TOP > 国内特許検索 > 炭素繊維強化複合材料成形体およびその製造方法、並びに炭素繊維強化複合材料成形体の修復方法

炭素繊維強化複合材料成形体およびその製造方法、並びに炭素繊維強化複合材料成形体の修復方法 コモンズ

国内特許コード P140010987
整理番号 GI-H26-18
掲載日 2014年9月5日
出願番号 特願2014-174632
公開番号 特開2016-049646
出願日 平成26年8月28日(2014.8.28)
公開日 平成28年4月11日(2016.4.11)
発明者
  • 三宅 卓志
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 炭素繊維強化複合材料成形体およびその製造方法、並びに炭素繊維強化複合材料成形体の修復方法 コモンズ
発明の概要 【課題】樹脂をマトリックスとするCFRP成形体内の炭素繊維と樹脂との界面接着強度を改善する方法、並びにCFRP成形体の使用による劣化・損傷等に伴う機械的強度の低下を修復する方法を提供すること。
【解決手段】樹脂をマトリックスとするCFRP成形体であって、該成形体の厚さ方向における断面において、炭素繊維の断面積に対する、該炭素繊維と周囲の樹脂までとの間の空隙部分の面積比が、100:10~100:0の範囲内であることを特徴とするCFRP成形体。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


炭素繊維を用いた複合材料は、軽量でありながら強度や耐衝撃性などの力学的特性に優れているため、航空機部材および自動車部材など多くの分野で利用されている。特に軽量で高い力学特性が求められる航空機部材用途としては好適に用いられる。この成形方法としては、主にプリプレグ法が採用されている。



プリプレグ法とは、炭素繊維に、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させてシート状の中間基材(以下、プリプレグという)を作成し、このプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、含浸樹脂を硬化させることにより炭素繊維強化複合材料(以下、CFRPという)を得る手法である。



プリプレグ法を使用する製法については、例えば、炭素繊維とガラス転移温度が硬化温度より10℃以上高い液状エポキシ樹脂を用いる製造方法(特許文献1)、炭素繊維が束状で実質的に2次元配向している炭素繊維シート等の成形材料において、特定のエポキシ化合物と特定の3級アミン化合物等を特定比率で含むサイジング剤を炭素繊維に塗布し、マトリックス樹脂と炭素繊維との接着性を高めた方法(特許文献2)の他、非常に多数の提案がある。



これらの方法によれば高性能のCFRPを確実に成形できる利点があるものの、一旦プリプレグを加熱硬化させるという工程が必要であり、生産性における改良の余地がある。



一方、製造工程簡素化を実現するために、炭素繊維及びマトリックス樹脂を含有する樹脂組成物を、射出成形法又は圧縮成形法により母材上に直接成形する製造方法(特許文献3)や、所定範囲の体積抵抗率を有する炭素繊維チョップドストランドと熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成物(特許文献4)を製造する方法、特定の熱伝導率及び形状を有するピッチ係炭素繊維に合成樹脂からなるマトリックスを含浸せしめ、炭素繊維の充填率が増加し、厚さ方向の熱伝導率が改善されたCFRP(特許文献5)、などが提案されている。



前記の提案による熱可塑性樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材(以下、CFRTPという。なお、本明細書において「CFRP」との表記は、特にことわりのない限り、「CFRTP」も含むものとする。)は、加熱により可塑化させて射出成形できることから高サイクル成形が可能で、生産性が高く、複雑形状を高精度に成形できる。この射出成形に利用される炭素繊維は、プリプレグ法に利用される炭素繊維よりも一般に短い不連続繊維であるために、成形体強度への影響は、炭素繊維同士の絡み合いによる機能付与だけでなく、繊維と樹脂との一体化に依るところが大きいと考えられる。



しかし、射出成形では樹脂の流動に伴い炭素繊維も移動することから、繊維の配向や分散の不均一が生じることがあり、実成形体では単純な引張試験片形状で得られる強度に比べ、低い強度しか達成できないことがある。



また、熱可塑性樹脂は溶融状態であっても水よりもかなり粘度の高い状態であり、樹脂が炭素繊維間へ浸透し難く、繊維との接着性も必ずしも良好でないものが多い。炭素繊維の周りに樹脂が十分に接触した状態で成形体が得られれば良いが、両者の熱膨張性や流動性の差異や樹脂の収縮によって、炭素繊維とその周囲の樹脂との間に隙間が発生することがあり、これが成形体の機械的な物性に影響を及ぼすことが考えられる。



また、連続繊維で強化したCFRPであっても、プレスによる曲げ加工などにより成形体中で炭素繊維と樹脂が密着不十分になることも想定される。さらに、成形体の使用時における繰り返し負荷や衝撃等により、内部構造に劣化・損傷が発生することもあり、これを適当に修復することができれば、コスト低下や継続的・長期的な使用を可能にすることができる。

産業上の利用分野


本発明は、炭素繊維強化複合材料成形体およびその製造方法、並びに該成形体の使用に伴う劣化部分の簡易な修復方法に係わり、具体的には前記成形体中の炭素繊維を直接加熱し、その結果生じる炭素繊維の温度上昇を利用して炭素繊維近傍の樹脂を溶融あるいは軟化させて、成形時や繰り返し応力等により生じた炭素繊維と樹脂との隙間を埋設した成形体およびその製造方法、並びに修復方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化複合材料の成形体であって、
該成形体の厚さ方向における断面において、
炭素繊維の断面積に対する、該炭素繊維と周囲の樹脂までとの間の空隙部分の面積比が、100:10~100:0の範囲内であることを特徴とする炭素繊維強化複合材料成形体。

【請求項2】
前記炭素繊維強化複合材料を成形後、
成形体の任意の箇所に対して0.6MHz~2.2MHzの高周波を10分以内の時間照射し、電磁誘導加熱する工程、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の成形体の製造方法。

【請求項3】
前記炭素繊維強化複合材料成形体に対し、
前記成形体の補修を要する箇所に0.6MHz~2.2MHzの高周波を10分以内の時間照射し、電磁誘導加熱する工程、
を含むことを特徴とする炭素繊維強化複合材料成形体の補修方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2014174632thum.jpg
出願権利状態 公開
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close