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キラルな金属酸化物構造体及びその製造方法

国内特許コード P140010961
整理番号 P2013-004109
掲載日 2014年8月29日
出願番号 特願2013-004109
公開番号 特開2014-133689
登録番号 特許第6004272号
出願日 平成25年1月11日(2013.1.11)
公開日 平成26年7月24日(2014.7.24)
登録日 平成28年9月16日(2016.9.16)
発明者
  • 金 仁華
  • 松木囿 裕之
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 キラルな金属酸化物構造体及びその製造方法
発明の概要 【課題】ナノシート状等といった反応場として付加価値の高い特異な形状であるキラルな金属酸化物ナノ構造体が組み合わさってなる構造体、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係るキラルな金属酸化物構造体は、厚さ1~100nmである複数のナノシート状の金属酸化物ナノ構造体と、複数の上記金属酸化物ナノ構造体同士で形成される空間と、を内部に備え、径が1~80μmの粒子である金属酸化物構造体であって、上記金属酸化物ナノ構造体が200~600nmの波長範囲にて光の吸収を示すことを前提に、その吸収波長に対応する円二色性スペクトルが正又は負のコットン効果を示すことを特徴とするキラルな金属酸化物構造体である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、分子間相互作用により有機又は無機化合物を平衡又は非平衡状態で自己組織化させて得られる、特定の空間形状やナノメートルオーダーの規則的構造等を備えたナノ構造体が盛んに提案されている。これらのナノ構造体は、様々な組成の有機/無機複合ナノ材料を構築するための基盤として用いることができるばかりでなく、各種の材質からなるナノ構造体を形成するための鋳型としても用いることができることから、学際的分野や産業的分野等から関心を寄せられている。





このようなナノ構造体の例として、例えば特許文献1には、特定の化学構造を備えた界面活性剤を溶液中で自己組織化させ、その周囲でシリカ源となる化合物をゾルゲル反応させてメソポーラスシリカ粒子を形成させることが提案されている。また、特許文献2には、互いに相溶しない非水溶性及び水溶性である2種のポリマーからミクロな相分離構造を形成させ、これをもとに平均孔径1~200nmのシリンダー構造の細孔を備えた多孔質膜を形成させることが提案されている。また、生体高分子であるDNAやタンパク質が自己組織化により独特な立体構造を備えたナノ構造体となることもよく知られている。しかし、結晶性を備えたポリマーからなる結晶性のナノ構造体の例は少ない。





また、非特許文献1では、ポリ(リシン)の側鎖のアミノ基にエチレングリコールを結合させたポリマーとシリカ源との混合液中において、ポリマーの単結晶が形成された後、その単結晶がシリカと複合してポリマーとシリカとの複合体であるナノプレートに成長することが報告されている。





一方、本発明者らは、既に、直鎖状ポリエチレンイミンの結晶化に着目し、その繊維状結晶及びその結晶体を反応場に用いることによる複雑階層シリカ構築を展開してきた。そして、本発明者らは、直鎖状ポリエチレンイミンと、炭素数が4のジカルボン酸である酒石酸とから酸塩基型錯体であるナノシート状の超分子結晶が生成することを見出した(特許文献3を参照)。ポリエチレンイミンは塩基性の二級アミノ基を持ち、また酒石酸は酸性のカルボキシル基を持つため、これら両者からなる結晶は、塩基触媒や酸触媒によって触媒される反応のための良好な反応場になると考えられる。また、この超分子結晶は、複数のナノシート状の超分子結晶同士が互いに組み合って内部に空間を形成した高次の構造体となっており、特異な形状の反応場を形成する材料として興味深い。また、このナノシート状結晶に、酸により加水分解されるアルコキシシランのような金属源を添加することにより、このナノシート状の超分子結晶を鋳型として、ナノサイズの金属酸化物シートを作製することも可能と考えられる。この金属酸化物シートは、その表面にて金属酸化物の一種であるゼオライト等と同様の触媒作用を発現することが可能と考えられ、また、上記の超分子結晶を鋳型としてなるので、上記の超分子結晶と同様に、ナノサイズである複数の金属酸化物シート同士が互いに組み合って内部に空間を形成した構造体となり、特異な形状の反応場を備える材料として興味深い。なお、キラルな金属酸化物としては、これまでに例えば、キラルミセルをテンプレートにして合成したねじれ構造のメソポーラスシリカが提案されている(特許文献4を参照)。

産業上の利用分野



本発明は、キラルな金属酸化物構造体及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
厚さ1~100nmである複数のナノシート状の金属酸化物ナノ構造体と、複数の前記金属酸化物ナノ構造体同士で形成される空間と、を内部に備え、径が1~80μmの粒子である金属酸化物構造体であって、
前記金属酸化物ナノ構造体が200~600nmの波長範囲にて光の吸収を示すことを前提に、その吸収波長に対応する円二色性スペクトルが正又は負のコットン効果を示すことを特徴とするキラルな金属酸化物構造体。

【請求項2】
前記金属酸化物ナノ構造体がシリカ又は酸化チタンである請求項1記載のキラルな金属酸化物構造体。

【請求項3】
直鎖状ポリエチレンイミン骨格を備えたポリマーと、ジカルボン酸であり5以上の炭素原子を備えたキラル糖酸化合物と、を含んでなる酸塩基型錯体のキラル超分子結晶に、加水分解性の金属化合物を作用させるゾルゲル法により、前記キラル超分子結晶の表面に金属酸化物層を形成させるゾルゲル工程と、
前記ゾルゲル工程を経たキラル超分子結晶を焼成することで、有機物であるキラル超分子結晶を分解させ前記金属酸化物層からなる構造体を得る焼成工程と、を備えたキラルな金属酸化物構造体の製造方法。

【請求項4】
前記金属酸化物構造体が、厚さ1~100nmである複数のナノシート状の金属酸化物ナノ構造体と、複数の前記金属酸化物ナノ構造体同士で形成される空間と、を内部に備えた1~80μm径の粒子であり、前記金属酸化物ナノ構造体が200~600nmの波長範囲にて光の吸収を示すことを前提に、その吸収波長に対応する円二色性スペクトルが正又は負のコットン効果を示すことを特徴とする請求項3記載のキラルな金属酸化物構造体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013004109thum.jpg
出願権利状態 登録
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