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放射性物質汚染土壌の処理方法及び放射性物質不溶化剤 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P140010958
整理番号 PUH101
掲載日 2014年8月29日
出願番号 特願2011-255628
公開番号 特開2013-108913
登録番号 特許第5246818号
出願日 平成23年11月23日(2011.11.23)
公開日 平成25年6月6日(2013.6.6)
登録日 平成25年4月19日(2013.4.19)
発明者
  • 三苫 好治
  • 崎田 省吾
  • 奥田 哲士
出願人
  • 公立大学法人県立広島大学
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 放射性物質汚染土壌の処理方法及び放射性物質不溶化剤 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】余分な廃棄物を発生させることなく簡単な操作で土壌に含まれる放射性物質を不溶化させ、さらに不溶化させた土壌に含まれる放射性物質を濃縮分離可能な放射性物質汚染土壌の処理方法を提供する。
【解決手段】放射性物質汚染土壌と、放射性物質汚染土壌に含まれる水分と反応し固化する固化剤と、強磁性粉末と、強磁性粉末と固化剤とに親和な金属粒子と、さらに固化助剤とを撹拌混合し、放射性物質汚染土壌を固化すると共に放射性物質を不溶化させる(ステップS1)。その後、不溶化された土壌を磁石で磁力選別する(ステップS2)。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



東日本大震災に端を発する福島第1原発事故により、原発周辺地域への放射性物質の拡散が深刻な社会問題となっている。放出された放射性物質は主としてヨウ素(I)131、セシウムCs134、Cs137である。但し、I131は、半減期が8日と短いため、長期的問題となるのは半減期が約2年のCs134と半減期が約30年のCs137と考えられる。





原発から排出直後の放射性Cs(零価)は瞬時に酸化物や炭酸化物となり,それら潮解性のため徐々に水酸化物へ変化する。アルカリ金属であるCsの溶解性に、対アニオンの種類は影響しない。そのため大気中の放射性Csはいずれの形態でもCsとして雨粒等の水相へ移行し、降雨により土壌汚染を引き起こす。





他方、土壌中の放射性Csの存在形態は、大別して、(1)フミン物質等の有機物にイオン吸着、(2)土壌粒子表面にイオン吸着、(3)粘土などの層状鉱物内部に捕捉されるものに分類される。要するに、土壌表面に吸着、あるいは、土壌の層状構造内部に吸着した状態となる。上記(1)や(2)の放射性Csも、いずれ(3)として安定化されるが、その移行速度は共存する有機物質量等に依存するため明確には予測できない。事実、原子力委員会へ報告された資料(第34回原子力委員会資料第1号)では、事故より半年以上経過した現在でも、大部分の放射性Csが土壌粒子表面にあるとされた。





また、層状構造内部の放射性Csは比較的安定であるが,施肥による高濃度KやNH及び2価の陽イオン(融雪剤や酸性雨水中の弱酸性下のCa2+等)の供給等の複合要因下では、放射性Csの再溶出の可能性がある。溶出した放射性Csは人に吸収されるリスクが高まるため、可能な限り放射性Csを長期間安定に不溶化することが望まれる。





既存の土壌処理技術としては,向日葵によるファイトレメディエーションやセメント固化があったに過ぎない。実証試験の結果、前者は殆ど効果が認められず、また、後者は津波被害による塩や油汚染を伴う汚染土壌の固化には課題も多い。





最近、既存の重金属処理技術の転用が図られ、その代表例として、水洗/篩分け法(京都大:豊原准教授ら、朝日新聞2011.8.17、例えば非特許文献1参照)、セルロース系ポリイオンによる固化(PIC)法(チェルノブイリ事故で利用)、酸抽出/紺青吸着法(産総研:八瀬 ナノシステム研究部門長ら、プレス発表2011.8.31、例えば非特許文献2参照)、水洗/粘土吸着法(東北大:石井教授ら、原子力委員会定例会議資料2011.9.6)、紺青直接吸着法(東工大:有冨教授ら,日テレ 2011、4.20、例えば非特許文献3参照)等がある。

産業上の利用分野



本発明は、セシウム汚染土壌などのような放射性物質に汚染された土壌の処理方法及び

該放射性物質汚染土壌の処理方法で使用可能な放射性物質不溶化剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
放射性物質汚染土壌と、強磁性粉末と、前記放射性物質汚染土壌に含まれる水分と反応し固化する固化剤とを撹拌混合し、前記放射性物質を不溶化する不溶化工程を含むことを特徴とする放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項2】
前記不溶化工程において、さらに前記強磁性粉末と前記固化剤とに親和な金属粒子を添加し、前記放射性物質を不溶化することを特徴とする請求項1に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項3】
予め、前記強磁性粉末と前記固化剤と前記金属粒子との混合物を前記金属粒子の少なくとも一部がナノサイズとなるように粉砕し、前記強磁性粉末及び前記金属粒子が前記固化剤に分散したナノ分散体とし、
前記不溶化工程において、放射性物質汚染土壌と該ナノ分散体とを撹拌混合し、前記放射性物質を不溶化することを特徴とする請求項2に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項4】
前記不溶化工程において、前記金属粒子の少なくとも一部がナノサイズとなるように粉砕混合しつつ前記放射性物質を不溶化することを特徴とする請求項2に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項5】
さらに前記不溶化工程後の土壌を磁力選別し、放射性物質を濃縮分離する濃縮分離工程を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項6】
さらに、前記不溶化工程後の土壌に固化助剤を添加、混合し、土壌を固化する固化工程を含み、
前記濃縮分離工程では、前記固化工程後の土壌を磁力選別することを特徴とする請求項5に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項7】
さらに、前記濃縮分離工程で磁力吸着した土壌に固化助剤を添加、混合し、土壌を固化する固化工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項8】
前記不溶化工程において、さらに固化助剤を添加し、前記放射性物質を不溶化することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項9】
放射性物質汚染土壌と、前記放射性物質汚染土壌に含まれる水分と反応し固化する固化剤と、前記固化剤に親和な金属粒子と、固化助剤とを撹拌混合し、前記放射性物質を不溶化する不溶化工程を含むことを特徴とする放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項10】
前記固化助剤がリン酸塩であることを特徴とする請求項6から9のいずれか1に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項11】
前記金属粒子は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、第3族元素、鉄及びこれらを含む合金のうち少なくともいずれか1を含むことを特徴とする請求項2又は9に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項12】
記金属粒子が金属カルシウムであることを特徴とする請求項2又は9に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項13】
前記固化剤が酸化カルシウムであることを特徴とする請求項1から12のいずれか1に記載の放射性物質汚染土壌の処理方法。

【請求項14】
放射性物質汚染土壌に添加、混合し、前記放射性物質を不溶化する、鉄粒子及び少なくとも一部がナノサイズの金属カルシウムが酸化カルシウムに分散した放射性物質不溶化剤。
産業区分
  • 放射性物質処理
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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