(2014.5.12)
発明者
  • 保川 清
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 変異型逆転写酵素 実績あり
発明の概要 【課題】工業的生産性に優れ、二次構造の形成が抑制される温度条件下においても、効率よく逆転写反応を行なうことができる変異型逆転写酵素およびそれをコードする核酸、変異型逆転写酵素の製法、逆転写方法、逆転写反応キットならびに検出キットを提供する。
【解決手段】野生型MMLV逆転写酵素のアミノ酸配列において、F303、L432、V433およびI434からなる群より選ばれた少なくとも1つの残基に対応するアミノ酸残基が正電荷アミノ酸残基に置換された変異型逆転写酵素、それをコードする核酸、前記核酸を保持する細胞を培養して得られた培養物から変異型逆転写酵素を回収する変異型逆転写酵素の製法、前記変異型逆転写酵素を用いてRNAからcDNAを合成する逆転写方法、前記変異型逆転写酵素を含有する逆転写反応キットならびに前記変異型逆転写酵素とマーカーの検出用試薬とを含有する検出キット。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



逆転写酵素は、RNAをテンプレートとしてcDNAを合成する活性(以下、「RNA依存性DNAポリメラーゼ活性」という)を有している。前記逆転写酵素のなかでは、高い触媒活性および正確性を有することから、モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(以下、「MMLV逆転写酵素」という)およびトリ骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(以下、「AMV逆転写酵素」という)が、例えば、遺伝子解析、疾患などの検査、遺伝子のクローニングなどに汎用されている。





前記逆転写酵素のうち、MMLV逆転写酵素は、遺伝子工学的手法により、大腸菌内で可溶性タンパク質として容易に生産させることができる。しかしながら、MMLV逆転写酵素は、AMV逆転写酵素と比べ、cDNA合成時における反応速度が小さいという欠点がある。





ところで、RNAが二次構造を形成しやすい塩基配列を有する場合、逆転写酵素によるcDNAの合成が前記二次構造によって妨げられるため、反応温度を高くすることによって二次構造の形成を抑制しながらcDNAを合成することが望まれる。しかしながら、野生型逆転写酵素は、熱安定性が低く、RNAの二次構造の形成が抑制されるような温度では、失活してしまうことがある。そこで、耐熱性を向上させた変異型逆転写酵素が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。





しかしながら、前記変異型逆転写酵素は、工業的生産性が低いという欠点がある。そこで、工業的生産性に優れ、二次構造の形成が抑制される温度条件下においても用いることができ、効率よく逆転写反応を行なうことができ、汎用性の高い逆転写酵素が求められている。

産業上の利用分野



本発明は、変異型逆転写酵素に関する。さらに詳しくは、本発明は、遺伝子解析、疾患などの検査、有用遺伝子のクローニングなどに有用な、変異型逆転写酵素、それをコードする核酸、前記変異型逆転写酵素を用いる逆転写方法、逆転写反応キットおよび検出キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
逆転写酵素活性を有する変異型逆転写酵素であって、配列番号:2に対応するアミノ酸配列を有し、前記アミノ酸配列において、配列番号:2の303位のフェニルアラニン残基、432位のロイシン残基、433位のバリン残基および434位のイソロイシン残基からなる群より選ばれた少なくとも1つの残基に対応するアミノ酸残基が、正電荷アミノ酸残基に置換されていることを特徴とする変異型逆転写酵素。

【請求項2】
(a)配列番号:2の303位のフェニルアラニン残基に対応する残基のリジン残基またはアルギニン残基への置換、
(b)432位のロイシン残基に対応する残基のリジン残基またはアルギニン残基への置換、
(c)配列番号:2の433位のバリン残基に対応する残基のリジン残基またはアルギニン残基への置換、および
(d)配列番号:2の434位のイソロイシン残基に対応する残基のリジン残基またはアルギニン残基への置換
からなる群より選択された少なくとも1つを有する請求項1に記載の変異型逆転写酵素。

【請求項3】
配列番号:2に示される配列において、108位のアスパラギン酸残基、117位のグルタミン酸残基、124位のアスパラギン酸残基、286位のグルタミン酸残基および524位のアスパラギン酸残基からなる群より選ばれた少なくとも1つの残基に対応するアミノ酸残基が、正電荷アミノ酸残基または非極性アミノ酸残基に置換されている請求項1または2に記載の変異型逆転写酵素。

【請求項4】
前記配列番号:2に対応するアミノ酸配列が、配列番号:2の303位のフェニルアラニン残基、432位のロイシン残基、433位のバリン残基および434位のイソロイシン残基それぞれに対応する残基を除くアミノ酸残基の保存的置換を有するアミノ酸配列である請求項1~3のいずれかに記載の変異型逆転写酵素。

【請求項5】
前記配列番号:2に対応するアミノ酸配列が、
(1)配列番号:2に示される配列において、24位のスレオニン残基~474位のプロリン残基を除く配列中に1または数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入または付加をさらに有し、かつ逆転写酵素活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列、または
(2)配列番号:2に示される配列において、24位のスレオニン残基~474位のプロリン残基を除く配列に対する配列同一性が少なくとも80%であり、かつ逆転写酵素活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列
である請求項1~4のいずれかに記載の変異型逆転写酵素。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素をコードする核酸。

【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を製造する方法であって、
(A) 請求項6に記載の核酸を保持する細胞を培養して当該核酸にコードされた変異型逆転写酵素を発現させ、培養物を得る工程、および
(B) 前記工程(A)で得られた培養物から変異型逆転写酵素を回収する工程
を含むことを特徴とする変異型逆転写酵素の製造方法。

【請求項8】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を用いてRNAからcDNAを合成することを特徴とする逆転写方法。

【請求項9】
逆転写反応を行なうためのキットであって、請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を含有することを特徴とする逆転写反応キット。

【請求項10】
生体から得られたRNAを含む試料中のマーカーを検出するためのキットであって、請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素と前記マーカーの検出用試薬とを含有することを特徴とする検出キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close