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光応答性溶液、その調製方法及び金属ナノ粒子の製造方法 コモンズ

国内特許コード P140010948
整理番号 N13066
掲載日 2014年8月28日
出願番号 特願2014-065291
公開番号 特開2015-187299
出願日 平成26年3月27日(2014.3.27)
公開日 平成27年10月29日(2015.10.29)
発明者
  • 酒井 俊郎
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 光応答性溶液、その調製方法及び金属ナノ粒子の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】光を照射すると分散し、光を遮断すると沈殿する性質を持つ光応答性溶液、及びその調製方法を提供する。
【解決手段】水素ラジカルで還元された平均粒径2nm以上100nm以下の金属ナノ粒子と溶媒とを含む光応答性溶液であって、光の照射によって溶媒中に金属ナノ粒子が分散し、光を遮蔽することによって溶媒中で金属ナノ粒子が沈殿する。この金属ナノ粒子は球状粒子であることが好ましい。この光応答性溶液は、生じた水素ラジカルを還元種として金属塩を還元し、平均粒径2nm以上100nm以下の範囲内の金属ナノ粒子を前記溶液中で合成して得られる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ナノスケールの金属微粒子(金属ナノ粒子という。)は、バルクにはないユニークな物理的性質を発現することが知られており、ナノテクノロジー分野を含む様々な分野で大きな関心を集めている。そうした物理的性質は、金属ナノ粒子のサイズや形状に大きく依存することから、サイズや形状を自在に制御することができる金属ナノ粒子の合成法の研究開発が盛んに行われている。



金属ナノ粒子の代表的な合成法として、有機溶媒を使用する逆ミセル法が挙げられる。逆ミセル法は、溶液中で形成する金属ナノ粒子のサイズ、形状、分散量等を高度に制御する方法として広く利用されているが、有機溶媒を使用していることから、溶媒の水への転換が求められるようになってきている。



水系での金属ナノ粒子の合成法としては、一般に、界面活性剤や水溶性ポリマー中に金属塩を溶解し、還元剤(水素化ホウ素ナトリウムやヒドラジン等)によって金属イオンを還元して金属ナノ粒子を合成する湿式化学還元法が行われている。このときの金属イオンの還元は、加熱、光照射、超音波照射、マイクロ波照射等のような外部エネルギーを印加して行う場合が多い。これらの方法も、水溶液中に形成される金属ナノ粒子のサイズ、形状、分散量を高度に制御する方法として知られている。



上記方法で合成された金属ナノ粒子は、一般にアルカンチオール等の配位子、界面活性剤等の両親媒性分子、ポリマー等の保護剤によって覆われている。金属ナノ粒子を覆う配位子、両親媒性分子、ポリマー等は、金属ナノ粒子の機能や性能を低下させる。例えば、金属ナノ粒子を集積した電子デバイス等では、配位子や両親媒性分子等の存在により、電気伝導性が低下する。そのため、金属ナノ粒子を覆う配位子や両親媒性分子等を除去しなければならない。



しかし、配位子や両親媒性分子等を除去する一般的な方法である焼成処理を行うと、電子デバイスの基板であるプラスチック基板が破損してしまため、焼成処理によって除去することができない。また、環境浄化用触媒や燃料電池用触媒等の触媒として利用される金属ナノ粒子も焼成処理によって配位子や両親媒性分子等を除去することが行われているが、その焼成処理を行うと、金属ナノ粒子が融合(シンタリング)してしまい、触媒機能が低下するという問題が生じる。そのため、金属ナノ粒子のサイズ、形状、分散量を高度に制御することができるとともに、配位子や両親媒性分子等を使用しない金属ナノ粒子の合成法が要請されている。



こうした要請に対し、本発明者は、特許文献1において、界面活性剤や両親媒性高分子を用いることなく形状を制御できる金属微粒子の製造方法を提供した。この製造方法は、金属塩溶液中の金属塩を還元して所定の形状の金属微粒子とする金属微粒子の製造方法であって、前記金属塩濃度、前記金属塩溶液中への超音波照射周波数、前記金属塩溶液中への光照射、前記金属塩溶液のpH、前記金属塩溶液中の温度のうち少なくとも1条件と還元後の金属微粒子の所定の形状の予め求めた相関関係に基づき、所望の形状の金属微粒子に製造することを特徴としている。

産業上の利用分野


本発明は、光を照射すると分散し、光を遮断すると沈殿する性質を持つ光応答性溶液、その調製方法、及び金属ナノ粒子の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水素ラジカルで還元された平均粒径2nm以上100nm以下の金属ナノ粒子と溶媒とを含み、前記金属ナノ粒子は、光の照射によって前記溶媒中に分散し、光を遮蔽することによって前記溶媒中で沈殿することを特徴とする光応答性溶液。

【請求項2】
前記金属ナノ粒子が、球状粒子又は略球状粒子である、請求項1に記載の光応答性溶液。

【請求項3】
金属塩と水とを含む溶液に超音波を照射して水素ラジカルを生じさせ、生じた水素ラジカルを還元種として金属塩を還元し、平均粒径2nm以上100nm以下の範囲内の金属ナノ粒子を前記溶液中で合成することを特徴とする光応答性溶液の調製方法。

【請求項4】
前記金属ナノ粒子が、球状粒子又は略球状粒子である、請求項3に記載の光応答性溶液の調製方法。

【請求項5】
金属塩と水とを含む溶液に超音波を照射して水素ラジカルを生じさせ、生じた水素ラジカルを還元種として金属塩を還元し、平均粒径2nm以上100nm以下の範囲内の金属ナノ粒子を前記溶液中で合成し、前記金属ナノ粒子を含む溶液を遮光して前記金属ナノ粒子を沈殿させて得ることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014065291thum.jpg
出願権利状態 公開
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