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多段フラッシュ型海水淡水化装置及び方法 UPDATE

国内特許コード P140011023
整理番号 13853
掲載日 2014年10月10日
出願番号 特願2013-025416
公開番号 特開2014-151302
登録番号 特許第6090839号
出願日 平成25年2月13日(2013.2.13)
公開日 平成26年8月25日(2014.8.25)
登録日 平成29年2月17日(2017.2.17)
発明者
  • 野口 弘喜
  • ヤン ジングロン
  • 日野 竜太郎
  • 佐藤 博之
  • 橘 幸男
  • 國富 一彦
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 多段フラッシュ型海水淡水化装置及び方法 UPDATE
発明の概要 【解決課題】高温ガス炉からの大量の廃熱を回収して、淡水製造量を大幅に向上させることができる多段フラッシュ型海水淡水化装置を提供する。
【解決手段】発電システムからの廃熱との熱交換により原料海水を加熱する加熱部10と、加熱部10において加熱された海水をフラッシュ蒸発させて淡水を得、蒸発潜熱を原料海水により熱回収する熱回収部20と、熱回収部20からの残余の加熱された海水をフラッシュ蒸発させて淡水を得、蒸発潜熱を外部に放出する熱放出部30と、を具備し、加熱部10は、段階的に温度が低下するように直列に連結されている複数の加熱セクション11a、11b、11c・・・を有し、熱回収部20は、各加熱セクションにて加熱された海水を受け入れてフラッシュ蒸発させる1以上のフラッシュ蒸発室を有する熱回収セクション21a、21b、21c・・・を有し、各加熱セクションと各熱回収セクションとが熱交換関係に連結されている、海水淡水化装置。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



発電機を駆動するガスタービンの排気と海水とを熱交換する第1の熱交換器と、ガスタービンの空気圧縮段から抽出した圧縮空気と海水とを熱交換する第2の熱交換器とにより海水を加熱し、該海水を多段蒸発装置においてフラッシュさせて淡水を回収する、発電装置の廃熱を利用して海水を淡水化する方法及び装置が提案されている(特許文献1)。





従来の多段フラッシュ法(MSF : Multi-Stage Flash)による海水淡水化システムを図4に示す。従来システムは、海水を加熱するブライン加熱器10’、熱回収部20’及び熱放出部30’から構成される。ブライン加熱器10’では、高温熱媒(水)により海水を飽和温度まで加熱する。熱回収部20’と熱放出部30’は、段階的に減圧された複数のフラッシュ蒸発室21’から構成される。飽和温度まで加熱された海水は、減圧された熱回収部20’の先頭のフラッシュ蒸発室21a’に流入し、その一部がフラッシュ蒸発する。蒸気は純水な水蒸気であり、残った海水の塩分濃度は上昇する。フラッシュ蒸発室21’の上部に設置された凝縮管22’の外表面で水蒸気が凝縮し、凝縮潜熱は凝縮管22’内を流れる海水に回収される。塩分濃度が上昇した海水は減圧された次のフラッシュ蒸発室21b’に流入し、蒸発と凝縮が繰り返される。フラッシュ蒸発室間の圧力調整は、フラッシュ蒸発室内に設置されたオリフィス23’により行われる。





MSF海水淡水化システムでは、ブライン加熱器の海水出口温度を高めることにより、フラッシュ蒸発可能な温度範囲が広くなり、淡水製造量を増加させることができる。一方で、熱回収部での凝縮潜熱の回収量が増加するため、ブライン加熱器内で回収できる熱量が低下する。この相反する二つの効果により、最大の淡水製造量を与える最適なブライン加熱器の海水出口温度が存在するため、ブライン加熱器で回収できる熱量は限定的となる。特に、高温ガス炉を用いたMSF海水淡水化システムでは、高温ガス炉からの大量廃熱を回収できるようにブライン加熱器での熱回収量を大幅に増大させる必要がある。

産業上の利用分野



本発明は、海水の淡水化技術に関し、特に高温ガス炉タービン発電システムにおける海水淡水化技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱を利用して、海水を淡水化する装置であって、
高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱との熱交換により原料海水を加熱する加熱部と、
当該加熱部において加熱された海水をフラッシュ蒸発させて淡水を得、蒸発潜熱を原料海水により熱回収する熱回収部と、
当該熱回収部からの残余の加熱された海水をフラッシュ蒸発させて淡水を得、蒸発潜熱を外部に放出する熱放出部と、
高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱を前記加熱部に供給する循環ループと、
を具備し、
当該加熱部は、段階的に温度が低下するように直列に連結されている複数の加熱セクションを有し、
当該熱回収部は、各加熱セクションにて加熱された海水を受け入れてフラッシュ蒸発させる1以上のフラッシュ蒸発室を有する熱回収セクションを有し、
各加熱セクションと各熱回収セクションとが熱交換関係に連結されており
1段目の加熱セクションには、1番目の熱回収セクションからの海水を導入し、飽和温度まで加熱した後、1番目の熱回収セクションに戻す第1循環ラインが設けられ、
n段目の加熱セクションには、熱回収部のn番目の熱回収セクションから海水を取り出し、飽和温度まで加熱した後、n番目の熱回収セクションに戻す第n循環ラインが設けられており(ただし、nは2以上の整数である)、
第n循環ラインには、n段目の加熱セクションにて加熱された海水の圧力を調節する減圧弁が設けられており、
前記加熱セクションは、加熱された海水温度を熱回収セクションの圧力に応じた海水の飽和温度に調整するバイパスを具備し、当該バイパスは熱媒体を迂回させるラインであり、
当該循環ループは、高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱を熱媒体に付与する前置冷却器と、廃熱により加熱された熱媒体を当該加熱部に供給するラインと、当該加熱部で熱交換した後の熱媒体を冷却する冷却器と、冷却された熱媒体を前置冷却器に送るラインと、循環ポンプと、を具備する、
海水淡水化装置。

【請求項2】
前記熱回収部は、熱回収部の蒸発負荷が段階的に増加するように連結されている複数の熱回収セクションを含む、請求項1に記載の海水淡水化装置。

【請求項3】
前記熱回収部は、独立した熱回収セクションが並列に設けられてなる、請求項1に記載の海水淡水化装置。

【請求項4】
高温ガス炉ガスタービン発電システムと、
請求項1~のいずれかに記載の海水淡水化装置と、
を具備する、高温ガス炉ガスタービン発電プラント海水淡水化システム。

【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載の海水淡水化装置を用いて海水を淡水化する方法であって、
循環ループを介して高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱を加熱部に供給し、
熱回収部を経由して海水を1段目の加熱セクションに導入し、飽和温度まで加熱した後、1番目の熱回収セクションに戻してフラッシュ蒸発させて淡水化し、
n番目の熱回収セクションから取り出した海水をn段目の加熱セクションに導入して飽和温度まで加熱した後、n番目の熱回収セクションに戻してフラッシュ蒸発させて淡水化する、
海水淡水化方法。

【請求項6】
請求項に記載の高温ガス炉ガスタービン発電プラント海水淡水化システムを用いて海水を淡水化する方法であって、
循環ループを介して高温ガス炉ガスタービン発電システムからの廃熱を加熱部に供給し、
熱回収部を経由して海水を1段目の加熱セクションに導入して飽和温度まで加熱した後、1番目の熱回収セクションに戻してフラッシュ蒸発させて淡水化し、
n番目の熱回収セクションから取り出した海水をn段目の加熱セクションに導入して飽和温度まで加熱した後、n番目の熱回収セクションに戻してフラッシュ蒸発させて淡水化する、
海水淡水化方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013025416thum.jpg
出願権利状態 登録
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